トロピック・サンダー 史上最低の作戦のレビュー・感想・評価
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【ベトナム戦争映画の逸品の名シーンを数々盛り込んだベトナム戦争風おバカ映画。黒人ロバート・ダウニー・Jrや禿げ頭トム・クルーズが溜まりません。怒られないのかなと思ったら、ヤッパリ怒られてました。】
■粗筋を書くのも、バカバカしいが、一応ね。
落ち目のアクション・スター、タグ・スピードマン(ベン・スティラー)、芸無しのコメディアン、ジェフ・ポートノイ(ジャック・ブラック)、オスカーを多数受賞した役者バカ、カーク・ラザラス(ロバート・ダウニー・Jr)らが集結し、戦争映画「トロピック・サンダー」の撮影がスタートする。
しかし彼らのワガママのおかげで予算オーバーし、非道な禿げ頭映画プロデューサー、レス・グロスマン(トム・クルーズ)の指示で東南アジアのジャングルで制作を再開するのだが、そこは本物の戦場だった。
◆感想
・序盤の戦争シーンが、可なり本格的なのだが、ベトナム戦争映画の逸品の名シーンが数々盛り込まれている。
1.「プラトーン」でのウィレム・デフォーが演じたエリアス軍曹が両手を上げて、天を仰ぐように、仰向けに倒れるシーンを、タグ・スピードマンが見事に演じている。ソックリである。オオッと思う。
2.矢鱈と、太っちよと言っている。明らかに「フルメタルジャケット」の微笑みボブをパロっている。
3.矢鱈と、ハンバーガーと言っている。明らかに「ハンバーガーヒル」をパロっている。
4.ナパーム弾を村に落とすが、撮影していない・・シーン。明らかに「地獄の黙示録」で、ロバート・デュバルが演じたキルゴア中佐が、ベトコンが潜んでいると思われる村々にナパーム弾を落とすシーンをパロっているが、流石にこのシーンは見劣りがする。ナンセ、本家では本物のナパーム弾を使用しているからねえ。
・オスカーを多数受賞した役者バカ、カーク・ラザラスを演じたロバート・ダウニー・Jrが凄い。ナント、役作りのために皮膚移植までした設定で、コンタクトもしているのでどこから見ても黒人のロバート・ダウニー・Jrである。凄い可笑しい。序でに役名も良いのかなあ、クスクス。
・中盤は、一転して「ランボー」をパロっている。だが、この作品のタグ・スピードマンは、捕らえられた本物の敵から(ドンは子供だが、技が凄い)ピシピシヤラレテ、あっと言う間に助けを求めるが、その言葉が彼らが好きな映画だったタグ・スピードマン主演の作品の台詞であり、何度も言わされている。ピシピシ・・。クスクス。
<他にも、アルパ・チーノなんて奴も出て来るし、ホントおバカである。だが、爆破シーンの数々(特に、ラストの木の橋の爆破シーン)は凄いよ!
個人的には、黒人ロバート・ダウニー・Jrが絶品だったかな。ヤッパリ名優だなあ。良くこれだけ名優を集めたモノであるな、ベン・スティラー。
禿げ頭トム・クルーズは、ちょっと見分かるかなあ・・、であるが良く見れば分かります。
今作は良く出来たベトナム戦争風おバカ映画だと、私は思います。ベトナム戦争映画の逸品を多数観ていると、面白さは倍加すると思います。>
俳優で楽しむ映画
ベン・スティラーの趣味炸裂
もともと熱狂的なトム・クルーズのファンだったベン・スティラーが、彼をキャスティングし、今までのイメージを破壊するような太っちょ、ハゲメガネでこの上なく下品なスラングを吐きまくるプロデューサー役を演出したことに快哉を叫びたい。
映画そのものは「まあ、いいんじゃない?」程度の内容ですが、ストーリーそのものが映画人を揶揄するような内容なので、キャスティングの面白さにクスッときた人はきっと楽しめるはず。
それ以外にはちょっとキツイ内容ですな。
ロバート・ダウニーJrが、役に埋没してしまい、「デニーロ・アプローチ」を茶化したような演技にもほくそ笑んでしまった。
そのほかにも、見れば見るほどに発見がありそうで、映画ファンとしてはとても豪華なパロディ作品なのでした。
評価高くないけど好きな映画
いきなり予告編が出てきたのでダビングしたときに宣伝をカットするのを忘れてたと思ったらこれが本編の始まりだった。
やっと始まったのが戦場シーンでえげつない描写でびっくりしたら
これもロケの撮影で映画の本編のうち。
どうなるのかと思ったがなかなかのアイデアでおまけに好きな俳優ベンやブラック・ジャックが主役級とあれば期待せずにはいられないし「やってくれたなあ」というのが見終わってからの感想。
個人的にはメチャクチャ楽しめた。
下品な言葉のオンパレードも楽しめたけれどトム・クルーズにさせたらあかんやろ。
他の人も書いてたけれどひきうけたらあかん。
ひょっとして自らの殻を破りたかったんやろか?
芸風の幅が広がった?!
良くも悪くもベンの才能ということで・・・
いや、はちゃめちゃや! ロバートダウニーJrとトムクルーズなんて ...
メソッド演技へのアンチテーゼ
本作は随所にわたるパロディの数々、そしてメソッド演技に対する風刺が効いている。
ロバート・ダウニー・jr演ずるカークは役作りのためにメイクではなく皮膚整形で本物の黒人そっくりになり切るし、ベン・スティラー演ずるタグは本作が本物の戦場であるのにそれを映画のセットなのだと完璧に信じ切り、多くのトラブルに巻き込まれながらも演技し続ける。
麻薬組織に捕まり、彼の過去作である「シンプル・ジャック」を徹底的にやらされるシーンは演じるがあまり、その役に狂気的にのめりこむ危険性があることを笑える作りではあるがメッセージ性が真剣に伝わり面白かった。せっかく脱出できるのに演技をすることだけ考えてしまいまた戻ろうとするシーンは、スクリーンの外に出れるのにまた映画の中に戻ろうとする執着性を感じて哲学的だと思った。
タグとカーグは鏡合わせのような存在であり、捕まっていたタグを救出するシーンでようやくカーグも自らがメソッド演技に取りつかれていたことが自覚できて、メイクをはがす=役から脱却できる、というのを象徴的に見せていたところもなかなか興味深く見れた。
俳優たちの魅力が伝わる
とことんふざける
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