「生きる歓びに包まれて」歓びを歌にのせて Gustav (グスタフ)さんの映画レビュー(感想・評価)
生きる歓びに包まれて
心身の疲弊から指揮者を引退した音楽家が、故郷の村に帰り地元の聖歌隊の指導する中で、生きることの意味と価値を見つけ再生する音楽ドラマ。しかし、音楽を聴かせることより、様々な老若男女の聖歌隊メンバーの赤裸々な欲望が濃厚に描かれる。特に牧師夫婦の愛憎描写はベルイマンを彷彿とさせるもので興味深く、また優れている点である。但し、個性的な人々を多く盛り込んだ内容に対して、ポラック監督のコントロールに不満が残る。俳優たちの演技力から、この人は演劇畑の演出家であろう。ラストシーンにはびっくり。逞しい生命力を感じる。
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