Dr.パルナサスの鏡のレビュー・感想・評価
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悪魔は想像より残酷じゃなかった、と思う。
何か、悪魔は酷くないような気がしました。それとも、永遠の命を保証し続けることが残酷ってことなのかな。娘は助かって、悪魔との掛けも無しになったし。ヒースレジャーが亡くなったから、他の俳優が演じてるのか、色々と分かりづらかったです。
よくあるファンタジーは現実世界ありそうでない、あったらいいなと思う世界
この映画は本物の想像空想の世界
人の心理が試されるような
人間は自分勝手な生き物
失敗したと思った時にはもう遅い
取り返しのつかないところまで来てしまっている
トニーが鏡に入った時3度顔がかわるのは自分で自分を騙しているから?
自分の欲を一番理解していて制御してるから?
話の内容があっちこっち動くから趣旨が分からなくなってしまう
キャストが豪華
イマジネーション
話はなんてことないと感じる。
っていうか、博士が、悪魔なんてすごい存在と何回も負ける賭けを繰り返して、ばかだね!?
ってつっこみたくなってしまう。
むしろ、博士は悪魔にとりつかれちゃってたのかもね。
話は、あーそうですか。って感じで終わってしまった。
でも!
映像。
鏡の中に入って人々が見る夢の世界に魅入られる。
そして、リリーコールの常人離れした容姿。
私が一番気に入ったのは、パルナサス博士が最初にいた寺の外観。
不思議で不気味で美しい世界。
お話にそんなに感動しなくても、その映像だけで、とても心が震える。
不思議な体験。
アリスには、この感動がなかったなー。
奇跡!
ダークナイトが最後だと思ってたのに…
ロック・ユーで初めて見てもう大好きになって、訃報を聞いた時にはしばらく信じられなかったです。
この作品が見られて本当によかったです!!
ヒースの遺作…だから見に行ったけど、それだけじゃなかった!ギリアム監督のすごく独特の世界観でおもしろかった。
それから、悪魔の役の人がなんていうか…かっこよかった!動きとか話し方が思わずふらってついてっちゃいそうw
それからあの終わり方よかったと思います。やっぱり全てがうまくいくなんてありえないし、何が人の幸せなのかも分からないし!
けど3人のトニーを演じ分けるヒースが見たかった…
もっともっとヒース・レジャーの作品を見たかったです!監督作品も見たかった!!
いつまでも美しいまま
1月23日 HEATH LEDGERの命日に奇しくも上映された「Dr.パルナサスの鏡」。
奇想天外なストーリーかと一見思いきや、その映像美も素晴らしく、最後まで観ていて飽きることなく、ひき込まれる作品だった。
映画館を出るときに多々「ジョニー、あれだけ?」という声が聞かれましたが、HEATH亡き後、3人の名優のおかげで陽の目をみたこの作品。やはり主役はHEATHだと思うし、けれど、「その」ジョニーがとてもいい場面で出てきてくれたと思った。
「想い出はあせることなく、彼等はずっと美しいまま」・・亡くなったHEATHを思い出させるこの台詞すら、ジョニーの口から聞くと、不思議と悲しくなく、とても美しい記憶にとどまらせてくれた。
監督好みの不思議なエピソードを、ゾゾゾと繋げたような、、
eiga.comの試写会で観ました。
ファンタジー+コメディ。
聖職者、悪魔、永遠の命と、突拍子もないエピソードが続いて
ニヤニヤしながら観てました。
ヒースレジャーの役を、他の役者に切り替えるシーンは、この作品・シナリオでこそ可能な上手い使い方になってました。
他作品じゃ難しいんでしょうね。
小難しく「理解」とか必要ないと思うので、気軽に観に行けば良いと思います。
CGがチープなのは、たぶん狙い。。と信じたい。
ポスター等では、ヒースレジャーが前面に出ていますが、「Drパルナサス」とは、端に写ってるおじいちゃんのことです。
甘く腐った“ギリアム・ワールド”全開!
ヒース・レジャーの遺作となってしまった本作、
制作途中で亡くなってしまったヒースの役を、ジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウが演じるということで
「どうなるんだろう?」と懸念していましたが、まったくの杞憂でした。
「最初からこうだったんじゃないの」と思ってしまうほど
素晴らしい完成度の作品になっていました。
カラフルでいかがわしさ満点、甘~く腐っていくようなテリー・ギリアムワールドの集大成!
もう、好き好き大好きーーーー!なのですが、
この作品がヒースの遺作になってしまったというのはなんとも皮肉…
テリー・ギリアム自身も、かなりこたえたのではないかと思います。
というのも、そもそもこの作品自体、「生と死(の彼岸)」のような世界がテーマ。
さらに、なんだかテリー・ギリアム本人が、
この作品のパルナサス博士のように悪魔と取引をしてしまった“代償”なのではないかしらなどど、つい考えてしまいます…
そして、これを観てつくづくと思ったのは、テリー・ギリアムとティム・バートンの描く世界が似ているようで決定的に異なるのだなあ、ということ(もちろん、どちらも素晴らしいのですが)。
二人とも、「アリス」のような“異界”好き、かなりダークなもの好き…という点では共通していますが、バートンの描く世界は、ダークではあっても、どちらかというと子供が夢に描く“ファンタジー”風で、質感がプラスチックっぽいというか、“つるん”としているのに対し、
ギリアムは、もう、徹底的に成熟しきって、腐ってる…。
木とか紙とかでできた、かつてはとても美しかったものが朽ち果てて、甘い腐臭を漂わせ、触れたそばからモロモロと崩れ落ちてしまいそうな世界。
さらにこの作品では、東洋の哲学の香りまで織り交ぜて、もう曼荼羅のような様相さえ呈しています。
某番組で某タレントが「小難しすぎる」というようなコメントを言っていたそうですが、
確かに一筋縄ではいかないインテリジェンスの漂う(ゆえに狂ってる)作品だけれども、アタマで理解しようとしないで、ただ感じることがこの作品のポイントではないでしょうか?
ただただ、埃にまみれた万華鏡のような煌く美しい世界を思いっきり堪能し、プチトリップできました。
それに…
パルナサスを誘惑する、“悪魔”役のトム・ウェイツがものすごーーく魅力的。
ただ悪いんじゃなく結構いいヤツだったりして、
「やっぱり悪魔がいてこそ、世界は面白くなるのねー」と納得してしまいました。
(きっとギリアムも悪魔のほうが好きなんだろうなあ、、、)
そういえば、ヒースの代役としてトム・クルーズも名乗りをあげたそうですが、
「故人をよく知る人だけに」という理由でギリアムは断ったそうですね。
ちょっとだけ、コリン・ファレル演じる偽善者の慈善家を
トム・クルーズで見たかったかも…と思いました。
ヒースぅぅぅぅー!
ヒース・レジャーの遺作となってしまった本作品ですが、よかったー。本当にいい映画でした。難解とかいう前評判でしたが、これのどこが難解なのかがわかりません。世界でもっとも不幸な映画監督テリー・ギリアムの執念とヒースの意思を次いだ3人の俳優たちの熱意が化学反応を起こし、素晴らしい映画になりました。しかしながら、この映画をみて痛感したのが、やはりヒースの素晴らしさです。その演技力、存在感は唯一無二のものです。ジョニー・デップはタイ張ってますが、ジュード・ロウもコリン・ファレルもヒースに比べると見劣りしてしまいます。彼らにとってもかわいそうだと思いましたが、本当に惜しい人を亡くしました。さびしいです。
未来世紀ブラジルから大ファンなんですが、世界でもっとも不幸なテリー・ギリアムにもちょっぴり幸せが訪れてきたようで、前回、撮影中止まで追い込まれた「ドンキホーテを殺した男」に再度チャレンジ中だとか。がんばれー!
控えめなギリアム。
比べてどうのというのもなんだけど^^;
これと「アバター」を同列ファンタジーに捉えては
絶対にいけない作品だと思う(って、いないか?普通)
往年のギリアム(パイソン時代)の活躍を期待すると
大いに肩透かしを食わされるけど(お楽しみも多いが)
彼の独特なブラックセンスに慣らされていない人でも
普通に観られる作品だったような気がする。
そして、彼の作品だからどうの~というよりも^^;
ヒースの遺作で、さらにジョニデが出ているから!って
いう鑑賞パターンがいちばん多いような気がする作品。
いや、映画なんて元々そんなものですから(爆)
良かったね~ギリアム監督v完成に漕ぎつけて。。と
そんな安堵感に満ち満ちた作品ではある。
映像イマジネーションは相変らず見事だった。
シュールな展開は影を潜め、所々におぉ♪と思わせる
ブラックな味わいを散りばめてくれていたが、
なんだか私は主役のヒース(&3人)、C・プラマーよりも、
ヴァレンティナ、パーシー、Mr.ニックの脇キャラの方が
面白くて、ずいぶん的を得たことを言うじゃん(爆)なんて
感心しながら観ていた。
新星L・コールはどう見ても美人には見えなかったが^^;
堂々たる演技で丸い顔のことなど忘れさせてくれた。
T・ウェイツはダミ声が最高、ミニ・ミー(爆)は台詞がイイ。
もちろん鏡の中のヒース役3人も魅力的だったし、
思った以上に出番があり、印象的だったヒースも巧い。
人間の二面性を巧みに演じ分けていたと思う。
しかし、お話そのものに魅力があるかというと
そうでもなく^^;かなり観る人を選ぶ作品になっている。
あ、ギリアム作品はいつもそうだけど(爆)
(オバちゃんと、くそガキのシーンはけっこう好きかも^^;)
わかってはいたけど
正直に言ってヒースレジャー遺作、3人の友情などの話しがなければ劇場で見なかったと思いますが、ここまでわけのわからない作品だとは…。悪魔にしろ僧侶にしろ何の為にかけをしてるのか。ヒースが実は極悪人だったというストーリー展開もかすんでしまう内容でした。
ギリアム監督のイマジナリウム
奇想天外なファンタジーです。
ギリアム監督の本領発揮ですね。
パルナサス博士は、1000歳。
悪魔との取引で、これからも生き続ける永遠の命を授かった。
パルナサス博士の見世物小屋一座には、人間の欲望を具現化させることのできる鏡がある。
人間の欲望とは、おぞましいものですね。
子供が鏡の向こうに入れば、ゲームとお菓子の世界。
中年女性が入れば、ファッションと宝石の世界。
実業家が入れば、天上へと続く階段。
私などが入ると・・・
人間が持つ、欲望・夢・・名声・罪・罰・虚構・真実・金・過ち・策略・愛・・・。
幻想の世界は、魅惑に満ちているが、同時に危なくもある。
二者択一。
参加するも参加しないも本人次第。
それにしても、この幻想の世界(世界というより、宇宙ってカンジ)は、何と摩訶不思議で、夢に満ち、映像が素晴らしいのだろう。
ギリアム監督の、頭の中は、こんなにもイマジネーションに溢れているんだ!と。
ストーリーがどうのこうのじゃなくて(ファンタジーなんだから)、この映像と監督の世界観が楽しめた。
現実世界を撮り終えた時点で、急逝したヒース・レジャー。
その意志を繋いだ3人の親友。
監督独特のワールドの中では、4人1役でも違和感なし。
エンドロール後、真っ暗になった劇場内に、ケータイの呼び出し音が鳴る。
何回も鳴る。
トニーは、どこかにいるのかもしれない、と思わせる。
そして、ヒースまでもが、まだ生きているのかもしれないと思えてくる。
後から、ケータイの呼び出し音を思い出すほどに、胸にグッと迫るものが込み上げてくる。
ギリアムらしい映画ですが
テリー・ギリアム作品は初監督『ホーリー・グレイル』以来欠かさず観ています。これは監督が好きに作ることのできた、ギリアムテイストが横溢している映画だという印象を持ちました(例によって撮影中の不自由-主演俳優の死-はあったにせよ)。お伽話然としたインナースペースの描き方、希望のない現実世界、モンティ・パイソン時代のような警官ギャグも現れて、これまでのギリアム作品を総まとめにしたような辛辣で諧謔味たっぷりの映画です。
でもギリアム監督、映像表現にかつてのような驚きが薄れてきて、息切れしているように見えますよね。この最新作も期待していたほどのものではありませんでした。観る側がギリアム調の映像に慣れたため新鮮さを感じなくなったということもあるでしょうが、率直に言って陳腐なんです(すみません)。特に売り物たるべき「イマジナリア」内の心象風景にガッカリ。半世紀も前ならともかく、これだけ映像技術が進化した今にあって、人の心の中があんな単純なものであってはならないでしょう。
さらに、ほとんどのギリアム作品と同様、ストーリーに感心するところはありません。原作ものならともかく、オリジナル脚本で作る意味がまったくわからない。現代のロンドン、高僧と悪魔の個人的な賭けに美形の悪党が絡むという、スケールが巨きいような矮さいような、正直どうでもよろしい話で、途中寝てしまってワケがわからなくなっても問題なし。
そういった意味でもこれはここ10年間のギリアム作品の総括でしょうか。良くも悪くもたいへんにギリアムらしい。
ところで最大のセールスポイントである4美形の競演は、本来の主演であるヒース・レジャーが存在感を示して勝ち。他の3人ももちろんそれぞれに個性的でいいのですが、ヒースは何をしでかすかわからない鋭利な不気味さを醸し出して、トニーというキャラクターに最も合っています。
ギリアムファンは誰でもそうなように、常人では考えもつかないような異常な想像力でもって観客をビックリさせてもらいたい、新作が公開される度にそういう期待を持って見に行くのですが、一応満足できたのは『12モンキー』が最後です。『パルナサス』の荒れたロンドンの風景を見ていて気がついたのですが、ギリアムの作風は世紀末の雰囲気なのですね。だから世紀末が過ぎ去ってしまった今となっては、ビミョーに時代に合わないのかも知れない。新ミレニアムに入ってからはサッパリですもん。いまやギレルモ・デル・トロやアルフォンソ・キュアロンといった(なぜかどちらもメキシコ系の)監督がギリアムの系譜を継いでいるように思えます。ギリアムがんばれ!
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