ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのレビュー・感想・評価
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これこそが本物の映画だ
冒頭から十分以上だったろうか
ほとんど台詞がないシーンが続く
それなのに
主人公ダニエル・プレインビュが
いかに富に貪欲な男であるかがわかる
ここだけでも
ポール・トーマス・アンダーソン監督の卓越したセンスが光り輝いてる
印象薄い映画
冒頭からしばらく暇です。
自分は評論家や監督では無いので役者の演技ばかり誉めたくはないですね…作品として楽しめるかどうかが大事です
娯楽作ではなかった…。そして得るものや発見ももそんなになかった。
ただ欠陥も見あたりませんね、一応最後までは観れます。
アカデミー賞受賞作が年々楽しめなくなってきたなあ…
後味が悪い
途中から心底辛くなってきた。嫌いな人しかでてこない。気持ちが不安定な時に見ると危険。見終わった後の余韻が何とも言えず、早く消えてほしかったのになかなか消えてくれず、ある意味心に残る映画。音楽は良かった。
濃いい。。。
主人公は石油採掘に取り憑かれた男で、ビジネスは成功するものの、その代償に自ら全てを犠牲にしていく感じ。
胡散臭い宗教家との駆け引きが何度も繰り返され、最後は"Finished"で突然映画終了。
偽弟・偽息子との間に何らかの絆を求めている面もあるものの、偽息子との決別で人生のエンディングを寂しく描くのではなく、宗教家との激しい争いを最後に持ってくることで主人公の自己中心・人間嫌い的な性格をより強烈に描いている。
主人公と宗教家が強烈過ぎて、印象は良くないが何か残る作品。
ダニエル・デイ=ルイスのアカデミー賞は納得。
ポール・ダノののっぺりした顔もやっぱり強烈。
とにかく濃いい作品。。。
己こそが神と信じる男の哀しさ
この作品を観に行ったのはアカデミー賞を2個獲ったからではない。映像にILMが加担していたからだ。映画を選ぶきっかけなんてこんなものだ。
100年以上前の荒れた大地の広がりに、気の遠くなるような旋律が被さる導入部に圧倒される。
一鉱山師だったプレインビューが石油王にのし上がっていくのだが、演じるダニエル・デイ=ルイスの声音に惹かれる。資金を集めるための説明会での落ち着いた声。神をも畏れぬ怒りに燃えた声。彼にとっては、町の神父さえも民衆をそそのかし仕事の能率を下げる敵でしかない。彼の声音は神そのものだ。己こそが神なのだ。ラスト、「終わった」という一言がすべてを物語っている。
158分という時間を使って丁寧に描かれているが、唯一、プレインビューと息子との軋轢の部分が端折られている。
p.s. 80年前のボウリングの設備は興味深い。掘削のボーリングじゃなく、玉転がしのボウリングの方。
この映画には悪魔が潜んでいる…
ダニエル・デイ=ルイスの世紀の名演が観られる本作。
石油によって富と名声を得た男と新興宗教の若き教祖の闘い、そして彼らの没落を描いています。
この映画に、もはや善も悪も存在しません。
ラストは、人は富という魔物には勝てない、と言っているように感じました。
それはまるで、神に悪魔が勝利するかのような結末です。
信仰の厚い欧米の人たちには、特に衝撃的なエンディングでしょう。
下手なホラーよりよっぽど恐ろしい、人間の本質をえぐった名作です。
見応えはあるけれども・・・
ダニエル・デイ・ルイスの演技が凄いのはよく分かる。熱演と言うよりは、役をまさに生きている感じ。だから、彼の演技を観ているだけでも・・・正確に言うと、彼の合わせ鏡的な牧師役を演じたポール・ダノとの演技合戦は大いに見応えがあった。
でも、見応えはあるけれども心に迫らなかったのも事実。石油採掘とその見返りとなる大金の欲に見せられた主人公が、徐々に常規を逸して、孤独を深めて行く様は、確かに見応えがあるのだけれど、そこにあったのは演技の凄さであって、“物語の面白さ”ではなかったように思う。その点、「ブギーナイツ」や「マグノリア」は物語自体の面白さがあったように思うのだが。。。それを鑑みると、きっと、人を選ぶ映画なのだと思うので、数年後、もう一度見返してみたい。
アメリカの夢の裏面史
ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品は、見逃せないものばかりだ。それは、家族愛を見せる作品が多いアメリカ映画の中で、偽善という対極的な性質をテーマにした作品を送り出し続けているからである。今回もアンダーソン監督がスクリーンに描いたのは、人間と社会の中にある偽善そのものだった。
一九世紀のアメリカ大陸で石油採掘を生業にするこの映画の主人公は、家族はないのだが、死んだ同僚が残した子どもひとりを引き取る。そして主人公は、その幼い子どもの姿を利用したり、自らの口の上手さで巧みに石油が埋まる土地の所有者たちに取り入って次々と買い占めていく。その主人公の人間への取り入り方、土地の買占め方が、羊の面をかぶった狼のように何とも嫌らしいのだが、一方、買い占められた土地所有者の中から、宗教家として世間にのし上がろうとする、やはり宗教という仮面をかぶった裏の顔を持つ若者が登場すると、腹に一物も二物もある若き宗教家と石油採掘者との偽善者同士の対決がこの映画の最大の見せ場となる。この見せ場で、アンダーソン監督の演出は、人間がもつ偽善と傲慢さを次々と表出していき、見ている者は人間の真実の姿にある種の興奮すらおぼえるくらいだ。人間の見方で、性善説をとるか、性悪説をとるかで、好き嫌いが分かれるかもしれないが、人間を正面から素直に見せるアンダーソン監督の演出の素晴らしさを高く評価できるこの作品は、今年のアメリカ映画を代表する一本と言っていいと思う。
ダニエル・デイ=ルイスの怪演ぶりがこの作品を支えているのは当然なのだが、見た後に忘れられなくなったのは、俳優の演技よりも映画音楽の方だ。武満徹を思わせるような、単調でありながら重厚さと不気味さを感じる音楽が、登場人物たちの心の闇を映し出しているようでとても印象深かった。音楽担当のジョニー・グリーンウッドの名は今後も覚えておいて損はないだろう。
ズシリと重い、見応えがある秀作
迸る、抑えられない人間の激情を米国の石油開発黎明期の奮闘を重ね合わせた質の高い映画。石油掘削点での激しく高い火柱で、ダニエル・デイ・ルイスのこれまた名演で表現される主人公の人間の悪の衝動の噴出が表現されるなど、映画的興奮に満ちた緊張感のある映像と音楽で長さを感じさせない。(むしろ、もっと見たかった)
テーマゆえに暗く重たい映画で、万人受けはしないが、2008年を代表する映画として刻まれるべきと思う。
いろいろな意味であり得ない映画
主人公が愛も情けもなく、狡猾で貪欲なパワーを放電させるのは、ダニエル&PTAの映画だから当然予想通り。でも、やっぱり釘付けになる。これだけ凄い男の一代記の結末が小物を罵倒し尽くして撲殺して終わりだなんて…あり得ない。あり得ないが故にPTAか。
薄味派にはくどすぎる
個人的にあまり好きじゃないPTA監督の最新作でございます。
主演のダニエル・ディ・ルイスは好きですから観ました。
石油を題材にしたのは、やはり今が旬だからか。まだ未曾有の地だったアメリカで、一人の野心深き男が石油採掘に情熱を燃やすという様に、ダニエル殿ははまっています。しかし途中からは、あきらかに演出も演技もやりすぎです。
PTA監督は、今の時代の監督としてはなかなか古典的な感性の持ち主ですね。題名と展開のかけかたもうまいし、エンディングロールに切り替わった瞬間はしてやられた気分。とても才能おありです。
ですが、人によっては「だから、どうした?」と言われても仕方ない作品でもあります。娯楽性乏しく、しかもながながと奇人が変人に変貌していく様を見させられるのですから。監督の独善性が完全に暴走しています。これに耐えるには、高尚な映画を観ているんだという見栄と、自分は分かっているんだという虚勢、もしくはそれなりの文学的修練を積んでいる事が必要です。
演技ショー
どれくらいその人になりきれるかで評価するとこの作品は見応えあります。
前半のスピーディーな展開と冒頭の入り方は本当に素晴らしい作り。
しかし、中盤のだらだらした展開からラストにかけては少し眠くなる程の作りになっていて残念!もう少し息子との交流を緻密に年代をかけて描いて欲しかった。が、この主人公を演じたダニエルデイルイスは凄い!名優いやもうすでに大俳優かのダニエルデイルイスの演技は観ている者を圧倒する力があり感服した。
この作品はダニエルデイルイス演技ショー作品と言ってもいいぐらい。脇役に個性がなく中盤から終盤に納得いかないが観て損はない作品です。
RADIOHEAD好きでなくとも必見
この男には不吉な音がついてまわる。時には言葉より雄弁に、その音がストーリーを推し進める。ただの効果音ではない。しかし映画音楽とも違う。なんて力強い音。この作品で強烈に印象づけられたのは、想像を遥かに超えた音と映像の相乗効果だった。映画を観るにあたって、これほど音に注目させられたのは初めての体験!
ノーベル映画賞進呈!
僕は、この映画の主人公はポール・ダノ演じる牧師イーサンだと思います。
牧師と石油屋。聖と俗の両極端にみえる二人は、口八丁で世の中を渡り歩くという意味で同じアナのむじなです。
他人を出し抜いて生きてきた石油屋ダニエルは、牧師イーサンに自分と似たうさん臭さを感じます。
警戒する石油屋と対等にわたりあっていこうとするイ−サン。このふたりの交渉に対する構えのちがいは、ふたりの絶望の度合がそのまま反映された結果のようです。
石油屋は猜疑心のかたまりで、誰も信用できず、自分すら疑うような男です。対して、イーサンは、牧師という役目がまさに自分にうってつけだと思っているようです。
「人生とはチョロいもんだ」
イーサンは心のどっかでそんな気分をかかえた自惚れ屋なのです。
イーサンは聖職者でありながら、ひどく俗っぽい男です。彼がダニエルに興味があるのは、ダニエルが金持ちだからです。神のご加護を説き、ダニエルから財産のいくばくかを教会に寄付がイーサンの魂胆です。イーサンにとって、ダニエルは「金づる」に他なりません。
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、裸一貫でのし上がった石油屋の半生記でもありますが、同時に金に魅入られた不埒な牧師の悲惨な顛末記でもあります。
ダニエル・デイ=ルイスの鬼演技が話題の本作ですが、牧師イーサン役をこなしたのポール・ダノにも僕は、手が痛くなるほどの拍手を送りたいと思います。
ダニエル・デイ・ルイスだから凄い!!!
富と名声の引き換えに、心の闇と孤独を抱き続けたダニエル。
この映画に男社会のドロドロを垣間見た気がして怖かったです。ついでに石油のドロドロも!!!これ、実際にそこに自分がいたら、さぞ、臭かろっ(>_<)そんな余計な感情を持ちつつ観てたから、映画の核心まで読み取れず、ちと残念でした。
やっぱり、大金持ちになるには、危険や妬みに疎外感・・・色々なリスクを背負わなけりゃならないのは仕方がないのかなぁ~悲しいことです。
宗教絡みは、ちょっと理解し難い。
何はともあれ、ダニエル・デイ・ルイスの名演技が観もの!!!それだけが、この映画の醍醐味のよ~な気がして・・・
7月1日イオン高崎にて観賞
あんぐり
マイ・レフト・フットのダニエル・デイ・ルイス主演のこの映画ですが、正直、ラストに唖然としました。あんぐりと開いた口がふさがらないまま、劇場をあとにしました。
3時間弱の映画ですが、ダニエル・ディ・ルイスの演技に圧倒されつつ、ぐいぐいとエンディングまで持ってかれます。一言でいうと傑作には違いないのですが、私にとってはものすごくショッキングな映画でした。(何度も言いますが・・・)たぶん、多くの人にとってショッキングな映画だと思います。事前に、観る人を選ぶ映画という情報は得ていたので、ある程度予測はしていましたが、万人受けはしませんね。
内容はアメリカの石油王の成功までの怒涛の人生を描いたもので、己の成功のために、あらゆるものを犠牲にして、突き進んでいきます。映画好きの作家志望の友人C君と見に行ったのですが、タイトルのBloodには、あらゆる意味がかけられているんじゃないか、という結論に達しました。実際の噴出す「血」と、血縁の「血」、そしてキリスト教の中における宗教的な意味での「血」です。
主演のDaniel Day-Lewisは間違いなく素晴らしい演技で、ホラー映画とまでいえるくらいの恐ろしい演技を嬉々として演じていますが、オスカー受賞間違いないっす。昨年のForest Whitaker同様、ダントツの存在感です。共演のPaul Danoもなかなかいい演技でした。彼は2006年の名作Little miss sunshineで、色盲の兄役ででていましたね。
あと、音楽が、実に印象的で、最近の映画では音楽がすげぇと印象に残った唯一の映画です。冒頭の不協和音は、非常に不穏であり、胸をかきむしられるような不安感をあおられます。途中のとあるダイナミックな事件の最中の繰り返されるリズムは今でも耳に残っています。
どれをとっても、私にとって2007年最も強烈な怪作。間違いないっす。
ダニエルさん怖すぎるよ。
石油王?となって破滅していく男の人生、、、と聞くと、
すぐに大好きなJ・ディーンの映画「ジャイアンツ」の
ジェット・リンクを思い出します。
富豪ベネディクト家の使用人だった彼が、貰ったちっぽけな
土地から石油を掘り出し、一夜にして大富豪へ立場が逆転。
その、石油が一気に噴き出すシーン!!すごかったです。。
…と、思っていたらやっぱり!ロケ地が同じでした^^;
どっかで見たような景色だなーと思ってたらやっぱり(汗)
アメリカって…広いようで狭いような?不思議です。
で、今回もまたアカデミー賞をとってしまった靴職人(爆)
ダニエル・デイ=ルイスでしたが(劇中の役名もダニエル)
いや~スゴイ迫力!迫真の演技!彼のための映画でしたね。
これでとらなかったら(笑)履かないよ。ってほどでした^^;
だけど、この人が賞レースに出てくると、他の候補者は
イヤでしょうねぇ。だって絶対持ってかれちゃうんだもん。
あれだけ才能がありながら、本人は演技より靴作りに夢中、
たまに脚本がいいからと出てきてはアッサリと受賞☆って
…どうなのかしら^^; 本当の天才(天災?)がここにあり。
彼の演技がメインなんですが、そこに絡む神父イーライ役・
ポール・ダノもすごかった!この二人、性格がそっくり^^;
自身の欲のためには大いに他人を利用する鏡のような存在。
この子誰だろ?と思ってたら『リトル・ミス・サンシャイン』の
あの、変わり者のお兄ちゃん!だったんですねぇ。
あの時はぜんぜん喋らなかったのに~(爆)今回はスゴすぎ!
互いの狂気(?)がぶつかり合うさまは目を覆いたくなるほど。
かなり観応えがありました。でも…かなり気持ちは悪い~x
石油=黒い血。
ドクドクと溢れ出すその光景に、大地と人間の不思議な繋がり
が感じられます。その恩恵が私達に富と安らぎをもたらす反面、
奥底ではどこまでも溢れだす欲望にも火を点けてしまう。。。
秩序を無視してまで得たいもの。
どんなに頂点に君臨しても満足できる居場所はないんだろうな。
哀しい人間の性をあぶり出しているようでもありました。
彼の養子だった息子は、幼くして事故に遭いますが、
それがかえって彼を成長させましたね。彼には見えている。
父親と離れて(半ば捨てられて)暮らした日々が、彼を欲から
解き放ったのでしょうか。父親の哀れが引き立つラストでした。
とにかく怖い!(爆) 音楽からしてかなり怖いですので。
(引き際の大切さを学ぶ映画でもあります^^;ここだ!って…ね)
オイル、アメリカに流れる血
巻頭、金鉱堀りのシークエンスから生理的な痛みを伴うような映像。「ノーカントリー」もそうだったが、こちらの方が痛み持続する嫌な感じ。その後の物語の進行に伴い、痛みは個から全体へ、直接的なものから間接的なものへとシフトする。これを、暴力的な音で強力にサポートする攻撃的な音楽が印象的。
ダニエルの事業と状況の変化が様々なエピソードとして描かれる。土地の買収、事故、教会との確執、企業間競争、親子の断絶等等々、すべからくトラブルであり、ダニエルはそれを乗り越え、更に前進しなければなければならない。
地面から滲み出てくるねっとりとつややかなオイルと、掘削作業中の事故で流される血は混じり合い区別もつかず、掘り当てられた石油が噴出するのは歓喜すべき瞬間のはずだが、そのエネルギーによって一人息子は障害を負うことになる。事業の成功はダニエルに富と権力をもたらし、自我の肥大と同時に多くのものが失われて行く。
ほぼ同時代のテキサスを舞台にしたジョージ・スティーブンスの「ジャイアンツ」では、ジェームス・ディーンが成り上がりの石油王として登場し、巨万の富を得ても望むような幸せを得られない人物を演じていた。とはいえ、あの時代、石油はまだ富と栄光をもたらすものと位置づけられていたのだ。
しかし「ジャイアンツ」の50年前とは打って変わって、ベトナム、湾岸戦争から911を経た今日、ポール・トーマス・アンダーソンの石油には死と厄災の影が色濃い。ダニエル・デイ=ルイスがナビゲートするのは、オイルよって描かれたアメリカの現代史。結局のところ、アメリカという国体に流れているオイルという名の血は、この120年間アメリカ全土にどんな栄養を行き渡らせ、同時にどんな病を運び込んだのか。
俺は全てであり、全ては俺のものだとばかりに有無を言わせぬ迫力で押しまくる、アカデミー主演男優賞の栄誉に輝いたダニエル・デイ=ルイスのパワーが他を圧倒する。新興宗教の偏執狂的にエキセントリックな教祖ポール・ダノの不気味さも素晴らしく、この二人が要所でみせるガチンコ勝負からは最後まで目が離せない。20世紀初頭から説き起こし、贅を尽くした邸宅の床にThere Will Be Bloodな虚無が流れ、未来を問うラストシーンの秀逸。
どのシーンどの画面を切り出しても隙のない、とことんリアリティーにこだわった絵作りは本当に見事だ。どこのどんな場面も画圧が高く、絵の力がスクリーンから押し寄せてくる。アン・リー、クリント・イーストウッド、コーエン兄弟。優れた映像で語りかけてくる作家は少なくないが、P・T・アンダーソンは今や頭一つ抜けたところに立った。エンドロールに故ロバート・アルトマンへの献辞が流れるが、本質的には変化球投手だったアルトマン、球質の重さ球筋まっすぐのゼア・ウィル・ビー・ブラッドをど真ん中に放り込まれ、草葉の陰でさぞや肝を冷やしたことだろう。アメリカ映画史が特別の場所をもって遇すべき傑作。
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