劇場公開日 2008年4月12日

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「「罪 」と「小説家」の成り立ち」つぐない jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「罪 」と「小説家」の成り立ち

2018年11月14日
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聡明な少女ブライオニーの誤解と軽い恋心が、姉と恋人を不幸のどん底に つき落とす
自分の賢さにも 慢心があったかも知れない

この不幸に 戦争が絡み、散り散りになってゆく、人々…
姉妹は 看護婦になり、姉の恋人は ヨーロッパ戦線へ 向かう
ブライオニーは あの事件を反芻しながら、大人になり、真実に気付く

悲しい話だが、これは「小説家の成り立ち」の話でもある
罪を抱えた人間、不幸を知る人間が 物語の語り部になる、という真実
そして、それでも 罪の方は許されない という事実
とても良く 出来た映画で、原作が傑作であろうことが 判る

ダンケルクの海辺における、イギリス軍の撤退と 祖国に戻ることを熱望しなから息絶えたロビーの姿に、多くの兵士を 重ねて見る
私は 会ったことの無い祖父(ガダルカナルで戦死)のことを 想った

jarinkochie