つぐないのレビュー・感想・評価
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本当のつぐないって
この作品は観た人によって題名のつぐないの意味をどうとるかで別れてくると思う。
冒頭のとこから暫くストーリーに入りきれなく、ある事件からこの先どうなっていくのか興味がわいてくる。個人的には戦争に巻き込まれるよりも、刑務所での暮らし雰囲気、看守からの理不尽な暴行、などをエグく描き男の精神的なとこ恨みなどを描いて欲しかった。
突然戦争に入り別れ離れになった恋人達がいつか再会したいと、一緒に暮らしたいの描写がまだ足りない。
キーラナイトレイが美しく描かれてないとこには不満。
しかしながらラストは個人的には良いラストだと思う。(この作品の主批として)
本当に難しい評論だと思います。人それぞれの考え方があり評価が別れると思います。
ダークな内容だけに疲れている時や不安定な時に観るのはオススメ出来ません。
ちっちゃな嘘、誰もが持つ、後悔の後ろめたさ
ある女性が
少女の頃に思い違いの証言をしたことで
一組の男女の運命を台無しにするばかりか、
生死までも左右してしまった、
悔恨の念を綴った純文学作品の映画化。
彼女は、幼心にその男性にほのかな恋心を
抱いていた、
なのに、姉とその男性との激しい情事のシーンを
目撃してしまう。
だから、一瞬その男性へ激しい憎悪の気持ちが
生じてしまった。
そんなときに、事件がおきる。
この件ほどの大袈裟な誤解や
嘘はなかなかないでしょうが、
誰もが小さい時に経験する事だと思うのです。
彼女の場合、犯罪に関する証言だったので、
取り返しのつかない事になってしまいました。
それも実の姉の恋人を犯罪者にしてしまう
そんな証言となってしまいました。
その後悔の念で、
姉におもいっきり罵られる架空の場面を作り出したりします。
その気持ち良くわかります
力作
大して話題にはならなかった作品だけど、一人の少女がついた嘘によって人生を狂わしていく悲劇のカップルを巡るドラマは重厚で見応えあり。
また、物語の構成も見事で、原作小説のエッセンスを抽出、整理して映画化した監督のジェフリー・ライトの手腕は評価されていいと思う。それから、ジェームズ・マカヴォイの熱演が素晴らしい。
つぐない、というより切ない
幼いが故についてしまった小さな嘘。
戦争さえなければ取り返しのつく嘘なのに、戦争のせいで償うことも謝ることも出来なくなってしまう。
肝心の戦争シーンがグチャグチャで「あれ、どこにいるんだっけ?どっち軍だっけ?」みたいにちょっと分かりにくかったのは玉に瑕ですが、戦火の混乱を描いているということなんだろうな。
それにしても悲しすぎる映画です。
何度も見たい構成と技巧
急に現代に話が移る展開や、成人期の主人公を演じるロモーラ・ガライがしっくりこなかった点で物語の世界に浸りきれなかったが、たぶん、観れば観るほど心に残っていくだろう。それだけ魅力のある物語と演出テクニックだ。
観客は唐突に真実を突き付けられるわけだが、2人が迎える結末はあまりにも酷く、強く胸を締め付けられる。特に彷徨うJ.マカヴォイが良い。(『コールドマウンテン』のジュード・ロウほど見せ場が無いのは惜しい)
全編つぐない
オスカー・ノミネート最有力候補として当初から騒がれておりましたが、どうなんだろう、と期待していました。監督は新進気鋭のジョー・ライト。主演男優は、昨年、"Last king of Scotland"で好演したジェームズ・マカボイ。主演女優はいわずと知れたキーラ・ナイトレイ。どちらも主演でオスカー・ノミネート候補。
感想ですが、一言でなかなか言えないっす。おもしろかったとも言えないし、悲しいとも言えないし、切ない?重い?力強い?・・・・いい言葉が見つかりません。全編、ある登場人物の「償い」(Atonement)であって、いい映画であるのは間違いないのですが、それを見せられる観客としては、「そんなの見せられたって・・・」っつう人も見るのかもしれません。
あらすじは「ある少女が、ひょんなことから、ある事件の目撃者になり、意図的に自分の姉の恋人を告発するが・・・・。」ということで、物凄い演出力で、様々なエピソードが絶妙の構成でくみ上げられていきます。いい映画の条件としては「時間を感じさせない」というのが私の中でありますが、この映画も、2時間があっという間でした。そういう意味では素晴らしい映画です。監督の力量なんでしょうね。
ただ、前述のとおり、いい映画にはエンディングで拍手を惜しまないアメリカ人も、今回は微妙なエンディングで、拍手がなかったのも印象的でした。(途中で"cunt"って重要なキーワードが出てきますが、日本語字幕でなんて訳されるんでしょう?興味深々・・・)
なんとも・・・
序盤、眠くなります
ただそこを我慢すればストーリーに若干引き込まれる
映画の作りはまずまず良いです
同じシーンを視点を変えて2度見せるとか工夫されている
思った以上に戦争の悲劇が全面に押し出されています
全ては1つの虚偽の発言から巻き起こった出来事ですが
それが色々な人の人生を変えてしまう・・・
リアルな戦争被害者が登場する、怪我のメイクは凄いリアル
映画タイトルの「つぐない」はラストシーンで明らかになります
あそこに全てが集約されていると言っていいね
何がつぐないなのか、果たして償えたのか・・・
重たい映画ですが、それなりに見応えはあると思います
監督らしい
衣装や風景がすばらしかったと思います。プライドと偏見を見ていると、あの監督だからこの情景を作れたのだと思います。
ブライオニーの子供だからこそ犯した罪はわかるのだけど、その過ちを正すすべがなく・・・・・・。
ただ、つらい、切ない感じです。でも、すごく美しい恋愛映画だと思います。
悲しい・・・
「つぐない」という意味がわかるラスト、切なくて見終わったあともどんより。
映画をみたあとで原作も読みましたが、必要なところがちゃんと抽出され脚色されていて、この物語に関しては映画を見れば原作は読まなくてもよいくらい、とてもよく映画化されていたと思いました。
証言の恐ろしさ…
頂いた鑑賞券で見てまいりました。
映像というか…イギリスのお屋敷などの風景がとても綺麗で…
ブライオニーのお洋服がとっても可愛かったとか…
変な所に気持ちがいってしまいました(^_^;)
13歳の少女には男女の恋愛って(というか肉体関係)
ちゃんと説明してあげないと分からないものなのか??
まぁ…憧れてた男性がお姉ちゃんを襲っている様に見えたのなら
かなりショックだっただろうけど…
本当にローラを襲った(って言ってたけど本当は2人密会してただけじゃ?)
犯人をロビーだと思ったのかな?
彼を好きだったから姉に取られて…憎くなっただけじゃないの?
などと…裁判員制度も始まることだし、証言の怖さを感じました。
でも…この時代だから、こうなったのかもね。
差別意識とかあったんじゃないかと思っちゃいました。
死ぬまで冤罪で捕まりませんようにと祈りました。
人生は些細なことで変わってしまう
現在と過去のシーンがランダムに出てきて、話の曖昧な部分が徐々に見えてくるところが見事。ブライオニーが罪を告白しにセシーリアに会いに行くシーンで、偶然、ロビーがいてブライオニーに怒りをぶつけるところで、なんか違和感があるなあと思っていたのですが、ラストのインタビューシーンで納得。
些細なところまで、ちきんと筋立てされていて、たくさんのオスカーにノミネートされたのも納得です。
さらりと出てくるシーンの美しさと反比例するように、繰り返し流れる重いテーマ音楽が独得に雰囲気を醸しだしています。
人の人生なんて、ほんの些細なことから変わってしまう。わかっていることなのですが悲しいものだなあと思いました。
あの美しさも罪なのか。
もうちょっと拡大公開されるんじゃないかと期待し、
待っていたものの、、、ぜんぜん近くにやって来ない^^;
そんなヤキモキさせる作品でした(爆)…とはいえ、
当たった鑑賞券で観てきたんですけどね(つぐないます)
素晴らしい作品に違いないんですが(確かにそうだけど)
とにかく辛い…なぁ。少女の嫉妬と嘘が招く悲劇。…と
なってますけど、そんなことより彼らを引き裂いたのは
身分の差も虚栄心も超えた憎しみ=戦争じゃないですか。
いちばん醜く、許し難い行ない。
私は主人公の少女がついた「嘘」を、大人達は本当は
見抜いていたんだと思います。でも証拠がないうえに、
真犯人も分からない。そして月日が流れ。。。戦争へ。
そう、その「嘘」が無ければ、もっと一緒にいられた。
でも、その「嘘」が無くても、やはり別れていたかも。
そんな気持ちになってしまいました。
私はあの子にそこまでの証言をさせた動機に、もっと
周りが気づいてあげるべきだったと、そう思うのです。
ただでさえ妄想好きで潔癖症。かなり真面目な女の子。
憧れている年上の男が、姉に気持ちを傾けている。
しかも、とてつもなく卑猥な欲望を姉に抱いている。
けっこうショックじゃないのかなぁ…上流階級の13歳。
そりゃ「色情狂」の意味も「ヘンタイ」に聞こえます。
なんだか、さすがに「贖罪」というだけあって、
キャラクター各々に背負わせる糧が重すぎるのです。
心理的に、、、。
ただその分、邸宅の庭の美しさ。姉の妖艶な美しさ。
海辺の景色。水の音。すべてが透き通るほど純粋で、
見事に話の内容と溶け合っています。素晴らしい☆
姉役K・ナイトレイの眩しいほどの美しさには本当に
驚きました。かなり大人っぽく才女感も溢れてます。
翻弄される使用人役J・マカヴォイ(タムナスさん!)
もまた素晴らしく、この二人が本当に絵になる!!!
もっともっと、この二人の時間を観たい…(観れない)
そう思わせて後半、意外なサービスショットが披露
されますが、、、う~ん、、、これはどうだろな^^;
真実は最後半のシーンで。
晩年期の少女役V・レッドグレーヴが静かに語ります。
彼女のこのシーンだけで、物語がすべて総括されます。
やはりすごく説得力ある演技(相変わらずですが^^;)
を見せてくれました。彼女は何を告白するのでしょう。
つぐないというタイトルから、まぁ…こうなるだろうと
そういう予感はありましたけど、なにしろ疲れました。。
そのくらいドッシリと空気を吸い込んだ二時間だったな。
素晴らしい作品ですが、重くて哀しすぎて救いがない。
そこで先ほどの美しきサービスショットを…となりますが。
さて、癒されるかどうかは…。いかに?
(鑑賞後、癒しの甘味で満たされました。これぞ食材!^^;)
悲しいお話
eiga.comでいただいたチケットで行きました。ジェ-ムズ・マカヴォイもキーラ・ナイトレイも大好きなので、かなり興奮気味に映画館へ。満員御礼が出ているのではないかというくらい人が多かったです。
ストーリーはとても悲しい話でした。つらい。大好きな人と離れ離れなんて…。でも、実話なのか妹の創作部分なのか、とても難しいお話でした。
ジェームズは相変わらずかっこよかったです。
陪審員制度への挑戦
キーラナイトレイは好みではないですが、とってもキレイです!
肌・しぐさ・体型(?)、どれも女っぽくてホレボレしてしまいました。
映像の撮り方にこだわりが感じられました。
なにやら上質な映画なんだな~と。
時間軸理解に一瞬とまどいましたが、そういう手法なのでしょうかね。
一人の少女の証言が他人の人生を狂わせてしまうなんて恐ろしい・・・
嘘は自分を苦しめる
セシーリア,ロビー,ブライオニー。
三人の交差する思いが,
多面的なドラマとなって画面に見入らせ,
ラストに明かされる「償い」の形に絶句。
余韻が切なくって悲しくって,泣いてしまった・・・。
人物たちの感情の機微を彩る音楽,音響効果が抜群。
語り過ぎない画面と台詞で,
多くを伝える抑えた演出も見事。
書き手の心ひとつで希望にも悲劇にもなる「物語」を,
主要三人の演技と,優れた編集で完成させた「映画」は,
陶酔感にも似た極上の味わい!!
罪を背負うということ
なにかをつぐなうということは、果たして自己満足と違うものなのかどうか。
ラストシーン、老いた妹役を演じた役者さんがよかったのか、妹は自分なりにすごい悩んで生きて、その結果「つぐない」の答えを出したのだということが心に伝わってきて、きれいに着地したと同時に、とても深い悲しみを残します。
この作品を現代で映画化する価値がどこにあったのか。
というか、今私たちがこの映画を観ることにどんな価値があるのか。
ラストシーンを観るまで釈然としなかった私ですが、終わり方があまりに綺麗でそのギャップにやられました。
薄味だけど佳作
文芸作品、長回し、戦争が切り裂く男女関係、同じ場面を違う角度から、どんでん返し、過剰な音楽等々陳腐になりそうな要素がたくさんあるのにそれらをギリギリのところで気にならないように収めた監督の才能は確かなものがある。僕らは古典的な映画になろうとして惨敗した映画を近年だけでも色々と見てきた、それらと比べればこの映画はほめられるべきである。その一方でシアーシャ・ローナン以外の俳優の人物描写が弱いので全体的には薄味に感じる(いや、それには理由があるのだが)。その意味ではラストシーンの色合いは正しい。
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