「3人がお互いを思い合ったがゆえの悲劇」容疑者Xの献身 C・ゲバラさんの映画レビュー(感想・評価)
3人がお互いを思い合ったがゆえの悲劇
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石神にとっての日常にある小さな幸せ、花岡靖子にとっての人生のリスタート、花岡美里にとっての青春を奪った富樫。
ふとしたきっかけで富樫を排除する中で交わることのない3人の人生が皮肉な形で交わることになる。
靖子は美里を守るために富樫を排除する。
美里は靖子を思うがゆえに富樫に手を出す。そして計画が進む中で靖子への石神の気持ちに気づいてしまう。
石神は小さな幸せを守るために奮闘するが靖子はその思いやりに気づいてしまうことで石神の計画が全て水泡に帰してしまう。
とにかく切ない。
願わくば、石神と靖子の量刑が少しでも軽くなることを願う。
蛇足だが、最も無力感に苛まれたのは友人の助けになれずに、学者を諦めて数学教師をやって友人の境遇に気づけなかった湯川かもしれない。
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