「チープなレプリカント」ブレードランナー ファイナル・カット ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
チープなレプリカント
レプリカントと聞いて、まず思い浮かべるのは、中森明菜の「TATTOO」。曲あたまから、こんな歌詞。都会にはびこる哀れなアンドロイド くどき上手のチープなレプリカント ハートの萎えた男は要らない Get out!
この歌を聞いてた頃、当然ブレードランナーなんて見てないので、レプリカントが何だか、全くわからなかった。作った人は確実に、映画のイメージを歌詞に入れているよね。そんなこと考えながら映画を見てたら、懐かしくなってしまい、つい明菜の動画を検索してしまった。いやー、むちゃくちゃ可愛かった、明菜ー。今どうしているんだい?
映画公開が1982年、曲のヒットが1988年、バブルはあと少しではじける、そんな時代。この頃の若者は、先の不安はあまり感じず、ずっと毎日おもしろおかしく暮らしていくと、漠然と思っていた。今じゃそんな楽観的でいられないよね。奇しくも映画の中では、日本人や日本語がちらほら。
そもそもレプリカントの設計に疑問があるが、人工生命ゆえの冷たい美しさがある。女性型はみんな美型。はかなく哀れな存在。ロイが最後に何を考えていたのか、自らの心が動くのを感じたのか、見てる側にはわからないが、本人は納得できたのかもしれない。
しかしラストは終わりに思えなくて、録画ミスかと疑ってしまった。ネットで調べてみたら、確かにああいうエンディングだった。鑑賞者の想像にお任せ、ってやつだ。なんか続編の2049も見たい気持ちになった。
音楽が渋い。ヴァンゲリスという名前は知らなかった。でも、調べたら「炎のランナー」や「南極物語」の作曲してた人だったのね。最近コロナで亡くなったとのこと。合掌。
BS日テレの放送を録画で。