「地球最後の男」アイ・アム・レジェンド だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
地球最後の男
“孤独”人間にとって一番つらいことですね。約3年半くらい1人での暮らしが続いたのですから、常人なら頭がおかしくなるところ。でも乗り越えてこられたのは、愛犬サムのおかげです。主人公ロバートと愛犬サムとお風呂の桶の中で夜中に寄り添い、共に怖さと孤独に耐えている姿はとても印象的でした。要所要所にお互いの信頼感もとても感じられます。
でも、サムが感染...なぜロバート自ら殺したんだ!?
今、ウイルス特効薬を作っているんでしょ?だったら、感染犬で生きていても、いずれかは特効薬で治せるかもしれないでしょ!もう特効薬を作る自信がないのかい!?っと怒鳴りたくなります。
サムを演じた犬ですが、とてもすばらしい演技です。相当の訓練をしたのでしょう。賢い犬です。アカデミー助演ワンワン賞を是非与えたいそれほどの名役者!
しかし、この映画納得いかないことが多い。主人公のライフラインがなぜつながっている?感染者達は何を食べてた?ニューヨークになぜ鹿、ライオン?ロバートが襲われそうになったとき、女性、子供でどうやって救った?など、妙につじつま合わない部分が多々あり、納得いかんのです。
そして、一番納得いかんところ!それは、エンディング!自分だけがかっこよく死んで、生き残ったものに希望を残して伝説になる!何このベタ展開…
無理やり、LEGEND(伝説)と結び付けんでもいいのにっと思っていましたら、案の定ハリウッド版ということでのエンディングだったそうです。原作は、まったく違うエンディング。そして、異なるエンディングは、Blu-Ray版に収録されているということです。
異なるエンディングは、実験を繰り返していたサンプル体は、実は感染者リーダー格の妻だった!それがゆえ、妻を取り戻すためロバートを襲っていたという展開だそうです。結局、サムが犬を殺されたと同様、感染者からすると愛する妻をロバートが奪ったという形になっているのです。
つまり、ロバートの存在が特異で大多数の感染者から見ると平和を乱す悪魔でしかなかったのです!彼らは、あくまでもゾンビではなくウイルス感染しただけの人間なんですから。
とにもかくにも、ウィル・スミス主演ということで期待が高まりがちですが、期待半分で観た方が良いかも。