容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
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献身
見応えあった。
この手の作品が好きってのもあるけれど、よく出来た脚本だった。
福山氏の作品はあまり得意ではないのだけれど、この役はハマり役だと絶賛したい。
何故か彼が主役の作品は、彼よりもその脇に目がいってしまう。今回の堤さんも松雪さんも素晴らしかった。
ただ…
石神が、湯川へ慟哭と共に恨み辛みをぶつけなかったのが、どおにもトレンディの枠を感じてしまう。
やっていいはずなんだ。
石神にとっての完璧な結末を打ち壊したのだから。湯川も正義感と友情を天秤にかけた覚悟と結末を享受するべきだったのではなかろうかと思う。
たが両人とも常人の思考の数手先を見抜ける思考をもってるので、凡人が思うレールからは外れているのかもしれない。
それ以外は、展開の速さも危うさも、大好物だった。
俳優冥利に尽きる映画ではなかろうか
この映画で私は一発で何ていう名前か知らないけど容疑者 X をやったあの俳優が好きになった感がある。この映画は何と言っても原作が優れていてとても面白いサスペンスになってた。サスペンス映画の脚本を考えるとき原作が複雑すぎるとちょっと映画では客がついていけないものがある。のだがこれはある程度単純なトリックで映画を見ながらでも考えれば解けるというところが面白いと思う。人間ドラマも東野圭吾か作品に非常に多い家族ネタがこの作品では抑えられていてよかった。犯人とヒロイン犯人と探偵の人間関係がとても良く描けていたと思う。
東野圭吾作品にはいいものがいっぱいあるのでうまく プロデュースをすれば日本映画が世界に通じる起爆剤きっかけにもなり得ると思うのだがな。外国の人々は日本をアニメ大国だとか漫画大国だとか言うけども、それは人気だけで面白さを伴うもんじゃない。本当の面白さを伴っているのはミステリーだ。ミステリーは世界でダントツ日本ですよ。日本はミステリー大国なのだ。とくに1980-2010は!・・映画会社はそれを武器に世界に打って出ようとする気が全くないらしいのが残念だ
究極の愛
事件の真相がわかっても誰も幸せになることはできない、それがわかっていても湯川は真実を明らかにした。
石神も事件の真相が明らかになることはないと絶対の自信を持っていた、ただ人間の感情は数学のように論理的ではない。花岡が罪の意識に耐えられなくて自供することは想定外のことであり、石神には到底理解できないことであった。人間の感情とはそれほど複雑なものである。
自分が人生に絶望していて全てを投げ出そうとしていた時に、花岡親子に救われた。花岡親子からすると身に覚えのないことであるが、石神からするととても重要なことなのだ。
自分が犠牲になってもでも、殺人を犯してでもこの親子を救いたい、まさに献身的な究極の愛が描かれている。
最愛の人を守ることとは
こんなに切ない殺人はそうそうだろう。
もちろん殺人を美化してはならないわけですが。
完璧なはずの方程式だったはずなのに
非論理的な形の象徴である愛によって覆されてしまう。
生きる意味を失ってた石神に生きる希望を与えた花岡母娘
ほんのささいなきっかけで人の人生は変わってしまう。
人生とはそんなものなのかもしれない。
それはいい意味であり、悪い意味でもある。
堤真一がこの役を演じてくれて本当によかったと思えた。
石神の、彼なりの純愛を見事に表現してくれたと思う。
残念
純愛が生んだ渾身のトリック
地上波初放送を鑑賞。
原作は読了済み。テレビシリーズも視聴済み。
明るくポップな演出が光っていたテレビシリーズとは打って変わって、エモーショナルな静謐さが漂う重厚なミステリ映画となっているのが本作の大きなポイントであろう。
原作の持つ雰囲気がきちんと守られていて好感が持てた。テレビシリーズみたいに、謎が解けるとめったやたらに数式を書き始めるシーンが一切無いのも良い差別化だった。
天才物理学者・湯川学と、彼が唯一本物の天才だと認めた数学者・石神哲也。ふたりの天才が繰り広げる頭脳戦をスリリングに描くと共に、石神が愛する女性を守りたいが故に生み出した渾身のトリックが、止めどない涙を誘う。
映像になった途端、石神の抱く想いが画面から溢れ出して来るかのように刺さった。堤真一の演技も相まって、単なる推理物に留まらない豊潤な人間ドラマが生まれ、心揺さぶる。
理論的思考を重んじていたはずの石神が非論理的な「愛」に突き動かされ、その頭脳をトリック考案のために働かせてしまったと云う悲劇。石神の心情を理解しようとしていた湯川の姿に、推理機械ではない人間らしさを感じた。
原作読了時は中学3年生だった。予想を裏切る真相に驚愕したものの、愛に関しては分かっていなかったように思う。時が経ち、本作を何度も観る内に石神の想いが理解出来て来た気がする。愛は人を強くする。良い方にも悪い方にも。そして生きる力となる。想いが人をつくるのだとしみじみ感じた。
ラスト、川からだんだんと遠ざかっていく画面と共に流れる「最愛」が切なくて、心に染み入って来るようである。石神の心情に寄り添うような歌詞の重みと悲しげなメロディーが物語を補完し、最高の余韻を齎していると思った。
[鑑賞記録]
2009/12/29:地上波初放送(関西テレビ)
2011/01/08:土曜プレミアム
2013/?/? :DVD
2013/07/06:土曜プレミアム
2019/09/09:Blu-ray
2021/07/18:Blu-ray
2022/09/24:土曜プレミアム
2024/03/23:土曜プレミアム
2025/09/13:土曜プレミアム
*修正(2025/10/26)
役者ってすごい
何年も前の映画なので、ご存じの方も多いと思いますが、当時石神役に堤真一さんが抜擢されたとき、ファンから酷評の嵐でした。
どう考えたって原作の石神には似ても似つかない風貌だったからです。
物語のキーのひとつに、石神の不格好な容貌は必要不可欠でした。
堤真一さんは嫌いではありませんが、私も当時がっかりしたファンの一人です。
それでも、原作は好きですし、ドラマもすべて視聴しているからと観に行きました。
結果、最初の印象で避けないで良かったと思いました。
この映画の原作は東野圭吾さんの作品のなかでも1、2を争うほどの人気作なのですが、その秀でたストーリーよりも堤真一さんの役作りや演技力に一番感銘を受けてしまったくらいです。
それでも物足りない方もいると思いますが、堤真一さんの役者としてのパワーは十分に感じました。
映画の内容としては、雪山のシーンはいらなかったように思います。
タイトルなし
謎解きが見応えあり。
堤真一の演技には唸るものがある
いやー 覇気のない歩き方や猫背 表情や喋り方 ラストの複雑な気持ちで泣き喚くシーンなんか圧巻! 堤真一の演技はほんとに凄い! ストーリーは もう最初の段階である程度ネタバレした状態からスタートする。もう少し伏せんがあって複雑でも良いかな?と思ったけど タイトル通り献身的な姿に重点を置いたんだろうなと。ただ、単純に罪を被ったのなら良い話だったかも知れないけど ホームレスとはいえ何の罪もない人を殺害して利用するという手口は うーんと思うところ。最後はあんな感じになってしまったけど 石神さんの献身が花岡さんにちゃんと伝わって良かったなと少しホッとした。
よくできた物語、素晴らしすぎる演技
全くトリックに気づかなかった。
松雪泰子、堤真一の演技流石すぎました。
最後の感情が溢れ出すシーンでは、二人の心の叫びに私まで胸が苦しくなった。
3度目の鑑賞ながら、いいわー。たまらんわー堤慎一。天才だけどコミュ...
3度目の鑑賞ながら、いいわー。たまらんわー堤慎一。天才だけどコミュ障ってひとの演技がうまい。
そして天才コミュ障ならではの言動。
彼女と娘を助けるため、何のためらいもなく人を殺し自分のすべてを犠牲にする。見返りは求めない、いや、これだけのことをする理由は充分にあると、当然のように思っている。
普通の人から見たらおかしいけれど、いるんだよね、こういう人。
唯一の誤算は、華岡やすこが普通の人で、その普通の人の心理をわかっていなかったこと。
最後の絶叫は、ほんとに心底「なんで⁉︎」だったと思う。
完璧に終わって、あとは幸せになるだけだったのに、なぜ?っていうのと、彼女が自分なんかを気にかけることが理解できない。
ちょっと前に流行った、「彼女がその名を知らないナンチャラ」なんかより、ずーっと激しくて全てを捧げた愛だと思う。
ガリレオとやらの劇場版だからしかたないけど、これ福山いなくても全然良かったよな・・・まあ説明要員としてはいてもいいけど。柴崎コウはもちろん要らないし。
堤慎一のための映画だよ。
ガリレオで有る必要はない
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