劇場公開日 2008年4月26日

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ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのレビュー・感想・評価

全69件中、41~60件目を表示

2.5陰気くさいにもほどがある

2015年2月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

情熱と野心と競争心と愛情深さが、猜疑心と憎しみと不信感と嘘と怨みと暴力と破壊と復讐に取って代わられてゆく。
自意識がひたすら内に向かい、自分の外部と調和することはまるでない。
主人公のダニエルが息子を寄宿学校から呼び戻してから、息子が結婚するまでの物語は描かれないが、この間にダニエルと外部の断絶は決定的なものになっている。無神論者は愛に見放され、カルトの牧師は世俗にまみれてどん底行き。
ぼくはこの映画は好きではないですが、ただし、映像の美しさ、カメラワーク、美術、音楽、演技はどれをとっても一流で、映画の芸術性は素晴らしいです。
でも、ただただ陰気くさくて救いが全くないので、映画として評価したくないのです。

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manambo

5.0There will be blood

2015年2月1日
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悲しい

知的

冒頭シーン。自分だけの力で大地を掘り、命がけで仕事に打ち込み、最初の報酬342ドルを手に入れるダニエル。ここがすべての原点だ。

彼は、自分の欲望を達成させるに足る、必要な能力を十全に備えた男なのだ。欲望はあるが、肝心な能力の足りない人間とは迫力が違う。

彼は宗教を信じない。自分の不文律のルールに従う。自分の領域に入ってきた「敵」への容赦ない攻撃とペナルティ。
そして、強い精神的武装。目的のためなら、たとえ屈辱を受けてもものともしない。

一方、労働もせず、偽善で神を語り、欲望を達成するためには金の無心も厭わなないイーライ。

ラストで二人の積年の決着が付く。
「石油」と「宗教」と「血縁」の呪いが噴出し、題名の「いずれ血に染まるだろう」の意味が胸に迫る。

息子とのシーン。列車の中で赤ちゃんがヒゲを触る場面をはじめ、長いカメラ回しがグッとくる。
息子への丁寧な愛情がにじむ。

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Raspberry

4.5ずっと観てられる

2014年7月13日
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単純

興奮

ダニエル・プレインビューとポール・ダノの2人以外、ほとんど登場人物がいないんですが、この2人をずっと観てられる!

自覚してるクズVS自覚してないクズという縮図ですかね。

ラストのボーリング場のシーンは一種の爽快感がありました。

これをオスカーにするというのはアカデミー賞も捨てたもんじゃないと思いました。
日本アカデミー賞では絶対ありえないと思います。

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アリンコ

3.0落下する物と者

2014年2月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

序盤の落下のイメージ、その感覚を持って映画を語ろうとすること。地中から這い出る人と、噴き出す油、その感覚を持って映画を語ろうとすること。この二つのイメージの拮抗が映画を支えている。事実、この二つのイメージはとても美しい絵になっていた。
本音を言えば、美しい女性が出てきたら、もっと面白くなったような気がする。

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チャーリー

5.0これこそが本物の映画だ

2013年4月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

冒頭から十分以上だったろうか
ほとんど台詞がないシーンが続く

それなのに
主人公ダニエル・プレインビュが
いかに富に貪欲な男であるかがわかる

ここだけでも
ポール・トーマス・アンダーソン監督の卓越したセンスが光り輝いてる

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無糖ブラック

3.0印象薄い映画

2012年5月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

冒頭からしばらく暇です。
自分は評論家や監督では無いので役者の演技ばかり誉めたくはないですね…作品として楽しめるかどうかが大事です

娯楽作ではなかった…。そして得るものや発見ももそんなになかった。
ただ欠陥も見あたりませんね、一応最後までは観れます。

アカデミー賞受賞作が年々楽しめなくなってきたなあ…

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邦彦武田

3.0後味が悪い

2011年6月14日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

途中から心底辛くなってきた。嫌いな人しかでてこない。気持ちが不安定な時に見ると危険。見終わった後の余韻が何とも言えず、早く消えてほしかったのになかなか消えてくれず、ある意味心に残る映画。音楽は良かった。

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コスモスクエア

4.0濃いい。。。

2011年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

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tom-tom

4.0己こそが神と信じる男の哀しさ

2010年3月19日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

この作品を観に行ったのはアカデミー賞を2個獲ったからではない。映像にILMが加担していたからだ。映画を選ぶきっかけなんてこんなものだ。
100年以上前の荒れた大地の広がりに、気の遠くなるような旋律が被さる導入部に圧倒される。
一鉱山師だったプレインビューが石油王にのし上がっていくのだが、演じるダニエル・デイ=ルイスの声音に惹かれる。資金を集めるための説明会での落ち着いた声。神をも畏れぬ怒りに燃えた声。彼にとっては、町の神父さえも民衆をそそのかし仕事の能率を下げる敵でしかない。彼の声音は神そのものだ。己こそが神なのだ。ラスト、「終わった」という一言がすべてを物語っている。
158分という時間を使って丁寧に描かれているが、唯一、プレインビューと息子との軋轢の部分が端折られている。

p.s. 80年前のボウリングの設備は興味深い。掘削のボーリングじゃなく、玉転がしのボウリングの方。

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マスター@だんだん

5.0この映画には悪魔が潜んでいる…

2010年3月15日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

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KENTA

5.0大好きです

2009年6月16日
鑑賞方法:映画館

興奮

益々ダニエル・デイ・ルイスが好きになりました。
きっとどこかでやってくれると思いましたが、ラストの狂気が特に好きです。

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tateme

3.5見応えはあるけれども・・・

2009年4月12日
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

ダニエル・デイ・ルイスの演技が凄いのはよく分かる。熱演と言うよりは、役をまさに生きている感じ。だから、彼の演技を観ているだけでも・・・正確に言うと、彼の合わせ鏡的な牧師役を演じたポール・ダノとの演技合戦は大いに見応えがあった。

でも、見応えはあるけれども心に迫らなかったのも事実。石油採掘とその見返りとなる大金の欲に見せられた主人公が、徐々に常規を逸して、孤独を深めて行く様は、確かに見応えがあるのだけれど、そこにあったのは演技の凄さであって、“物語の面白さ”ではなかったように思う。その点、「ブギーナイツ」や「マグノリア」は物語自体の面白さがあったように思うのだが。。。それを鑑みると、きっと、人を選ぶ映画なのだと思うので、数年後、もう一度見返してみたい。

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ダース平太

4.5アメリカの夢の裏面史

2009年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ポール・トーマス・アンダーソン監督の作品は、見逃せないものばかりだ。それは、家族愛を見せる作品が多いアメリカ映画の中で、偽善という対極的な性質をテーマにした作品を送り出し続けているからである。今回もアンダーソン監督がスクリーンに描いたのは、人間と社会の中にある偽善そのものだった。

 一九世紀のアメリカ大陸で石油採掘を生業にするこの映画の主人公は、家族はないのだが、死んだ同僚が残した子どもひとりを引き取る。そして主人公は、その幼い子どもの姿を利用したり、自らの口の上手さで巧みに石油が埋まる土地の所有者たちに取り入って次々と買い占めていく。その主人公の人間への取り入り方、土地の買占め方が、羊の面をかぶった狼のように何とも嫌らしいのだが、一方、買い占められた土地所有者の中から、宗教家として世間にのし上がろうとする、やはり宗教という仮面をかぶった裏の顔を持つ若者が登場すると、腹に一物も二物もある若き宗教家と石油採掘者との偽善者同士の対決がこの映画の最大の見せ場となる。この見せ場で、アンダーソン監督の演出は、人間がもつ偽善と傲慢さを次々と表出していき、見ている者は人間の真実の姿にある種の興奮すらおぼえるくらいだ。人間の見方で、性善説をとるか、性悪説をとるかで、好き嫌いが分かれるかもしれないが、人間を正面から素直に見せるアンダーソン監督の演出の素晴らしさを高く評価できるこの作品は、今年のアメリカ映画を代表する一本と言っていいと思う。
 ダニエル・デイ=ルイスの怪演ぶりがこの作品を支えているのは当然なのだが、見た後に忘れられなくなったのは、俳優の演技よりも映画音楽の方だ。武満徹を思わせるような、単調でありながら重厚さと不気味さを感じる音楽が、登場人物たちの心の闇を映し出しているようでとても印象深かった。音楽担当のジョニー・グリーンウッドの名は今後も覚えておいて損はないだろう。

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こもねこ

4.0ズシリと重い、見応えがある秀作

2009年1月18日

怖い

興奮

知的

迸る、抑えられない人間の激情を米国の石油開発黎明期の奮闘を重ね合わせた質の高い映画。石油掘削点での激しく高い火柱で、ダニエル・デイ・ルイスのこれまた名演で表現される主人公の人間の悪の衝動の噴出が表現されるなど、映画的興奮に満ちた緊張感のある映像と音楽で長さを感じさせない。(むしろ、もっと見たかった)
テーマゆえに暗く重たい映画で、万人受けはしないが、2008年を代表する映画として刻まれるべきと思う。

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tenafly

4.0いろいろな意味であり得ない映画

2008年10月29日
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The Dude

3.0薄味派にはくどすぎる

2008年9月29日

笑える

怖い

個人的にあまり好きじゃないPTA監督の最新作でございます。
主演のダニエル・ディ・ルイスは好きですから観ました。

石油を題材にしたのは、やはり今が旬だからか。まだ未曾有の地だったアメリカで、一人の野心深き男が石油採掘に情熱を燃やすという様に、ダニエル殿ははまっています。しかし途中からは、あきらかに演出も演技もやりすぎです。

PTA監督は、今の時代の監督としてはなかなか古典的な感性の持ち主ですね。題名と展開のかけかたもうまいし、エンディングロールに切り替わった瞬間はしてやられた気分。とても才能おありです。

ですが、人によっては「だから、どうした?」と言われても仕方ない作品でもあります。娯楽性乏しく、しかもながながと奇人が変人に変貌していく様を見させられるのですから。監督の独善性が完全に暴走しています。これに耐えるには、高尚な映画を観ているんだという見栄と、自分は分かっているんだという虚勢、もしくはそれなりの文学的修練を積んでいる事が必要です。

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あんゆ~る

3.0演技ショー

2008年8月22日

難しい

どれくらいその人になりきれるかで評価するとこの作品は見応えあります。
前半のスピーディーな展開と冒頭の入り方は本当に素晴らしい作り。
しかし、中盤のだらだらした展開からラストにかけては少し眠くなる程の作りになっていて残念!もう少し息子との交流を緻密に年代をかけて描いて欲しかった。が、この主人公を演じたダニエルデイルイスは凄い!名優いやもうすでに大俳優かのダニエルデイルイスの演技は観ている者を圧倒する力があり感服した。
この作品はダニエルデイルイス演技ショー作品と言ってもいいぐらい。脇役に個性がなく中盤から終盤に納得いかないが観て損はない作品です。

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ましゃ

3.5石油マネー

2008年7月27日

悲しい

知的

さすがアメリカ。
石油の埋蔵量半端やないな。

ってぐらいしか記憶にない・・・

全体を通して主演のおっちゃんが光ってた☆
ラストシーンは生々しくて結構好きかも。

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とーま

4.5RADIOHEAD好きでなくとも必見

2008年7月12日

興奮

知的

難しい

この男には不吉な音がついてまわる。時には言葉より雄弁に、その音がストーリーを推し進める。ただの効果音ではない。しかし映画音楽とも違う。なんて力強い音。この作品で強烈に印象づけられたのは、想像を遥かに超えた音と映像の相乗効果だった。映画を観るにあたって、これほど音に注目させられたのは初めての体験!

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ウエイトレス

5.0ノーベル映画賞進呈!

2008年7月5日

興奮

知的

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おかゆ
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