劇場公開日 2008年5月10日

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「普遍的な映画 見るべき」最高の人生の見つけ方(2007) サマソさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5普遍的な映画 見るべき

2015年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

自分はこっちよりの職業なのでこの映画に非常に共感できる。
悪性腫瘍の方は、悪性腫瘍ということよりも
長い入院、および長い看病によってより病人になる。
家族の看病も経験者しか分からない。

一番映画の流れでひっかかるのが
なぜカーターは夜逃げ同様に旅に出たか、ということ。
妻に納得してもらってから行ったほうがよかっただろうに。

でもフランスで風呂に入っているとき
「手をつなぐ感じが分からない」と言った。
つまりもう妻に恋愛感情を抱くことを始め、
「途中から自分のための人生ではなかった」
ということを、心の中に、小さなマグマのように抱えて
辛抱強く我慢して押さえつけていたのを
カーターは知っていたのだ。だから、旅に出る決意をする。

また他の方の批評に「金持ちだからできること」とあるが、
映画だから派手にしたのであって、これは別に日本縦断でもいい。
刺青だって南アルプス制覇だって本質的には変わらない。

家族のためにずっと我慢してきたことを最後にやろう、
ということがカーターの目的なのだ。

別の見方をすると、勝手に出て行っても
戻った時に温かく家族に迎えられる様は、
いかにカーターが40年以上も自分のことをあきらめて
家族に愛を注いでいたかということの結果である。

最後の3つのリストを埋める伏線は胸のすく思いだった。

しかしあの秘書・・・
彼だけはお金と人の心の機微を両方とも理解してるんだな・・・

サマソ