劇場公開日 2006年4月8日

「杖を捨てて何故感動したのかよく分かってない」家の鍵 wutangさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5杖を捨てて何故感動したのかよく分かってない

2023年2月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

障がいを持った子と、かつて彼と向き合う事から逃げた父親による物語。

そもそも家族と正面から向き合うというのは、なかなか自分に満点をつけられる人のいない意外にも難しい事で、それを浮き彫りにしつつも、悲観的になりすぎない、一定の温かみを持った作品。

個人的には、父が杖を海に捨て、息子が「イカれてる!!」と爆笑するシーンが、理由のよく分からない琴線に触れ、この映画の点数を大幅に上げた。

おせっかいがすぎるところもありながら、決してダメダメな父親にデフォルメされているわけではなく、
むしろかつて子との関係を放棄した事を真摯に反省しながらも、イライラしたり泣いちゃったりする、ちょうどリアルな父親の姿は、特異な環境と言えど共感できるものだった。

そして、パオロの演技は群を抜いていたと思う。

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wutang