「もう(人間でも動物でも)死んじゃうの、やだよ~」マリと子犬の物語 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
もう(人間でも動物でも)死んじゃうの、やだよ~
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映画「マリと子犬の物語」(猪股隆一監督)から。
鑑賞後、作品紹介を確認すると
「新潟県中越地震発生時の実話を基に、
被災地に取り残されながらも、産んだばかりの子犬たちを
必死で守り抜こうとする母犬の奮闘を描いた感動作」とあった。
えっ、主人公は犬だったの?と思いながら、
タイトルを読み直して、また納得するしかなかった。(汗)
母親の犬の気持ちが、ナレーションでもあればよかったのに、と
ちょっと残念に思いながら、やはり私の視点は人間の子どもたち。
小さい子どもたちが、身近な人たちの死を間近に観る心の揺れは、
相当大きいことが、この台詞でわかる。( )の言葉は、私の想像ですが。
「もう(人間でも動物でも)死んじゃうの、やだよ~。
お母さんみたいに死んじゃうのやだよぉ」
残された人たちの心には、忘れようにも忘れることが出来ない、
負の資産として、蓄積されるに違いない。
三宅島の噴火や阪神淡路大震災、東日本大震災等で、
大切な家族がバラバラになった子どもたちの心のケア、
その影響は、10年後、20年後に、何らかの形となって現れる。
身近な人の死は、何よりも「命の大切さを伝える教育」として、
沈みがちな彼ら、彼女らの心を成長させてくれることを、期待したい。
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