劇場公開日 2009年6月19日

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愛を読むひとのレビュー・感想・評価

全95件中、81~95件目を表示

5.0失ったものは何か

2009年7月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 人生の先輩という方は、よく、「人生で学んだものや経験したものが蓄積されて人は大きくなる」と言われる。しかし、ある程度人生を過ごしてくると、蓄積しているもの以上に、人は生きていく中で多くのものを失ってきていることに気づかされる。それは、お金などの実体のあるものだけでなく、人への憎しみや優しさ、愛情などの大事なものもある。この作品は、人生の中で愛情の「情」は残ったが「愛」を失った男の物語である。

 主人公の男は、高校生の頃、年上の美しい女性との逢瀬を楽しむ、愛のひとときを過ごす。しかしある日、年上の女性が忽然と目の前から消えて、その愛が終わる。それから何年か過ぎた頃、法律を学ぶようになった男の前に、ナチ戦犯の被告としてふたたび、その年上の女性が現れる。男は、その女性を助けたいと思うが踏み込めない。それは、あの日を境に愛が断ち切られていたからだ。しかし、情は残っていたがために、刑務所に入ったその女性を陰ながら手助けをする。この失った愛と、残った情を監督のスティーブン・ダルトリーは、対象物を描くように観客にきめ細かく演出して見せる。

 だからなのだろうか。この作品の中のひとつひとつのシーンで、自分ならどうするだろう、と思うことが何度もあった。特に、ラスト近くになって以前は愛し、情は残っていた女性が刑務所で出会うシーンでは、抱きしめるのか、無言で見つめあうだけになるのか、男に自分を投影して、映画とは別な思いが募るばかりだった。その意味で、この作品は見る人の心にグッと踏み込んでくる、鋭さと重さがある。そして、見終わったあとに自分がこれまでの人生で何を失い、何を得ていたのかが見えてくるような気がする。この作品は、人それぞれの人生の深遠にあるものをとらえ、見る者の心に深く刻みこまれる名作の一本ではないかと思う。

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こもねこ

3.5まぁ、良かったかな。

2009年7月19日
鑑賞方法:映画館

悲しい

何とか、劇場で鑑賞することができました。
ストーリー的には、嫌いではなかったけど、日本ではヒットしにくい映画だと感じました。
ヒロインのプライドが高くて理解するのが難しいんですよね~。そして、愛するモノもその人生に引きずり込まれる。と。

でも、観て良かったと思えるのは、摩訶不思議。
だから、きっと、良い映画なんだと思います。

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rintarou

4.0重い恋愛映画。

2009年7月14日
鑑賞方法:映画館

知的

萌える

ドイツの戦後という時代背景と、
ケイト・ウインスレットの全裸。

主役を、
美形の二コール・キッドマンではなく、
リアル熟女体型のケイトにして正解だったと思う。

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白熊

4.0生き恥と誇り。

2009年7月13日
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

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ハチコ

4.5良い意味で原作を裏切ってくれたと思います

2009年7月9日
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

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廣瀬

4.0愛を読ませるひと

2009年7月6日
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

愛を読むひとではないでしょう。
主人公は「愛を読ませた」ハイネでしょう。

ケイト・ウィンスレットは、トップ女優の中では珍しく生活観を感じさせる人だ。
前作の「リボレーショナリー・ロード」でもそう。
好き嫌いのあるところだが、演技派としての一種の匂いのようなものだ。
この作品ではそれが生きたともいえるが、なにか、後味がよくないともいえる。
それが彼女の持ち味でもあるのだが。

本来の主演女優二コール・キッドマンならどんな映画になっていただろう
と思った。

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xtc4241

4.5朗読者

2009年7月4日
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

難しい

原作の朗読者は読まずに、見に行きました。
最初は、ケイトの体・・・ハリがないなぁとか思ってるだけでしたが
話が進んでいくに連れ、凄い考えさせられる映画でした。
とてもよかったです^^

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ゲンキ

4.0ケイトはイメージと違う・・・

2009年7月3日
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

原作はあまりにも評判がよかったので、当時読んだ。救いのない結末にやりきれない思いをしたことだけ覚えている。ケイトはアカデミー賞主演女優賞受賞だが、私のイメージとは違った。まだ、妊娠したために降りたという二コール・キッドマンの方が合っていると思う。がんばって演じているとは思うが、体が肉感的だし、情熱的な役柄の方がぴったりしていると思う。私のイメージだと若き日のシャーロット・ランプリング。やせぎすで、冷めた感じがぴったり。内容はよくある少年と年上の女の人との恋みたいだが、それで終わらないのは舞台がドイツだから。でも、原作は少年の一人語りで、「ぼくは・・・」の書き方なので、読みやすかったが、映画はレイフがいつも思いつめたような顔つきで重苦しい雰囲気だった。だから印象もだいぶ違う感じ。映画としてはうまくまとめていると思うが、原作とは異質な作品に思えた。

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瑞

3.5「あなたは、上手だわ」「何が?」「朗読よ」

2009年7月3日
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

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shimo

5.0ジーンときました。

2009年6月25日
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

「愛を読むひと」は、ケイト・ウィンスレットが今年のアカデミー賞で
主演女優賞をもたらした作品だけあってやはり幅広い年代を演じた迫力のある演技がすごかった。15歳のマイケル(ダフィット・クロス)と36歳のハンナ(ケイト・ウィンスレット)の出会い、再会後の秘密を言えないマイケルの苦悩、昔を振返りながらのマイケルの償いとも愛とも思える朗読と、恋愛映画と言うより何か別なものを感じました。ラストは何かジーンと感動しました。

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hirabo-

4.5受け継ぐべき物語

2009年6月24日
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

マイケルとハンナの苦悩,葛藤,痛み,
静かに波打つ気持ちの推移を,
少ない台詞と表情のみで体現した二人の俳優,
ケイト・ウィンスレット&レイフ・ファインズが素晴らしい。

両者の間に,残酷なまでの時間の重さを感じ取れる行間,
沈黙の演出も抜群で,涙を誘う。

切なさに,終盤は泣きの連続・・・。

罪の過去,愛する人が生きた記憶を,
後世に語り継ぐ覚悟と,
大きな意味を見出すラストシーンが優しい。

ラブストーリーで戦争の歴史を語った余韻深い作品。

秀作。

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AKIRA

5.0なんもいえねー

2009年6月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ハンナという女性が生きたことを、15歳の少年を通して、さらに終戦後には成長し弁護士となったかつての15歳の少年との関わりから描いている。
生きた時代の不遇を声高に叫ぶわけでもなく、センチ過多にもなるわけでもなく、正義を振りかざすでもなく描かれた女性の生き方にコトバもでない。どう表現したらいいのかわからないほど。ハンナを演じたケイト・ウィンスレットも、15歳の少年を演じたブルーノ・ガンツもすばらしかった。とくに裁判の判決を聞いて涙するブルーノ・ガンツはよかった。

ただ、レイフ・ファインズは彼自身のイメージどおりの演技で、この映画ではちょっと違和感があるんじゃない、と異議をとなえたかった。

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chocolate

4.5スティーブン・ダルドリー監督らしい作品

2009年6月22日
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

映画館で流れる予告編に興味津々で、公開が待ちきれずに
思わず公開前に原作を読みました。

原作では、マイケル本人が語り手で描かれているので
あまりハンナの心情が掴めず、彼女の存在は謎めいた感じでしたが、
ケイト・ウィンスレット扮するハンナを映像化して
彼女の表情や身振りから、
苦悩や喜びがリアルに伝わってきたように思います。
母親ほどの違う女性への憧れ・・・
男の子ならきっと誰でも経験があるんでしょうね^^
でも中盤以降、ガラリとストーリーがかわります。
ただの情事映画ではありません!!!

それにしてもケイト・ウィンスレットの怪演ぶりは凄かった!!!
これはホントにアカデミー賞もんって感じで
ビックリ!お見事です\(^o^)/
何度もアカデミー賞候補にノミネートされている彼女。
この映画でこそ、彼女の演技力の深さが世界中に承認できることでしょう。

原作でも映画でも、
ハンナがヒステリックに乱れるシーンが多々あり・・・^^;
やっぱりオンナってヒステリック・・・
・・・って思わずに(笑)
ちゃんと理由があるんですから・・・

マイケル役の新人デビッド・クロス君
なかなかイケてますな^^
今は亡きヒース・レジャーを思い出させてくれましたね。
レイフ・ファインズも影のあるキャラを任せたらピカイチ☆
キャスティングはバッチシでした\(^o^)/

原作でも感じたんですが
マイケルやハンナの心情があいまいな気がしてなりません。
キャストたちの本心を抽象的にして、
後は読んだ側、観た側に託すのかなぁ~
そこんとこ伝統的な文学作品まっしぐら!!!って思えます。

     6月19日109シネマズ高崎にて観賞

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ゆりこ

4.0足りない・・・チョット・・・が。

2009年6月22日
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

難しい

この作品を観るにあたり、B・シュリンクの原作を読み返しました。

原作では、二人のラブシーンはもっと緻密に、濃厚に描写されていました。
シネマでは、何故、マイケル(原作ではミヒャエル)がハンナにそこまで惹かれていったのか?が、あまりよく理解し難いのではないかと思います。
どうやって、〇〇をするために大切な▲▲を☆☆したのか?
などは、台詞もなくわずか数分(1分あったか?)の映像だけでは分からないと思われます。

要の裁判のシーンは、原作者がドイツ人のためか、この裁判の意味を詳細、かつ、もっと大きなテーマとして捉え描いており、むしろ裁判の内容に重きを置いているかの様です。
シネマでは、そのナチの犯した罪の重さを深く掘り下げて描いておらす、物足りなさを感じずにはいられませんでした。

しかし、原作は原作。映像化されたシネマはあくまでシネマ。
別物と考えるのが正解だと思いますので、それはそれでよし、とすべきですね。

著者はK・ウィンスレットのキャスティングに満足しているそうで、彼女も今までのイメージとは異なる一面を見せ、真摯に静かに内なる辛さを抱えて苦しみに耐える姿を熱演してくれていますが、ワタシ的には、もう少し「憂い」や「翳り」を湛えた役者さんに演じてもらいたかったです。

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L’argent

5.0愛するという想いに浸るために

2009年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

知的

俳優の魅力は、何といっても自己表現力だと思います。
彼女、ケイト・ウィンスレットは以前からその力が
傑出していましたが、「タイタニック」のローズ役から
「リトル・チルドレン」のサラ役を経て、
この「愛を読むひと」で彼女の力がスパークします。
きっと彼女だったからこそ、この作品はこの水準の
作品になったと思います。

15歳のミヒャエル少年(デビット・クロス)は、
36歳のハンナ(ケイト・ウィンスレット)と出会い
人生で始めての恋に落ちる。

出会いは偶然。
気分の悪くなったミヒャエルを介抱してくれたこと。

結びついたのは唐突。
雨に濡れた少年にシャワーをすすめるうちに、
気分が高揚してしまったのか?
ミヒャエルが読書好きと知って、彼に本を読ませる。
彼はThe Reader。最初は本を読むに過ぎない少年だった。

別れは突然。
ハンナは姿を消してしまう。

再開は驚き。
法科生となったミヒャエルの前に、被告人のアンナが現れる。
法廷の場で彼女の過去、彼女の悲しい現実を知る。
彼女のプライドを知ったミヒャエルは、
愛を読むひとになることを決意する。

愛するという想いに浸る為、ご覧ください。

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カサキショー