「アリスは3Dじゃなくても十分おもしろいよw」アリス・イン・ワンダーランド Kadwaky悠さんの映画レビュー(感想・評価)
アリスは3Dじゃなくても十分おもしろいよw
ぼくはアリスについて言えば、ディズニーの「ふしぎの国のアリス」を
部分的にしている程度で、当然ながら原作は読んでいない。
だからどこからどこまでが原作で、あれからこれまでがオリジナルだ、というのは
まったくわからないわけだが、総じておもしろかったw
アニメのアリスのイメージまんまの穴落ちシーンはよいね。
さすが提供がディズニーらしく、アニメを踏襲している。
ところで、今回は19歳になったアリスがワンダーランド(アンダーランド)に戻ってくるお話。
これってスピルバーグ×ダスティン・ホフマン×ロビン・ウィリアムズの「フック」を思い出す。中年太りした冴えないピーターパンを誰も信じなかったように、19歳のアリスもあのアリスとは信じてもらえず、でも赤の女王の手下に追われる羽目に。
そこで出会う(再開する?)のがマッドハッター。
アニメの帽子屋さんと比べれば、めちゃかっこいいって当たり前です、デップなんだもんw
マッドハッターだけはアリスをあのアリスと信じて、予言の書にある救世主が向かうべき道に誘う。
そうして、おなじみのキャラクターたちがひっちゃかめっちゃかして、アリスはひと皮向けて現実の世界に帰っていくんだよね。
今回の目玉はやはりキャラクター造形でしょう。
おなじみのキャラクターたちがきちんと描かれている。
さらには、デップやヘレナ・ボナム=カーターにしろまともには描かれていない。
アン・ハサウェイもなんか怖いですよねw
ところで、今回は3D吹き替え版で観たけど、おそらく通常版でも十分おもしろいと思う。
てか、3Dにする意味ってあんまなかったんじゃない。
「アバター」は3Dで観ないと意味ないけど、
バートン版アリスは3Dとは関係なく映画的によくできている。
ミア・ワシコウスカがラストではジャンヌ・ダルクのミラ・ジョボビッチに見えてきたのは
ぼくだけじゃないはず。久々のヒットです、最高www
ところで、メルマガ「映画の精神医学」で有名な樺沢紫苑先生が
ぼくとはまったく逆の、否定的な感想を書かれていたのが興味深い。
「アリス・・・」が戦争プロパガンダを目的としたとても好戦的な作品という評価である。
言われてみれば、という感じではあるが、
これについては、再度「アリス・・・」を観直したうえで、
「もうひつとつのアリス」という論考を展開させていただきたいと思う。