「仕事にほとほとイヤケが差している」カフカ 田舎医者 雨丘もびりさんの映画レビュー(感想・評価)
仕事にほとほとイヤケが差している
「本当の道は、一本の綱(つな)の上をとおっているのだが、綱が張られているのは高い所ではなく、地面すれすれである。それは歩かせるためというより、むしろ、つまづかせるための物のように見える。」F.カフカ
【ほとほといやけが差している】
仕事嫌い青年カフカの"あの感じ"がすっごく出てる短編アニメ!!
無意味な役割りなのに周りから強要される。その煩わしさ鬱陶しさに苛まれて、世の中すべてイヤなことだらけに見えちゃう。
そんな認知のゆがみ表現がお見事。ほんとにゆがむのw。
最高、最ッ高!
母親の、雪夜中に町医者を呼びつけた申し訳なさと、息子を治して欲しいという切実さと、高くついたら嫌だわという不安と、ほんとにこのジジイに治せるの?っていう疑心を集約した、異常に曲がった腰が素晴らしい。
「そういう目でワシを見てるだろう」という語り部の被害妄想ちっくな感じもアニメになっててグレイトですわ!
画面の四方がときどき白く曇る。
寒い日に窓ガラスにあたる、荒い息遣い。
U-NEXTで観れたよ~(^O^)
昨日知り合った画家さんに薦めて頂いたの。感謝感謝っ♪
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