「プロレスにかける青春。」ガチ☆ボーイ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
プロレスにかける青春。
ワンピースであれだけ泣いたのだから(爆)もう涙は出ないだろうと
タカをくくっていた涙腺に衝撃!…この日は水分大放出だった(T_T)
2004年に公演された劇団モダンスイマーズの舞台、
「五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ~」を映画化した青春グラフィティ。
学生プロレスはおろか、プロレス自体にまるで知識のない私でも
十二分に楽しめる快作。…そう考えてみると、やはり舞台的??^^;
大学生の五十嵐良一(佐藤)は事故で頭を打って以来、一晩眠ると
その日の出来事を全て忘れてしまうという“高次脳機能障害”を負う。
しかしそれを全面的に隠して、学生プロレス研究会の門戸を叩く。
彼の妹の告白が流れるまで、観客にもそのシーンは語られない為、
誰から見ても「カメラとメモばかりをとる、おかしな奴」としか
映らないのだけど、五十嵐自身に嫌味がないので誰も気にならない。
しかしだんだんと周囲にも彼の物覚えの悪さが露呈し始める。
商店街でのデビュー戦を迎えた彼は、段取りを忘れたがために
本気でガチンコの試合をする羽目になるが、かえって観客に大ウケ!
いきなり一躍人気レスラーになってしまう…。という
なんだか面白いような哀しいような、不思議な展開をするドラマだ。
どう見てもレスラーの身体つきとは程遠い主人公が、
どうしてもドロップキックをキメたくて、遅くまで練習する光景、
彼の熱意に根負けして、技の手ほどきを続ける先輩仲間たちなど、
お約束の青春ドラマが流れる中で、彼が日記を広げるシーンや、
(それを通して私達も彼が負うものを理解)父妹の苦悩やいたわり、
昔懐かしい銭湯での入浴シーン、合宿シーン、ほのかな初恋など、
汗と笑いと涙の配分がちょうど良いのが特徴で、非常に爽やかだ。
なんといっても佐藤隆太の笑顔が最高に気持ち良く、
今回はとても控え目な演技?の泉谷しげるの父親も素晴らしい。
悪人といえば、闘うレスラー(みちのくプロレスのヒト含む)くらい
だけど、彼らは彼らで見事なパフォーマンスを披露してくれる。
身体つきがまるで違うので^^;ある意味必見!
(私的には玉子王子が好きですね~(爆)確かにマスクがねぇ^^;)