「これは本当にリメイクなの?」インクレディブル・ハルク アドリアさんの映画レビュー(感想・評価)
これは本当にリメイクなの?
インクレディブル・ハルク、ブルーレイで観ました
感想は...
タイトルどうり、本当にリメイク作品なの?って思いました
理由は『冒頭で語られるハルクになるまでの過程の語り口』です
あれは映画のトーン、スピード感が上がっていい!
という人もいるかと思いますが
アメコミヒーローものに限らず、主人公がヒーローになるまでの過程の話はかなり重要で
『日々の葛藤であったり悩み、トラウマのある普通の人物がヒーローになる、超人的な人物になってしまう』
というのが映画の見所だと私は考えます。
それを描く事、フィーチャーする事で
主人公の背景、人物像を表すだけでなく主人公への求心力、ひいては映画の求心力にまで反映されるのではないのか
そう感じています
この映画は?というと、ほぼ新聞記事だけという形で冒頭数分の内にそれを描いてしまうのです
そのため主人公への感情移入ができない内に話が進んでしまってなんかなあっていう
確かに前作が語りすぎて今回はいいから他でっていう意見やハルクになった以後にフィーチャーした作品なんだって意見はあるかと思いますが
だとしたらリメイクなんだから、また一から練り直してヒーローになるまでを描いてよーっていうね。
2作目です!と言われれば納得なのですが
その点でいうと長すぎた感はありますが、前作は良かった
前作のアン・リー版は劇場で見たのですが
途中眠気に襲われそうになるくらい主人公の葛藤が長々と語られるのですが
今思えばあの長さがある分、ハルクになる事の求心性があったのでは
とも考えるようになりました
肝心のアメコミファン必見のアクション面はまあまあかなと
原作コミックスは見ていないので、原作ファンから
「ハルクはこんな感じなんだ」と怒られるかもしれませんが
映画のアクション描き方をとして、もう少し超人化したハルク見せてもいいんじゃねと個人的には思いました
まあとにかく惜しい。
この理由から評価が難しい、印象も難しいにしてます。
脚本面がもう少し濃縮していればなぁ
なのでアベンチャーズにも期待してますが
結果!
この作品はこの作品としていいから、これの前日談が語られる作品ができる事を期待してます!