ロビン・フッドのレビュー・感想・評価
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どのカットも構図と色彩が美しい
この作品で描かれるのは、シャーウッドの森に住む伝説の義賊としてのロビン・フッドではなく、フランスの侵攻からイングランドを救った闘いのカリスマとしての活躍と、彼が無法者として扱われるいきさつを物語ったものだ。
ロビンの高潔な魂と人心を捉える指導力がどこからきたのか、その原点を垣間見せるエピソードも盛られ、新たなロビン・フッド伝説として楽しめる。
ラッセル・クロウも、役作りのため身体をシェイプアップしたように見える。
12世紀末のヨーロッパ史を背景にしたスペクタクル作品だが、十字軍の遠征から離脱して母国への帰還と、見知らぬ土地ノッティンガムを再興するという、比較的、大人しめな内容で話が進む。それが一転して、南部の海岸に於けるフランス軍上陸阻止の戦いに転ずる演出がいい。ケイト・ブランシェット演じるマリアンも、領土でロビンの帰りをじっと待つなんて真っ平とばかり戦闘に加わり、いささか場外乱闘ありの様相だが、フランス軍の上陸シーンは「史上最大の作戦」を彷彿させる。
島国イングランドが海岸線を死守するのは当然の成り行きで、まさに死闘が繰り広げられるが、人馬が蹴散らす水しぶきが美しい。この場面に限らず、全篇、どのカットも構図と色彩が美しく、映画というよりスチールを観ているようだ。リドリー・スコットの作品は、現代劇に於いても、本業は写真家ではないかと思えるようなカットが多く、動画の基本は静止画にありと言える数少ない監督のひとりだ。
人物配置、物語の進行、音響効果など、少し器用にまとめすぎた感はあるが、愚かなジョン王などキャスティングがよく、ロビンの弓の名手としての見どころもあり、今までとひと味違ったロビン・フッド伝説として見応えがある。
残念なのは、同じくリドリー・スコット監督とラッセル・クロウによる「グラディエーター」(2000)に比べると、骨格が細く作品が小ぶりになったこと。マリアンとのロマンスにウェイトが傾いたぶん軟弱になったようだが、ケイト・ブランシェットの魅力を思うと痛し痒しだ。
p.s.1 ラッセル・クロウとケイト・ブランシェットのコンビは安心して観られる。なぜなら、どちらも死にそうにない。
p.s.2 ジョン王のなんと愚かなことか。部下の功績を讃えることは、就いては自分の功績として世に知れ渡る。このことが判らない上司はいつの世も“失格”の烙印を押される。
p.s.3 この物語から先、繰り返されるドーバー海峡を挟んだ攻防と、やがて大海の覇権を巡る海戦へと発展する英仏両国は数百年も敵対関係になる。それが、20世紀に入って両国がトンネルで結ばれようとは、さすがのロビン・フッドも考えもしなかったろう。
中世イングランド
グラディエーターと比較しすぎてると思う。美しかった。
他のサイトで『ロビン・フッド』の感想みると 『グラディエーター』と比較してる方が殆どで 評価低くてビックリしました(O.O;)
私は全く別作品として観てました。『ロビン・フッド』は伝説に残る男性。詳しく知りませんでしたが、時代背景、英国の状勢がとてもわかりやすくえがかれていると思いました!!!
近年、3Dやら新しい映像が多い中、忠実に英国魂、団結力、戦闘シーン、風景は 地味だけどとても美しく感動しました。
ラッセル・クロウがケイトブランシェット役に言う台詞も 重みがあったり、シャイな部分もあったり 当時のロビンの性格も伝わってきましたし、
現代にも、こんなロビンの様な人柄がいれば、連携感・国がまとまって明るく強く生きれるのになぁ・・・と考えたりしました。
140分はあっという間で 色んな気持ちが出てきて感動しました。
ラッセル・クロウ 相変わらず声がSEXY& 安心感あるな(●´ω`pq)☆⌒
ロビン・フッド
アウトローという生き方
伝説のアウトローが誕生するまでの、云わば「前日譚」的な話だったんですね。
自分が持ってるロビン・フッドのイメージって、森の中で弓矢放ってるか、頭に林檎乗っけてそれを射抜く逸話(ワシントンが林檎の木を折ったのとごっちゃw)とか、その程度の浅い知恵しかないので、こういう具体的な人物像を提示されて、大変勉強になりました。
12世紀の英国が舞台ということすら分かってなかったのでw
歴史背景やロビン・フッドの人となり的なものを理解するのに大変役立ったし、壮大な景色!スペクタクルの大洪水!肉体と肉体がぶつかり合う戦争シーン!の数々にも胸躍るものがあったのですが、こう、なんていうか、なんだろう。
物語の躍動を開放するタイミングというか、カタルシスに向けてのペース配分が、かなり緩慢な印象を受けました。
前半にそこまで時間割いちゃうの?みたいな。
で、ラストの唐突感が添え物程度に感じられて、アレレ?という。
でも、正義のアウトロー誕生を、長い時間掛けて説明する必要があったんだろうな、ということは理解してます。
だからこその「前日譚」なんだろうし。
というか…これは続編製作を見越してるんでしょうかね?
だったら、更に納得です。
ロビンの名を借りた英国奮起潭。
カッコよすぎ!!
『グラディエーター』は 超えられなかったみたい…
でも10年経ってもこのセクシーさと 魅力あふれる英雄ぶり。 やったね!ラッセル・クロウ。
リドリー監督との相性のよさもあるのかしら。 それとも 監督の力量? 最近、デブっちょの長髪・汚いラッセルばかり見てたから、ますますカッコよく見えたかも。 ハマり役のロビン・フッド、素敵でした。
二国間(イングランドとフランス)の戦争を中心に ストーリーが展開。
ロビン・フッド = 弓矢のイメージですが、フツーに戦っても強いです。 仲間にも恵まれてます。 父と子の愛と、出会い、ひと時の幸せ。 突然の悪夢に、悲しみ。 戦いと、その行方。。 観ている間、ギュッと胸を掴まれるような感覚に襲われて ドキドキして 心を揺さぶられました。 が、(どうしても比べてしまうのですが) 『グラディエーター』の時のように 残虐なシーンがある程度抑えられているので、観やすい半面 どこか安心してしまうところが 感情移入も抑制された感がありました。
それでも 作品としては素晴らしいと思います。
時代もので、戦争絡みなので カラフルな色使いはほとんどないけれど、衣装や装飾など オシャレで計算されているなあぁと感心。 女性(特にケイト・ブランシェット)の衣装は 柔らかく清楚なイメージ。 男性も 貧富の差をしっかり出しつつ、その役にぴったりの 雰囲気ある衣装や小物を身につけていて 細部まで見入ってしまいました(特に 馬装なども注意してみると 面白いです)。
ケイト、キレイでした・。☆ 役柄は 年齢不詳な感じですが、大人の魅力も 時々みせる子供っぽい態度も マリオンという女性を印象付けていました。
サー・ウォルター役の マックス・フォン・シドー。 盲目の義父、感動しました。 『シャッターアイランド』で ネーリング医師を演じていた俳優さんだそうです。
わるーい役してた マーク・ストロング。 個人的に(最近観た)『ロックンローラ』のアーチーのイメージが強すぎて、どこか憎めないというか… 悪い役なんですけど。。 よく見ると結構ハンサム、好みです(ハゲじゃなければ、笑)
わがままプリンス役、オスカー・アイザック。 ホアキン・フェニックスを超えられず…(これまた 『グラディエーター』対比)。
“Rise, and rise again. Until lambs become lions.”胸に沁みます・。☆
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