劇場公開日 2007年12月14日

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アイ・アム・レジェンド : インタビュー

2007年12月10日更新

近未来のニューヨーク。人類を襲った未曾有の大災害からただひとり生き残った男のサバイバルを描いたSF大作「アイ・アム・レジェンド」。監督を務めたのは、PV出身でビジュアルに定評があり、これが長編2作目となる「コンスタンティン」の新鋭フランシス・ローレンス。脚本を書いたのは、「ビューティフル・マインド」でオスカーを受賞し、ドラマ作品で評価の高いアキバ・ゴールズマン。本作は、そんな一見異なるテイストを得意とする2人が組み、SFとドラマの融合を目指した意欲作。来日した2人に話を聞いた。(聞き手:編集部)

フランシス・ローレンス監督インタビュー 「主人公のキャラクターに焦点を当てたところが、これまでとは違うんだ」

“地球最後の男”の目の前に迫る現実は…
“地球最後の男”の目の前に迫る現実は…

本作の原作であるリチャード・マシスンの小説は、これまでビンセント・プライス主演の「地球最後の男」(64)、チャールトン・ヘストン主演の「地球最後の男 オメガマン」(71)の2回、映画化されている。3度目の映画化となる今回は、10年以上前からワーナー・ブラザースが企画しており、リドリー・スコット監督やマイケル・ベイ監督が挑戦しては断念した。今回、監督を引き受けたのはキアヌ・リーブス主演のSFアクション「コンスタンティン」のフランシス・ローレンス。彼がこの難航した企画を引き受けた理由は明確だ。

主人公の人となりについて、丹念に描かれる
主人公の人となりについて、丹念に描かれる

「まず、他に誰もいない都市でたったひとりで生きていかなくてはならない男、というモチーフに惹きつけられた。とても古典的なモチーフだけど、これが現代だったらどうなるのか。いろんなふうに膨らませることができるモチーフだからね。それと、この物語は前の2作とは違うアプローチで描けると思ったから。このドラマを、主人公のキャラクターに焦点を当てて描こうと思ったんだ。地球上でひとりぼっちになってしまった人間は、実際にはどんな行動をとるのか。心理的にはどんなふうになっていくのか。前2作は、どちらかというと、プロットを重視しているけど、もっと主人公を掘り下げて描けば違う作品になると思ったんだ。だから、映画の前半では、主人公がどんな人物なのかをかなりていねいに描いている。何を職業としているのか、どんな家族がいるのか。そういう彼の人物像、バックグラウンドを描いているんだ」

そのうえで原作と前2作、とくに「地球最後の男 オメガマン」を意識した。

「原作と『オメガマン』のアイデアは意図的に使ってる。そのまま使うんじゃなくて、それをバージョンアップしてるんだ。例えば、冒頭の主人公が自動車で無人の街を行くシーンは『オメガマン』にもあった場面だ。でも、あちらはただドライブするだけだけど、この映画では途中でハンティングしたり、タイムズスクエアの場面を加えたりしてる。アイデアはいただいて、それをこの映画流にさらに発展させているんだ」

SF大作ならお任せ フランシス・ローレンス監督
SF大作ならお任せ フランシス・ローレンス監督

だが、舞台の雰囲気は全く異なる。原作と前2作の都市は廃墟だったが、今回の都市には陽光が溢れ、植物が生い茂り、動物達が繁殖している。

「映画の人類滅亡寸前の都市というのはイメージが決まっていて、通りには瓦礫が堆積していて、空は曇っていて、ダークな雰囲気の都市が多いよね。だけど、僕らは実際はどうなるのかと専門家とリサーチしてみた。すると人類がほとんどいなくなって3年経ったら、空気はクリアになり、空は晴れる。水もきれいになって、植物は勢いを増すんだ。そこで、このリサーチに基づいてリアルな世界像を創った。それに、こういう世界に変異体が出現するほうが、荒廃した世界に出現するより怖いんじゃないかな」

その街に映画「スーパーマンVSバットマン」の宣伝ビルボードがあるが、あれはローレンス監督の「この映画を監督したい」というメッセージなのだろうか?

「いや、僕はそんなに監督したいわけじゃない(笑)。あれは脚本のアキバ・ゴールズマンのアイデアなんだ。彼はあれを脚本に書いて、実際にスクリーンで描けることになってとても興奮してたよ(笑)」

>>脚本家アキバ・ゴールズマン

インタビュー2 ~監督&脚本家が語る映画化のポイント(2)
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