「男塾名物・直進行軍(笑)」007 ワールド・イズ・ノット・イナフ pipiさんの映画レビュー(感想・評価)
男塾名物・直進行軍(笑)
これまでも善良な市民の皆様にご厄介をかけ、毎度お騒がせしてきた我らがジェームスでありますが、今回ほど酷いのは初めてじゃないでしょか。
プレタイトル・シークエンスにてマリア・グラツィア・クチノッタ演ずる女暗殺者を追跡し、Qの「リタイア後お楽しみ用」の釣り船を駆ってド派手アクション。当然、水陸両用ギミック満載ボートなわけですが「最短距離」を選択するジェームス。
これじゃ思いっきり「男塾名物・直進行軍」ではないですか(笑)
こりゃあMI6、弁償金だけじゃ済まず一軒一軒回っては平謝りだぞ?
個人的に、マリアはクリスマス・ジョーンズのデニス・リチャーズよりずっと良かったです。デニスはゴールデンラズベリー賞最低助演女優賞を受賞したとか。ソフィー・マルソーの引き立て役でしかなかったもんね。
あぁ、だから印象に残るマリアは早々にご退場なのか。
ってこって、ソフィー・マルソーです!
いつもの007というより、完っ全にソフィーの為の映画という気も致しましたがどうなんでしょう。
個人的にはラ・ブームのソフィーで認識が止まっていましたので、もう「ぐ(具)が大きい♪」の可愛かった安達祐実ちゃんがいきなり花魁道中になってしまったような印象でしたが、やっぱり美しいですね♪
悪女役とは言え、心は穢れていない、◯◯◯◯への純粋な愛情によって動いていると感じました。妖艶になっても芯は清純というような。
例え、きっかけはストックホルムシンドロームだとしても・・・。
タイトルにもなっているボンド家の家訓が登場したのは、レーゼンビーの「女王陛下の007」でしたね。
英国紋章院にて、先祖が準男爵である事と家紋を見せて貰いましたが、その家紋にOrbis non sufficitというラテン語が書かれてありました。英訳するとThe World Is Not Enoughな訳です。
(なんで邦題、Theを取っちゃうんだろ。語呂の問題だろけど変じゃない?)
ローマ詩人がアレキサンダー大王を風刺したフレーズですが、後世アレキサンダー大王に憧れる君主や貴族が家訓にしたんですね。ボンド準男爵もそのお一人のようです。
主演ボンドガールがラストシーンの「お約束」を演じないという点も「女王陛下〜」と同じだし、007シリーズとしては異色ですが、私は好きです、こういうの。ミステリー風味もありましたしね。
細かいところでは、ゴールデンアイにも出た、元KGBのヴァレンティンもいい味出してるよね。
ボンドカーのBMW Z8 ロードスター。
コメントしようと思ったけど、真っ二つにされた記憶しかないわw
ボンドカーより遥かにインパクト大なのが森林伐採用のバス・ソー・ヘリ!
こんなの本当にあるんだぁ!(笑)
伐採というか枝払いや電線保護の為だそうです。アメリカやフィンランドで使われているとか。日本人には想像もつかない広大さだろうから、まぁ納得だよね。
BMWとの提携は今回でおしまい。そりゃそーだろ。毎度あまりに扱い酷すぎるもん。「ボンドには英国車!」というファン層の声が煩いのかもだけど、アメ車は結構登場してるし、トヨタ、メルセデス、アルファロメオ 、ルノーもこれまで使われてきた。なんでベンベ(BべMンWべ)にだけ、色々言うかなぁ?
まぁ、それでも007効果でそれなりに売り上げ増加したようでなによりです。
あ、本作にも「実は」DB5、登場しています。発見するのはウォーリー見つけるよりも難しいけれどw興味ある人は挑戦してみて下さいw
(ヒントは、かなり終盤。てか、ラストです。)
あと、スケスケ眼鏡は見た瞬間「サンジきゅ〜ん!」という言葉が脳裏を掠めましたw
最後になりましたが、本作内で引退を宣言し、惜しまれてカムバックを望む声が高まっていたQ。
突然の悲報にて、ファンの希望は叶わぬものとなりました。
大変長い間楽しませてくれて本当にありがとう!Q!
デズモンド・リュウェリン氏のご冥福を心よりお祈り致します。
レプリカントさんへ
コメントありがとうございます!
実は今、闘病生活に入ってしまい容易にシアターへ足を運べなくなってしまったのです。
でも、ノー・タイム・トゥ・ダイは行きますよ〜(笑)
なんとか上映中にクレイグボンドを全部観てから行きます。
デューンも絶対行くつもりですが、本当は4D IMAXのあるところに足を伸ばしたかったんですよねー。
送って貰わなきゃならないので贅沢は言えず、普通の劇場にて鑑賞になると思います〜。