「控えめなギリアム。」Dr.パルナサスの鏡 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
控えめなギリアム。
比べてどうのというのもなんだけど^^;
これと「アバター」を同列ファンタジーに捉えては
絶対にいけない作品だと思う(って、いないか?普通)
往年のギリアム(パイソン時代)の活躍を期待すると
大いに肩透かしを食わされるけど(お楽しみも多いが)
彼の独特なブラックセンスに慣らされていない人でも
普通に観られる作品だったような気がする。
そして、彼の作品だからどうの~というよりも^^;
ヒースの遺作で、さらにジョニデが出ているから!って
いう鑑賞パターンがいちばん多いような気がする作品。
いや、映画なんて元々そんなものですから(爆)
良かったね~ギリアム監督v完成に漕ぎつけて。。と
そんな安堵感に満ち満ちた作品ではある。
映像イマジネーションは相変らず見事だった。
シュールな展開は影を潜め、所々におぉ♪と思わせる
ブラックな味わいを散りばめてくれていたが、
なんだか私は主役のヒース(&3人)、C・プラマーよりも、
ヴァレンティナ、パーシー、Mr.ニックの脇キャラの方が
面白くて、ずいぶん的を得たことを言うじゃん(爆)なんて
感心しながら観ていた。
新星L・コールはどう見ても美人には見えなかったが^^;
堂々たる演技で丸い顔のことなど忘れさせてくれた。
T・ウェイツはダミ声が最高、ミニ・ミー(爆)は台詞がイイ。
もちろん鏡の中のヒース役3人も魅力的だったし、
思った以上に出番があり、印象的だったヒースも巧い。
人間の二面性を巧みに演じ分けていたと思う。
しかし、お話そのものに魅力があるかというと
そうでもなく^^;かなり観る人を選ぶ作品になっている。
あ、ギリアム作品はいつもそうだけど(爆)
(オバちゃんと、くそガキのシーンはけっこう好きかも^^;)