「良質なエログロB級パニックホラー映画」スリザー 木神さんの映画レビュー(感想・評価)
良質なエログロB級パニックホラー映画
U-NEXTで鑑賞。
宇宙から飛来したライチ状の生物に寄生された男が徐々にイカモンスター(以下イカ男)に変異して町をえらいこっちゃにするお話、古き良きSFホラー映画のネタを小奇麗にまとめた感じで中々な面白さだった。
基本的に血みどろでエロを挟むブラックコメディな内容だが、元の人格が寄生生物の本能に抗う姿や本音をこぼした台詞、イカ男から寄生された宿主達は最初のイカ男と寄生生物の記憶を共有&統一されてるので統率力があり最後はFF7のリユニオンめいた集合合体を目指すなど異様に凝った設定と描写の数々が、おぞましさと不気味さと儚さの相乗効果となってて感嘆した。続編出す気満々なお約束エンディング含め、目新しくないが上質な映画と断言できる、エグイし気持ち悪いから人を選ぶが。
本作で監督デビューした【ジェームズ・ガン】は後にガーディアンズオブギャラクシーを製作し、イカ男も作中で赤いモヒカンを立て口笛で弓矢を操る宇宙海賊にして最高の父【ヨンドゥ】を演じている。つまり両者は宇宙系SF映画を再び撮ったわけだが製作費と出演料は“イカ”ほど跳ね上がった事だろう、体当たり的な演技も相まって下積みの側面も見えてくる。
コメントする