少年と犬(1975)のレビュー・感想・評価
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思いの外ちいさな話だった
こういうSFって壮大なことが起きるイメージなのだが
本作は本当に旅の途中の感じがあった。
しかし、今となるとかなり文句の言いたくなる出来で、
男と女のポジションが逆ならなあなどと考えてしまった。
しかし、あの渋い犬は良かった。
でも劇中でずっと心配になっちゃうので注意。。
おバカな人間とお利口な犬
多分来年2024年で今の世界情勢を鑑みて上映されたのでしょう
原作ハーラン・エリスン!知らんかった
核戦争で荒廃した世の中 少年は👩👩👩犬は🥫🥫🥫しか頭にない 犬がとても賢くて頼もしいパートナー、そしてワンコが抜群に演技も上手い 主演俳優さんがデュランデュランのベースにソックリだった SFというよりはブラックコメディぽい 最後は衝撃ですが不思議と面白い おバカな少年少しは何が大切か学んだのかな
ボクはむく犬
ネビュラ賞を受賞したハーラン・エリスンの原作は、大昔SF少年だった頃読んだが、ほとんど覚えていない(オチを除いては)。映画化の件も知ってはいたが、なぜL・Q・ジョーンズが作ったのかというのが意外だった。ま、ある意味西部劇と共通する部分はあるかとは思うが。
核戦争後の荒廃した地球というステレオタイプの背景のもと、ヴォイスオーヴァーで犬とボケ・ツッコミのやりとりをしながらサヴァイヴする。かくなる状況下で食欲と性欲のみが支配するというのは、さもありなんと思う。片や“下の世界”の住人たちは白塗りに化粧を施して、フェリーニの「サテリコン」さながらのおぞましさだ。
ドン・ジョンソンは公開当時26歳だったらしいから、“少年”とも言えないと思うのだが…原作ではいくつという設定だったのかな。
少年と犬の掛け合いが楽しい
公開時期にたまたま東京を訪れるタイミングがあり鑑賞
核戦争後、退廃し荒廃した世界で生き抜く少年と犬
何故かテレパシーで会話できる少年と犬
精神的に幼く欲望に忠実な少年と、それを制しつつ「やれやれ」といった感じで付き合う大人な犬のやり取りは楽しめた
後半、SF要素が強くなり管理社会を皮肉る展開も緊張感があるのか無いのかよく分からないが面白い
最終盤に地上へ戻ってきた主人公は、弱りきった犬を見つけ、「もう食事でどうにかなるものじゃない」と話す犬だったが、裏切ったり擦り寄ったりしていたヒロイン(?)を「うるせぇ!!」と言わんばかりに一緒に喰い、元気にまた旅に出るエンディングはスッキリニコニコ最高だった。
凄い映画
ストーリーをそのまま受け取り鑑賞する限りバカ全開の
映画だが、2024と言う数字と犬の名前がある場合だと言うことを加味して思案し直すと寒気しか感じない。映画。
正直制作年が1975という時点で愕然だ。
欲望のままに生きる青年に従順なエネルギーさえあれば稼働してくれるAIが生きる世界は、核兵器により荒廃へと化した世界だった。そこに、世界を管理統制する階層の娘が偶然出会い、転覆を図るために欲望の青年とAIを招き入れる。そんな感覚だった。
ちょうど今、世界はドローンとチャットgptに湧き上がる時代だが、核の誤作動がないとも言えず、、荒廃は避けられない事実となりつつある。
ちょうど後1年ほどの未来だが明らかに1975よりは近い未来。僕たちは2023制作の2075そ提示したいものだw
雑だがイメージを刺激するヴィジュアル
ほとんど内容がない。
15分くらいの短編映画を、無理矢理100分にしたような間延び感。
ワンアイデア、一つのオチだけ。
短編小説を映画化したらしく、いろいろ盛ったのかもしれない。
それゆえか、全体的に雑。
話の展開も、演出も雑。
なんか、『キンザザ』と『ザルドス』の間くらいな「世界観」の雑さや、『マッドマックス2』と『新・猿の惑星』の間くらいな「設定」の雑さを感じました(因果関係は逆で、本作のイメージが『マッドマックス』シリーズに影響を与えたらしいですけども)。
と、コテンパンに書きましたが、よいところも。
とにかく犬が可愛かった。
主人公・ヴィックが女とヤっている時に、ピストンの振動で上下するソファーに寝てた犬の目が虚無に満ちていくあたりのシーンには大爆笑。
ヴィックが若き日のドン・ジョンソンで、のちにプレイボーイとして結婚離婚浮気を繰り返し、浮名を流した彼のイメージ通りの「ただヤリたいだけのガキ」なのが、ハマり役でした。
タイトル通り、少年と犬のキャラを愛でるならば、悪い作品じゃないかもしれません。
また、今観ると陳腐ですが、冷戦による核戦争への恐怖、ウォーターゲート事件、白人至上主義の再隆興と黒人の人権運動、オイルショックに経済不安など、1970年代にアメリカを覆っていた社会不安を溶け込ませていることは理解できました。
発表当時はきっと、核戦争後の荒野や地下都市など、ビジュアルが斬新に思われたと思いますし、それが他の映画に影響を与えた理由のように思いました。
23-071
2024年を描いた未来予想図。
幸いにも核戦争は起こっていないが、
戦争は続いている。
暴力が支配する世界ではないが、
貧富の差と食糧危機はある。
特権階級が支配するユートピアはないが、
圧政に苦しむ人々は多くいる。
荒唐無稽ながら未来を見据えているような、
そうでないような。
人の心を利用する輩よりも
苦楽を共にした仲間を大切にする姿は、
未来への提言なのでしょう😁
日本で放映されることがそもそも想定されていない??
今年166本目(合計817本目/今月(2023年5月度)23本目)。
そもそも、海外でも超ドマイナーな作品で、たまたま映画内で参照されている「特定の年月」とリアル年月が近いという事情があったので、ごく狭い範囲で公開されているという特異な事情があるようです。また、公式サイトやここの予告編ほかを見ればわかる通り、1970年代の映画なので、現在(2022~23)の事情から考えると明確に考え方が異なる点もあります(なお、「字幕の一部において不穏当な表現~」の断り書きは一切なし)。
公式サイトによると、いわゆる「ブラックユーモア」を描いた映画という扱いで、それは映画を見れば「断片的には」わかるのですが、おそらくこの映画の述べたい「その何がユーモアなのか」という点を7割でも理解するのは「リアル当時の視聴者」しかいないのではないか…と思えます。また、かなりの部分でアメリカ文化を参照しており(特に後半。キリスト教文化)、ここも日本ではなじみが少ないので(日本ではカトリックとプロテスタント以外の宗派以外に触れることがほぼほぼない)、かなり理解が困難です。また、一応にもPG12の扱いですが、下手するとR15喰らってもおかしくないかなという字幕(描写はうまくかわしている)もあり、うーむ…といったところです。
どうも原作小説→当時の映画(あまりヒットはしなかったが、熱狂的なファンはいたらしい)→突然になって2023年の日本での公開…という急なスケジュールだったようで、字幕からみて何を述べたいのかわかりにくい点はかなりあります。また、一部は明確に現在(2022~2023年)の考えでいうと配慮を欠いているかなと思える点もあります。
決して駄作というのではないし、「当時の映画の文化事情」を知るには良い映画ではあるし、100分を切る程度のちょうどよい長さではあるものの「具体的に個々個々何を述べたいのか」がはっきりしない点が多いので(固有名詞レベルではわかっても、イベントごとのつながりがよくわからない)、リアルアメリカ文化知識を要するという特異な映画です。
また、現在では公開されている映画館が少ないですが、特に前半、いわゆる「金属音」が異様にうるさい映画です(正直、耳が壊れそう…)。この点も踏まえて座席指定をされることをお勧めします(私は一番後方からみましたが、そこにスピーカーがあったのかな…)。
採点としては以下を考慮したものです(4.4を4.5まで切り上げたもの)。
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(減点0.3/現在の日本(2022~2023)で見ることが想定されていない?)
・ かなりの部分で、「当時の」アメリカの文化事情(もっとも、旧ソ連との冷戦時代などは常識扱いしてよさそう)を求められるのが厳しく、個々個々「おもしろい」点はあるものの、何をもって「映画の主義主張なのか」という点がはっきりしない(おそらく、当時のアメリカの文化事情等のリアル知識が要求されている?)点があります。
※ おそらく、映画内で具体的に述べられる「キリスト教文化に関する事項」は常識扱いされているように思います。
(減点0.3/第三次世界大戦に対する配慮が足りない) ※ 一部の国で放映が困難
・ この映画は「第四次世界大戦後」の荒廃した世界を描く映画ですが、「第四次」という以上は「第三次」という設定もあり、それは映画内では1950年6月~と表示されます(字幕および、ここの予告サイト)。
ただ、この「1950年6月~」というのは明らかに朝鮮戦争、キューバ危機、ベトナム戦争ほかですが、そのうち朝鮮戦争はそもそも「終結していない戦争」です(あくまでも休戦状態にあるに過ぎないので、「第三次世界大戦」の終結が観念できない以上、「第四次世界大戦」の勃発も観念できない)。この点の配慮が欠けているのは、ちょっと「当時の歴史認識」としてもまずいのではなかろうか…というところです(もっとも、これが国内レベルで問題になるのは韓国・北朝鮮にすぎず、韓国では「歴史事情と映画の描写とは切り離して考える」という、日本と同じような「思想とエンターテイメントは別」と考える方が多いと思いますが、韓国ではケチがつけられても仕方がない)。
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こうなってるかもなー、とは思うけれど。
戦争終結しても個人の争いは治らず。権力争いも変わらず。性欲ばかり追い続けるのも人間の業なのかもしれない。話は面白いかもしれないけれどいろいろなヴィジュアルについていけない。茶化したい部分もあるのかなー。
雑な作りでも秀作
先ずは若きドン・ジョンソンが出演していることに注目した。私の世代では、やはり「マイアミ・バイス」「ホット・スポット」ミッキー・ロークとの共演の「ハーレーダビッドソン&マルボロマン」で一つの時代を走り去った俳優である。私は失礼な言い方だが、メインストリームから外れた俳優が大好きなのだ。失礼次いでに落ちた俳優とでも言える二流、三流の役者に哀愁を感じるのである。未だ駆け出しの美男子たる俳優は未来を夢見て、このカルトな映画の主役を演じているのだ。しかも、もう一つの主役が犬であるトンガッタ作品であるにもかかわらず。内容は後のフォロワーを作り出した近未来。「マッドマックス」の世界観の初出でもある。中盤辺りからの端折り過ぎとも思える作りに予算の関係が滲み出ているが、作品として粗っぽくまとめてしまった分、カルト化してしまったのかもしれない。トピーカに於けるメイクにヴィスコンティの「ベニスに死す」を思い出した。「耽溺」がキーワードになっているのかもしれない。エンディングは、一般的にはエグい上にカルト臭が漂っているのだが、私は妙な爽やかさを感じた。共演の犬が可愛かったせいかもしれないが…
‘70年代によく作られた低予算SFモノではあるが存在意義も
’60年代後半〜70年頃のアメリカン・ニューシネマの時代からまもない次期、大手スタジオもそれまでの大予算の超大作映画での収益に苦戦し、経営難の打開策として、アイディア勝負的低予算(ニューシネマ的手法)映画に手を出し始めて行った。
その手の映画だと、当時は我が国では劇場未公開、或いはお蔵入りとなった作品も結構ある。
この作品もそうした中、よく作られた低予算SFモノの一本。
したがって、未公開に終わったという事実も含め(理解し)て、極端な期待は禁物ではあるが、「時代相応」にを念頭に観ると良いのではないかと思う。
主演は若き日のドン・ジョンソンであるが、これ以前の主演デビュー作で主題歌が有名な「愛のマジック・ガーデン」も未公開だったので、‘70年代、我が国では無名な存在だったと言える。
この作品のポイントは、
原作がネビュラ賞作品のSFもので、今作自体もヒューゴー賞受賞作品である事で一定の評価を得られている事。
監督が今作が唯一の一本限りである、俳優のL•Q•ジョーンズで、ペキンパー映画の常連である絡みからか、今作にジェイソン・ロバーツが出演している事も見逃せない。
また、制作が75年であり、77年の『スター・ウォーズ』や79年の『マッドマックス』、81年の『マッドマックス2』よりもかなり早い時期の作品であり、その独特の未来感や設定等、以降の作品へ与えたと思われる影響も否定できない。
個人的には逆に、核戦争後の荒廃した未来(の荒野、或いは砂漠地帯)世界に、「地上と地下のそれぞれに独自の生存圏を有する集団が存在している」点については、今作よりも少し前の作品である『続猿の惑星』の世界観、設定を彷彿させられた。
オチもさらっとした描写で流しているが、映画の冒頭の相棒への態度(絆?)と、自身が表明していた“願望”の関係が、エンディングではすっかり逆になったところは(行いを深く考えるとキモイが、ブラックが効いてて)なかなか良かったかもなぁ、と。
ソッちの執着心よりも、もっと大事なものが有ると理解した(成長した)か……
しかし、先入観無く観たら、アレは想定外なんではないかと思ったが、どうでしょう?
ヤリたいだけ
若きドン・ジョンソン演じる少年ヴィックと会話のできる飼い犬ブラッドが第四次世界大戦後の2024年を『マッドマックス2』を先取りしたような世界観で放浪しながら地下世界へ潜り込み異様な社会性を目の当たりに無事生還!?
核戦争により荒廃した世界で追い詰められた危機迫る様子は伺えない、下ネタ全開のブラックコメディ要素が強く基本的に女とヤリたいだけ、そんな描写が頻繁に緊張感のカケラもない。
食欲と性欲、皮肉にも思えるラストが驚愕ながら爽快で笑えてしまう??
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