「語り継がれる映画」ツリー・オブ・ライフ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
語り継がれる映画
テレンス・マリック監督最新作、ブラッド・ピット×ショーン・ペン共演、カンヌ映画祭パルムドール…話題には事欠かない“話題作”。
テレンス・マリックの映画なので、どんな映画かある程度覚悟して観に行ったら…
期待通りの映画だった。
期待通り、難解、哲学的、見る人を選ぶ映画だった。
おそらく、映画の半分も理解出来ていないだろう。
ホームドラマかと思いきや、話が一気に宇宙へ、あらゆる“生命”の誕生へと飛ぶ。
確かに難解で最初は苦労したが、その圧倒的な映像世界に徐々に魅了されていった。
映像で見せ、後は見る者に委ねる…そんな映画は最近無く、「2001年宇宙の旅」を思い出した。
ホームドラマと宇宙、生命の誕生…何の関連も無いように思えるが、そうではない。
宇宙の始まりと共にあらゆる生命が生まれ、並行して生きていく。
宇宙という大きな生命と人間という小さな生命。
どれも生命には変わりない。
それを圧倒的な映像で表現したテレンス・マリック、やはり伝説的だ。
おそらくこの映画、何年経っても答えは出ないだろう。
でも、「2001年宇宙の旅」もそうやって語り継がれて来た。
最近は答えが簡単に出る映画や分かり易い映画が多い。
そんな中で、こんな映画があってもイイ。
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