「遺作」Dr.パルナサスの鏡 博士さんの映画レビュー(感想・評価)
遺作
死んだ人が残した未発表作品、それが遺作だ。
でも、人間、いつ死ぬかわからない。
突然死んでしまったら、
昨日していた仕事、昨日までの自分自身、それが遺作になってしまう。
そう思うと、毎日真剣に生きなくてはと真面目に思ってしまう。
映画「Dr.パルナサスの鏡」を観に行った。
主演俳優が作成途中で死んでしまうという悲劇が起きた作品だ。
なぜか、その代役を3人が努めている(つまり4人1役)。
何も知らずに、チラシのインパクトとDr.という文字に引かれて
映画館に入ってしまった。ファンタジーというジャル以外何も知らずに・・・
西洋人の顔に疎いせいもあるけれど、代役のことは気付かなかった。
とにかくすばらしい作品だった。久々に楽しくてぞくぞくした。
これなら遺作と誇れる。きっと死んだ本人も満足だろう。
今思うと、1人2役でも、4人1役でも、
そんなことは、映画を作り上げるためにはどうでもいいことなのだ。
映画の表には出てこないけれど、
みんなで力を合わせて完成させた、そんな情熱がにじみ出ていた。
考えれば考えるほど、暖かく愛情にあふれた作品だ。
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