劇場公開日 2008年1月19日

「過酷な状況下におかれていた人々の心情が実にリアルに描かれているから緊張感がひしひしと伝わってくる」ヒトラーの贋札 Sp!ke-Yさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0過酷な状況下におかれていた人々の心情が実にリアルに描かれているから緊張感がひしひしと伝わってくる

2008年7月19日

悲しい

この映画は戦争がベースにあるものの戦争シーンはほとんどなくタイトルで使われているヒトラーが登場してくるワケでもないからイマイチ当時の現状が把握しきれない部分もあるんだけどそこはお勉強するしかないね(>_<)

 この作品はドイツのザクセンハウゼン強制収容所で行われた偽ポンド札を大量に作り出す「ベルンハルト作戦」という実際にあった出来事を背景におきていた実話で体験者が書いた原作をベースにしているだけに「従わなければ殺されてしまう」という過酷な状況下におかれていた人々の心情が実にリアルに描かれているから緊張感がひしひしと伝わってくる(>_<)

 そんな中にはやっぱり「死よりも戦うことを選ぶ」と正義感をもち反発するものもいて贋札作りを邪魔してくるんだけど作らないと皆殺しにされてしまうというこの状況下においては正義感こそが一番やっかいなものに感じられてしまう(._.)もう正義も何もないってことがよく伝わってくるね(@_@)

 間違っているとか間違っていないかというよりもただ生き延びたいという必死な思いを描いているからテーマは“ただ生き残ること”でナチス軍におしっこをかけられようと仲間が目の前で殺されようと生きようとする主人功の姿を観て何を思うだろう??誰も彼をかっこ悪いなんて思えないはずだ!それはこの作品を観て実際にひとりひとりに感じてほしい(>_<)

Sp!ke-Y