RENT/レントのレビュー・感想・評価
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芸術家としての生き方に乾杯!
もしも仮に世の中を「持てる者」と「持たざる者」とに二分して考えたと仮定するとレント(家賃)は、「持てる者」が「持たざる者」から一方的に取り立てる「資本家側」の象徴なのかも知れないと思います。
決して富裕とは言えず、否むしろ家賃も満足に支払えず、食べるものにも事欠くような生活が垣間見えても、芸術家(≒ボヘミアン)としての自由な生き方を選びとろうとする彼らにしてみれば、経済合理性(のみ)に価値を見いだす資本の論理とは、そもそも相性が悪いのでしょう。
本作で、性別に関わらず「本当に愛する人」と結婚式を挙げるモーリーンが企画する「ダウンタウンの再開発に反対するライブ」も、その経済合理性に対する反骨そのものなのかも知れません。
(滞納家賃の棒引きをチラつかせなが、抗議ライブを封じ込めようとすることは、正しく、その経済合理性の権化とも言うべきなのか。)
芸術家仲間との死別があり、路上生活に疲れ果てる者もあり、そして芸術家(映像作家)としての生活に見切りをつけての就職のために転居しようとする者など、彼・彼女らの激動の(?)一年間(52万5,600分)を描く本作は、そのまま、彼・彼女らの「生き様」を(いかにも芸術家らしく)ミュージカル仕立てで、少しも飾るところなく浮き彫りにしている点で、またそこに、彼・彼女らを愛(いと)おしむかのように捉えるクリス・コロンバス監督の目線の温かさも感じられる点で、充分な佳作だったと思います。
(追記)
本作は別作品『フェーム』にも一脈通じるかと思います。
同作は、学び舎で芸術家としての一歩を歩み始めた若者の物語。
本作は、実社会の中で「芸術家」としての明日の開花を目指す若者の物語として。
どちらも「若さ」の清々しさを感得できた作品でした。評論子には。
歌はとても良かった 物語というか中身は無いに等しい 家賃を払いなさ...
歌はとても良かった
物語というか中身は無いに等しい
家賃を払いなさーい 金ないから無理~ ならば働きなさーい
やりたいこと(ヤク、ホモセ、レズセ、デモライブ、芸術家気取り)あるから無理~
を歌っているだけ
貧すれば鈍するとでも言うのだろうか
現実から目を背け続けて、後先考えず目の前のやりたいことだけやって死ぬ
まぁそれもいいと思う
端から見ていると何やってんだこいつらをずっと続けている
他人や国のせいにしていないのが救い
歌は本当に良かった
80年代後半のアメリカ。最も嫌いだった時代のアメリカだったはずが・・・
山本耕史の舞台の原点となったこのブロードウェイミュージカルに興味を持ったのが切っ掛けで見る事となった不思議な縁の作品。正直80年代のアメリカンロックに全くの共鳴を持たない自分としては見始めは苦痛でしかなかった。がしかし、言わずと知れた庵野秀明の🎥シン・ウルトラマンでメフィラス星人を怪演したことで、注目することになったこの俳優・山本耕史が、レ・ミゼラブルオタクであり、ミュージカルへの強烈な嗜好性を示していることを、TV番組『人生最高レストラン』に出演した際に知り、最も嫌いな時代のNYを描いたブロードウェイミュージカルを原作に持つ本作品への興味と繋がったことは、返す返すも庵野秀明監督に感謝である。
ウォーホルが死に、バスキアが死に、キースヘリング迄死に絶えて、ストリートアートが今ほどオシャレとは言えず、30年後にヒップホップをBGMにブレイキンやスノボ・パークがオリンピックに取り込まれるなんて想像すらできなかったあの時代に、エイズが流行り、今で言うLGBTQが解き放たれ、麻薬とホームレスと荒れたサブウェイに象徴されたNYはどんな海外経験の豊富な旅人たちも行ってはいけない都市の代名詞だったわけだが、そこでも実は新たなカルチャーの胎動が起こっていたことを、まさにコンテンポラリーな若者たちの苦悩として描いたこの作品は、最後まで見て傑作であった事を強烈に知らしめられた。今見ても自分史的には、この当時アジアやヨーロッパに興味をスライドしてた時代であり、30年後の今に最先端のカルチャーとして熟成することを想像することすら出来なかった自らの感性に改めて失望させられた作品でもあったわけだが。遅ればせとは言え、今この作品に出合い、16歳でデビューした宇多田ヒカルが歌うR&Bは当時のNYのポップカルチャーの死に絶えたエイズ禍に覆われた見過ごしていたNYのリアルを伝えていたのだと、今更ながら知りえた鈍感さに我が身に嫌気がさすが、こうして庵野秀明監督を通じた山本耕史と言う稀代の変態俳優との接点がなければ、ネトフリの📺地面師たちの好演にも出会えなかっただろうし、30年と言う流れを経て今初めて知るNYのライブ感をこの作品で知ることが出来たのは遅きに失したとはいえ幸運であったと言える。
この作品、改めてお薦めである。
ア・イ・シ・テ・ル ア・イ・シ・テ・ルって空耳アワーだね。
評価できるのは、最初の曲と『モーリンタンゴ』ぐらい。
『T細胞の歌(?)』が良かったが、すぐに終わって『ストリップの歌(?)』なって、それがまたつまらない歌。
男女が輪になってもう一曲歌うが、見事なユニゾン!独唱を聞かされても、所詮、口パクなので、緊張感が全く無い。
『地下鉄の歌』はセリフを歌っているだけで、抑揚がなく、スキャットでごまかすのみ。挙げ句、歌ではなく、スタンダップコメディまで始まっちまった。とうとう、最後はミュージックビデオの様になっていた。雑音に聞こえる。合唱になってない。コーラスでしかない。一年かけて作った曲聞けば、この映画がヒットしなかった理由が分かる。
『LGBT』『HIV』は難しい問題、ブラックマンデー直後のカウターカルチャーに重ねて描いて良いのだろうが?
この演出家亡くなっている様だが、残念ながら、名作とは言い難い。原作者が命尽きるから作ったのだろうが、映画にするなら、もっとまともな演出家に作らせなければ。原作者が可愛そうだ。つまり、映画にするような舞台じゃないって事かなぁ。舞台なら良いのだろうが。
ア・イ・シ・テ・ル ア・イ・シ・テ・ルって空耳アワーだね。この映画見て思う事は、ミュージカルが嫌いになりそうだ。
疲れた。
愛で計る
主題歌「Seasons of Love」が素晴らしいですね。1年は「52万5600分」もあると思えばとても長いですが、現実は束の間に過ぎていってます(汗;)。ボヘミアンな暮しをしている主人公たちの多くがLGBTやHIVという設定ですが、自由奔放な生き様より苦悩に焦点が当てられていて重い雰囲気を感じました。圧巻は、「Let It Go」のイディナ・メンゼルのライブパフォーマンスでした。あまり自分の好みではありませんでしたが、有名なブロードウェー・ミュージカルの雰囲気を知ることができました。
どんな時も前を向いて今を生きようと思える作品
気になっていて、やっと鑑賞。
夢と希望と愛と死をめいっぱい詰め込んだミュージカル。限りある命だからこそ、切実に愛と希望に満ちた人生を生きないとな。誰だっていつだって、誰かの希望になれるんじゃないかと。めいっぱい生きないと。
少し前に舞台も見ていて、貴重な経験だったなぁと改めて思いました。
3.5
tick, tick...Boom!を観たので、ラーソンが遺した
名作ミュージカルRENTの映画を鑑賞!
ラーソンの苦悩や想いがこの作品に
詰まっているんだと感じました。
"愛は三車線じゃない。
自分を愛さないと、誰かを愛せない。"
【未来に向けられる力】
映画「チック、チック、ブーン」の中で、プロデューサーが、ジェイソンに対して、自分のことを書きなさいと強く勧める場面がある。
「チック、チック、ブーン」がジェイソンの自伝的な作品だとすると、「レント」は、ジェイソン自身の経験…というより、ヒストリーをベースにした物語なのだと思う。
1990年代、まだ、エイズに対する恐れなどが強いなか、HIV患者はマイノリティの対象ですらなかった。もっと、忌み嫌われていたのだ。
「チック、チック、ブーン」のニュースのなかで、議員が語る、エイズとゲイに対する辛辣な言葉が、それだ。
だが、ジェイソンは、友人にHIV患者がいたり、ドラッグを止めることができないものがいたりしたからこそ、この作品の構想が出来たのだろう。
病気やドラッグだけじゃない。
「レント」は、何が起きるか分からないニューヨークで、夢を追い求めて生きることの孤独や焦燥感、住む場所がなかったり、命の危険も否定できなかったり、そして、こんな中、愛したり、励ましあったり、大切な仲間が逝ったり、そして、激しくぶつかり合ったりはするが、最後には集い、助け合おうとする若者の連帯感を、一人ひとりの微妙な心の揺らぎを曲に乗せて届けるミュージカル作品の秀作なのだと思う。
ミュージカル「レント」は、日本での公演は、ずいぶん後になってからだった。
HIVは、社会問題化してなかったし、マイノリティという考え方自体が日本には少なかったことから、日本で成功するか危惧されていたのかもしれない。
だが、若者をはじめ多くの人々が抱える孤独や焦燥感は、きっと世界の何処を切り取っても同様のはずだ。
そして、今や、過去に人種だけを指していたマイノリティは、性的な指向も含めて語られるようになり、人々の関心は、貧困や抑圧された女性の立場などにも向いてきている。
「レント」は、音楽とともに、こうしたムーブメントの先頭に立ってきたのだ。
アーティスティック・ムーブメントの力は、常に未来に向いていると信じている。
ミュージカルにも敬意を表して。
今の時代に通ずる作品!
メイン曲の【Seasons Of Love】は
めちゃくちゃ好きな曲でしたが、
作品自体は観たことがありませんでした。
RENT=家賃が払えない若者達の
ミュージカル映画。
貧困格差、HIV、同性愛者、麻薬中毒など
いろんな問題を抱えながら今を生きる物語。
元はミュージカル→映画になった作品。
舞台は1989〜1990年だけど(映画の公開は2005年)
多様性、コロナ禍な2021年という時代に
少しリンクしている印象を受けました。
日本だとHIVにあまり馴染みがありませんが
アメリカでは深刻な問題になっていて、
いつ死ぬのかわからない日々に怯えながらも
夢だったり恋人との関係だったり、
普通の若者と同じような悩みも抱えている。
テーマ自体は重めですが、
登場人物達の人柄やミュージカル曲も相まって
明るい雰囲気です♪
作中何回も出てきた歌詞
『後悔していると人生を逃してしまう
あるのは今日という日だけ
ほかに道はない 方法もない
あるのは今日という日だけ』
not day,but today
メイン曲の【Seasons Of Love】に出てくる
52万5600分は1年の分単位。
1年ってあっという間だけど、
問題や病気を抱えている人にとっては
特にとても意味のある時間。
本当はどんな人でも意味のある時間なのですが...
『過去でも未来でもなく今を生きよう』
と、思ったのでした〜☺︎
名曲ある所に名映画有り!
曲だけでも聴いてみてほしい!
クリス・コロンバスの映像会社って1942picturesっていうんだ・・・すげっ
ミミ(ドーソン)を抱えながら歌う“I should tell you”がそのまま“愛してる”に聞えるから不思議だ。ロジャー(アダム・パスカル)の歌い方はかなり投げやり調なので好きじゃなかったけど、他のメンバーの歌声はよかった。
ブロードウェーのミュージカルはピューリッツァ賞も獲得したとかで、貧困な社会と若者のエイズの問題に正面から取り組んでいることがなかなかよかった。元が舞台だからか、一つの歌の中での展開が早すぎるところがPVぽさも感じられる。エンジェル(ウィルソン・ジェレマイン・ヘレディア)の死は涙が出てきたし、ミミとロジャーがともにエイズであることを告白するシーンもよかった。何度も聞かれるテーマ曲「52万5000分」が耳に残ります♪4点だけど何度でも見たくなる映画かも・・・8mmの映写会で終わるのもgood
疲れた時に見るなかの一本
なんだか無性に見たくなって、DVDを引っ張り出す。
見てみてわかった。
「no day but today」
このフレーズが聞きたかったんだな、と。
ミュージカル初演時のオリジナルキャストが半分以上を占めているだけに、「呼吸が無意識にシンクロする」くらいのチームワークの良さ。
そして、歌が圧巻。
(CHICAGOの映画版も好きだけど、この点では比較にならず)
エンジェルが好きだなぁ、やっぱり。
ものすごいチャーミング。
そして、あの美脚っぷり。
男にしとくのがもったいない…。
クオリティが高い!
ミュージカルから映画化されたものって個人的にはあまり信用してないというかレベルの違いを感じてしまうところがあったのですが、これは素晴らしいです!!!
歌も踊りも音楽もスケールも最高!
冒頭の歌も頭から離れない脳内リピートで、映画に何度も浸ります。
内容は結構シビアというかエイズとか死の話ですが、
本人がやりたいことや突き詰めて生きているので
みんな幸せそうに見えることから、HAPPYな映画と捉えてます。
名曲ぞろいのミュージカル
LGBTとかエイズとか芸術活動とか貧乏暮らしとか、いろいろあるけど頑張ってるニューヨークの若者たちの日常。ジョアンヌとモーリーンのレズビアンカップルが歌う「take me or leave me」がとても好き。真面目で一途な弁護士のジョアンヌを(恐らくナンパして)レズの道に引っ張りこんでおきながら、一瞬でも目を離せば男女も問わず誰でもソッコーで口説きにかかってしまう天性のタラシ、モーリーン。二人の対比がたまらん。ジョアンヌ歌めっちゃ上手いし、二人の曲はずっと見ていられる。
歌最高!もっと早く見ておけばよかった… 全体的に重い話だけど歌の力...
歌最高!もっと早く見ておけばよかった…
全体的に重い話だけど歌の力と明るさに救われる。
生と死や喜びと苦しさのコントラストの強さと感情のアップダウンから出てくるエネルギーはミュージカルだからこそ感じられるものだなって!
登場人物も魅力的だし泣いて笑ってが素直にできる映画だった納得の名作でした。
いのちだいじに
NYで生きる青年たちが、
ドラッグやセックスやエイズと闘いながら、
友情や愛情や夢や希望を育てたり叶えたりしながら、
神様からの「レント」である限りある命を大事に生きていくことに目覚めていく。
メインのテーマの曲のインパクトが強いけど、
各キャラクターに印象的なテーマ曲がそれぞれあって、
アルバムとしても素敵。
でもやっぱりメインのテーマが一番素敵。
「ヘドウィグ・アンド・ザ・アングリーインチ」で、
主人公の恋人が「レントのオーディションを受ける」と言って去っていくが、
グラムロッカーの彼がどの役に挑戦したのか気になるところ。
HIVを知って欲しい
最初は家賃が払えない貧乏な人たちのお話かと思ったら、HIVが大きく取り上げられ、強いメッセージが込められていました。
HIVを知らない人には
内容が少し難しいかもしれませんが
これを機に私も知ろうと思ったし
他の人にも知って欲しいと思いました。
ミュージカルとしての音楽や歌い手は
最高だと感じました(^^)/
いい曲ばかりです!
mimiへの想いを1年かけて歌詞にして
歌ったところは感動しましたが
生き返ってから淡々と話し出したので
すこし笑ってしまいました
ミュージカルとしてはよかった
ミュージカルとしてはよかったけど、話の内容が重すぎて共感できない。HIVをちゃんと理解してないと話がわからないかな。。
それぞれの曲はよかった!だけど、ほぼ舞台役者だから演技が大げさ。
全38件中、1~20件目を表示