「ガツンと舌先だけの刺激」ソウ2 あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
ガツンと舌先だけの刺激
2005年アメリカ映画。100分。むかし友達といきつけのスナックに行ったときに、本作の一作目を店の女の子に勧められ、そのまま勢いでレンタルして友達の家で観た記憶があります。そんな流れが原因なのか、本作の第一作目の記憶があまりありません。
ただ、友達と意見が一致したのは、期待したほどではなかったねということ。でも、ケーブルで過去5作が連夜放映されるということで、せっかくだからと観てみました。
本作は、変質的な密室殺人を繰り広げるジグゾー本人に真正面からスポットが当てられます。「カリスマ」殺人鬼と目されるだけあって、特殊部隊に囲まれてもまったく動じません。そして彼が新たにしかけた密室ロールプレイ殺人が展開されていくわけです。
凄惨な描写は、一作目を観ていたので覚悟はしていましたが、やっぱりエグイ。プロレスはそのショーマンシップを理解してこそ楽しめるように、この手のホラーもショーとして楽しめる境地にたどりつけば、なんてことないのでしょう。(ちなみに、わたくしは全米プロレスは芸術だと思っています。)
終盤にジグゾーの犯行の動機が明かされるのですが、これはさしずめ19世紀作家ジョセフ・コンラッドのような「人間の本能」的な部分に触れるもので、それを熱弁しています。
それを観てのわたくしがまっさきに抱いた感想は、「ふ~ん、あっそ」程度。正直しらけました。「セブン」の猟期殺人犯程度の迫力もありません。エンディングで、それまでのつじつまを合わせる謎解き部分は、それなりに楽しめましたが、それでも時間がたつと「あっそ」程度なのです。
それでも、せっかくだから続きも観ようと思っています。
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