劇場公開日 2008年7月19日

「動いてしゃべる「絵本」」崖の上のポニョ だいすけさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0動いてしゃべる「絵本」

2009年7月13日
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

単純

遅ればせながらDVDで鑑賞しました。

これは、絵が動いてしゃべる【絵本】ですね。
大人が子供に読み聞かせるような、温かい作品です。

ストーリーは一応、存在するんですが、いわゆる『起承転結』がハッキリしてません。細かい説明もほとんどありません。
でも、それでも良いんです。これは【絵本】だから。

子供は、見た目の面白さ(色使いとか躍動感とか)や、
言葉の語感の面白さ(リズム感とか韻を踏んでるとか)で楽しむと思うんです。

「ポニョ」という名前の語感が、まず面白い(テーマソングも含め)。
で、映像の躍動感や色彩が、正しく【絵本】そのもの。

子供とための【動く絵本】としては大成功だと思います。

じゃあ、大人は楽しめないのか?というと、そんなことはないです。

人魚姫の物語にも通じる、主人公の宗介とポニョの幼く純粋なラブストーリーとしても楽しめると思います。

そして、宗介とポニョ、それぞれの親離れ(成長)の物語としての側面もあると思います。

きっと宮崎駿監督は、ストーリーよりも、絵の躍動感や温かみのある表現に力を入れたんだと思います。

だから、この作品に関して「ストーリー」云々を評価の対象にするのは間違っている気がします。

そういう意味では、ジブリ映画の傑作がまた1つ生まれたんじゃないでしょうか?

だいすけ