「残された人生、どう生きるか…?」最高の人生の見つけ方(2007) bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
残された人生、どう生きるか…?
3年ほど前にも、天海祐希と吉永小百合が主演で、日本でも女性版の同名映画化された、原作版。2人のオスカー男優である、モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンの共演による、ハート・フルなヒューマン・ドラマ。
これまで自動車の整備工として実直に生活をしてきたカーターと、様々な経営に携わり、傲慢な企業家として成功を納めてきたエドワードが、がんの治療のための入院先の同室で出会う。そこで、がん転移によって、余命半年の非情な宣告が突き付けられた2人。最初は馴染めなかった2人が、同じ病の境遇を察する中で、次第に友情が育まれていく。
抗がん剤の投与によって、もがき苦しみ、死と隣り合わせの入院生活の中で、2人は、残りの人生の中で、自分達がやっておきたい事をリストにして、一つ一つ実現しようと考え、エドワードの財力を元に、病院を抜け出して、世界へと飛び出していく。
・飛行派からのスカイ・ダイビング
・ムスタングとダッヂ・チャレンジャーでのカーレース
・アフリカ・サファリ・ツアー
・ピラミッドの頂上からの景色
・万里の長城をバイクで駆け巡る
・タージマハルでの癒し
・エベレストへの登頂
・世界一美しい女性とのキス…
等の事を実現する中で、カーターは、エドワードに、長く音信不通である娘の存在を知り、エドワードとの対面を、そのリストに加えようとするのだが…。
余命宣告の重い内容ではあるが、この名優2人だからこそ描くことができる、何とも言えない阿吽の呼吸と、いぶし銀の演技によって、映画に流れる喜怒哀楽のシーンが、心に染み渡る作品である。本作で、一つ物申すならば、がんで余命半年を宣告された患者にしては、随分血色もよく、肌に艶もあったなぁと思う(笑)
自分も、還暦を過ぎて、あちこち体に歪が出てきているが、自分なりに第2の人生を生きていくために、やりたいことを一つ一つ実現して、「幸せだった」と、振り返ることができる晩年にしていきたいと思う。