「動いてしゃべる「絵本」」崖の上のポニョ だいすけさんの映画レビュー(感想・評価)
動いてしゃべる「絵本」
遅ればせながらDVDで鑑賞しました。
これは、絵が動いてしゃべる【絵本】ですね。
大人が子供に読み聞かせるような、温かい作品です。
ストーリーは一応、存在するんですが、いわゆる『起承転結』がハッキリしてません。細かい説明もほとんどありません。
でも、それでも良いんです。これは【絵本】だから。
子供は、見た目の面白さ(色使いとか躍動感とか)や、
言葉の語感の面白さ(リズム感とか韻を踏んでるとか)で楽しむと思うんです。
「ポニョ」という名前の語感が、まず面白い(テーマソングも含め)。
で、映像の躍動感や色彩が、正しく【絵本】そのもの。
子供とための【動く絵本】としては大成功だと思います。
じゃあ、大人は楽しめないのか?というと、そんなことはないです。
人魚姫の物語にも通じる、主人公の宗介とポニョの幼く純粋なラブストーリーとしても楽しめると思います。
そして、宗介とポニョ、それぞれの親離れ(成長)の物語としての側面もあると思います。
きっと宮崎駿監督は、ストーリーよりも、絵の躍動感や温かみのある表現に力を入れたんだと思います。
だから、この作品に関して「ストーリー」云々を評価の対象にするのは間違っている気がします。
そういう意味では、ジブリ映画の傑作がまた1つ生まれたんじゃないでしょうか?
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