「長い道のりを経た女優の肖像」やわらかい手 Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)
長い道のりを経た女優の肖像
35年振りに観るマリアンヌ・フェイスフルのおばさん演技に感動する。題材はキワモノだが、中味は立派な人間ドラマ、そしてラストは「男と女」も顔負けの恋愛映画。ゆっくりした流れの映画タッチとフェイスフル女史の足どりが合っている。日本の性風俗からヒントを得た商売が主人公を救う手段になる物語の根本は、「フルモンティ」から続く逆転人生応援のイギリス映画伝統のスタイル。真面目さとユーモアの両面が描ける表現者の大人度は高い。
コメントする