「イーストウッドは女性の味方だ! 権力と戦ってくれる人だ!」チェンジリング 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)
イーストウッドは女性の味方だ! 権力と戦ってくれる人だ!
企画段階では、どうしてイーストウッドが「とりかえっ子」の話なんか撮るのかなぁと不思議だった。でも、映画を観て納得した。これはイーストウッドの映画だ。考えてみれば「許されざる者」もそうだった。顔を切りつけられた娼婦のために立ち上がるガンマンの話だが、最初に観た時はそんな話はあり得ないと思えたし、リアリティに欠けるとも思った。でも、何回か観ていくうちに、イーストウッドが描きたいことが見えてきたのだ。母親の描き方も悪くなかった。最初から、反体制で動いたわけではない。仕事もできて、頭のいい人だったようで、当初は警察側の理不尽な対応にも我慢して、自分がどんなにひどい目に会おうと、とにかく息子を探してもらおうと努力していた。闘士でないところが、好感が持てた。それでも叶わなかった時、対決し、悪いところは改善させた。めちゃくちゃかっこいい母親だった。安易なハッピーエンドにしなかったところもハリウッド映画らしくなくてよかった。
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