「何がしたいのか。」ラブリーボーン gdfさんの映画レビュー(感想・評価)
何がしたいのか。
ひたすら思わせぶりな展開です。
序盤は犯人を見せない演出で、犯人探しの映画と思いきや
すぐに顔が見れるので、意外にこいつが犯人じゃないのか?
と思わせておいて、そのままそいつが犯人。
では天国と地上の間の世界にいる主人公が
劇中に出てくる死者を感じられる不思議な女の人と
心を通わせて犯人逮捕に向かうのかとおもいきや
まったく外れ。
ではでは今度は、やはり主人公がお父さんと
何らかの手段で心を通わせて犯人を逮捕するのかと思いきや
犯人は妹の当て勘と不法侵入で追い詰められるだけで
主人公は特に何かをするわけでもない。
この思わせぶりな展開の合間に
天国と地上の間にいる主人公がCG満載の美しい世界で
過ごす不思議な時間がダラダラとひたすら流され続ける。
全体的に長く感じるのは、このせい。
ただお父さん役のマーク・ウォールバーグも
お母さん役のレイチェル・ワイズも好演。
最愛の可愛い娘(実際に凄く可愛い)を失った家族の
苦しさもそれなりに感じられて少し胸が痛くなります。
そしてさらにイカレタおばあちゃん役の
スーザン・サランドンがバラバラになりそうな家族を
しっかりまとめて、お母さんの家出のあとも家族を守る。
(スーザン・サランドン好きになりました)
正直、犯人はすぐに逮捕されて、その後の家族の
毎日をお父さん、お母さん、おばあちゃんあたりを
中心に長い時間かけた方が厚みが出たんじゃないかと思う。
犯人の描写もダラダラいらないし、
CG満載の不思議な世界の映像もいらない。
(CGもたいしたことない)
まぁこんな感じで「しまりのない」映画なんですが
それを覆すほど主人公のシアーシャ・ローナンが可愛い。
延々と続く不思議なCG世界が、なんとか観ていられるのも
この可愛さのおかげ。
ただまぁ何が表現したいのかイマイチわからない映画でした。