劇場公開日 2008年4月26日

  • 予告編を見る

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのレビュー・感想・評価

全65件中、21~40件目を表示

4.0ガソリンが170円台!

2019年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 H.Wが須賀健太に見え、イーライ・サンデー(ポール・ダノ)が吉岡秀隆に見えてしまったため、いつかH.Wの書いた作文を盗むんじゃないかと想像したのですが、全く違ってました。映画は石油屋ダニエル・プレインビューがイーライの双子の兄ポールの情報によって石油成り金になるストーリーであり、東京タワーならぬ採掘用のやぐらが見事でありました。

 採掘開始。ガス漏れ事故。落下事故。炎上。音響効果とともに凄い迫力の映像であります。パイプラインを作っているところを見ると、なぜだかベンチャーズの曲を勝手に頭の中で弾いてみたりするのですが、現代音楽っぽいサントラが不気味なのに心地よかったり。自分のうちにパイプラインが通ったならば、こっそり穴を開けてかすめ取りたいところです。

 アメリカンドリーム、大金持ち。成功するためには並大抵の努力じゃ無理だ・・・などと、偉人伝を描いた映画では決してなく、人を信じない、金の亡者、気に入らない奴はぶっ殺すなどという最低の人間の物語だ。牧師イーライは対立する構図というより、ダニエルにとってうざったい存在。教会に5000ドルの寄付くらいしてやれよ!と、ダニエルに一縷の望みかけたくなるけど、金儲けにならない事には契約があっても全て反故にしてしまうほどの性格だったのだ。

 かと言って、イーライを完全な善人としても描いていない。ダニエルが傲慢なアメリカそのものを象徴しているとしたら、その力を利用しようとする資源豊かな国が結局は裏切られることをシニカルに描いているのかもしれません。そうなってくると、「自分はあんたの弟だ」と言って近寄ってくる男なんて日本なのか?じゃあ、孤児のH.Wは?などと考えてみると面白い。

〈2008年4月映画館鑑賞〉

コメントする (0件)
共感した! 7件)
kossy

3.5万人には勧めにくい名作

2019年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

「面白くない」話なんだが、
拭い去れない「何か」を残す話。
親子の絆、がメインかと思っていたが、
最後に帰結するのは、またあの男。
絶対的な欲望は何事にも屈しない。

常に不協和音なBGMの不快感が
この物語の顛末を予測させる。
ただ、この台詞の少なさで2時間40分とは長い。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
クリストフ

3.5やっと最後まで観られた…

2019年3月18日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

寝られる

何度トライしても睡魔に打ち負けてきたが、この度ようやく最後まで観ることに成功!削ぎ落とされた台詞量とありのままを切り取る長回し、その意味する全てを理解することはできなかったけれど、そこはかとない力を持った作品だった。ポール・ダノの怪演に震えた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
みな

5.0吸い尽くす

2019年2月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

知的

冒頭、セリフのないシーンが続く中で不穏な音楽が流れ一人黙々と作業をする男。

採掘現場の大掛かりなセットとリアルで痛いッ!と思わせる事故シーンなど、とにかく何かが起こりそうでハラハラして退屈になることはない。

一攫千金を狙った成り上がり男の浮き沈みを描いているかと思いきや物語の方向性は、全くもって訳が解らなくなりソコがまたイカれていて凄まじい。

P・T・アンダーソンは次作で宗教に縋ろうとする男を描くが、本作では神を否定する男をまるで怪物のように描いているのは気のせいか?

石油を掘るだけではない、人を埋める為にも掘っちゃうD・デイ・ルイスの存在感は逸品。

映画音楽として素晴らしい手腕を発揮するJ・グリーンウッドは無敵すぎる。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
万年 東一

4.5〈怪物〉になることでしか、生きれなかったプレインヴュー

2019年2月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 1件)
共感した! 1件)
平田 一

3.5泥と油と欲と血に塗れた石油王の半生

2018年6月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

PTA祭その2。『パンチドランク・ラブ』とはうってかわって重厚な物語で観終わってヘトヘトになる。決して楽しい話ではないし、彼のことを好きにもなれないが、お金それ自体というよりは、稼ぐという行為に執着しているようにも見える。
ダニエル・デイ=ルイスがニコラス・ブレイク(セシル・デイ=ルイス)の息子だと最近知った。『野獣死すべし』面白かったなあ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
なお

3.0まあまあ良かった

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
Check-inや、レビュー投稿には、ニックネームが必要です

3.5欲望と狂気の映画

2017年4月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ところどころで流れる
音?警報のような音?
あれが緊張感を増幅。
なんだか「うぉぉぉぉ」って感じの映画。

欲望というか野生というか。
真っ黒い石油が吹き出す様子が
人間の欲望のような感じ。

カリスマ性を持ち怪しげな宗教で
人々を取り込み父親も蔑む若者。
泥だらけで食卓に座るシーンは狂気。

自分以外の人間を信用できず、
息子さえも利用し、
宗教家の若者に生理的な嫌悪を抱くのか、
ぼこぼにする主人公も狂気。

結局なんなんだろうと…。
不思議な虚しさを覚える映画。
ただ、なんだかすごい。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
son

4.0良い意味で、気付いたら終わっている映画

2016年4月26日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

人間の野心を重圧な演技と映像、シンプル且つ独創的な音楽で圧倒させられる作品。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
にゃんた

4.0愚かな人々の悲喜劇

2015年11月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

誰もが自分の欲望を満たすために登場してきて、そして去っていきます。

石油産業の発展と、家族、宗教をベースにした重厚なストーリーは見ごたえがある。
何故かカタルシスを感じる部分を、喜劇のような演出になってますが、役者の掛け合いが絶妙で物語によいテンポを与えているように感じます。

あとは、音楽もよい。冒頭はbgmもセリフもなく、これからの展開を期待させるけど、中盤以降は不穏な旋律が物語の発展の期待をあおるようになっている。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
tata

3.0好き嫌いがありそうだが、オススメ映画!

2015年8月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
サケビオース

4.5映像と音楽がオシャレ

2015年5月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

まずすごいのは冒頭の期待感です。
ああ、ここからすごいことが始まるんだなあという何とも言えない感覚がありました。

疑心と欲望に包まれたプレインビューと、偽善で社会を舐め切った若者の戦い。まさに心の底から腐った二人が主人公なので、見ていて辛い人もいるかもしれません。

まさに裏切りや疑心ばかりで急に怒鳴り散らす場面も多いので、怖い映画だと思いました。

それでも役者さんはすばらしいし、人間の欲望や醜いところがリアルに描かれていてすごいです。
どうしてここでこんな音楽をチョイスできるだ!と驚く場面も多いです。
人にあまりオススメできませんが人生top10にはいるくらい素晴らしい映画です。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ふ

4.5役者ヤベー

2015年5月4日
Androidアプリから投稿

悲しい

怖い

難しい

役者ヤベー

コメントする (0件)
共感した! 1件)
Naoki

4.5神とは?

2015年4月24日
iPhoneアプリから投稿

有神論対無神論、功利主義対偽善者の戦いかな?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ゴリポリオン

3.5怪演

2015年4月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

父親としても石油王としても傲慢で冷酷な一人の男の凄味を感じた。
反対に父親の不器用な愛も感じる映画。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
pazoo

3.5欲望の恐ろしさ

2015年2月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

知的

この映画は人間の欲望がいかに恐ろしいかを描いた作品。
普段人間の欲望は表に出ないのだが、いざとなるととんでもない形で表にあらわれる物だとこの映画でわかった。
本当に欲を出し過ぎるととんでもないことになる!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ゆきち

2.5陰気くさいにもほどがある

2015年2月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

情熱と野心と競争心と愛情深さが、猜疑心と憎しみと不信感と嘘と怨みと暴力と破壊と復讐に取って代わられてゆく。
自意識がひたすら内に向かい、自分の外部と調和することはまるでない。
主人公のダニエルが息子を寄宿学校から呼び戻してから、息子が結婚するまでの物語は描かれないが、この間にダニエルと外部の断絶は決定的なものになっている。無神論者は愛に見放され、カルトの牧師は世俗にまみれてどん底行き。
ぼくはこの映画は好きではないですが、ただし、映像の美しさ、カメラワーク、美術、音楽、演技はどれをとっても一流で、映画の芸術性は素晴らしいです。
でも、ただただ陰気くさくて救いが全くないので、映画として評価したくないのです。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
manambo

5.0There will be blood

2015年2月1日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

知的

冒頭シーン。自分だけの力で大地を掘り、命がけで仕事に打ち込み、最初の報酬342ドルを手に入れるダニエル。ここがすべての原点だ。

彼は、自分の欲望を達成させるに足る、必要な能力を十全に備えた男なのだ。欲望はあるが、肝心な能力の足りない人間とは迫力が違う。

彼は宗教を信じない。自分の不文律のルールに従う。自分の領域に入ってきた「敵」への容赦ない攻撃とペナルティ。
そして、強い精神的武装。目的のためなら、たとえ屈辱を受けてもものともしない。

一方、労働もせず、偽善で神を語り、欲望を達成するためには金の無心も厭わなないイーライ。

ラストで二人の積年の決着が付く。
「石油」と「宗教」と「血縁」の呪いが噴出し、題名の「いずれ血に染まるだろう」の意味が胸に迫る。

息子とのシーン。列車の中で赤ちゃんがヒゲを触る場面をはじめ、長いカメラ回しがグッとくる。
息子への丁寧な愛情がにじむ。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
Raspberry

4.5ずっと観てられる

2014年7月13日
iPhoneアプリから投稿

単純

興奮

萌える

ダニエル・プレインビューとポール・ダノの2人以外、ほとんど登場人物がいないんですが、この2人をずっと観てられる!

自覚してるクズVS自覚してないクズという縮図ですかね。

ラストのボーリング場のシーンは一種の爽快感がありました。

これをオスカーにするというのはアカデミー賞も捨てたもんじゃないと思いました。
日本アカデミー賞では絶対ありえないと思います。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
アリンコ

3.0落下する物と者

2014年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

序盤の落下のイメージ、その感覚を持って映画を語ろうとすること。地中から這い出る人と、噴き出す油、その感覚を持って映画を語ろうとすること。この二つのイメージの拮抗が映画を支えている。事実、この二つのイメージはとても美しい絵になっていた。
本音を言えば、美しい女性が出てきたら、もっと面白くなったような気がする。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
チャーリー