マリといた夏のレビュー・感想・評価
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これはアニメとは言えるのか?
全体がスフマートになっていて、輪郭が無い。つまり、全てコンピューターグラフィックだと思う。
作画監督よりも背景作画監督を押しているが、単色の明るい色ばかりで、目が疲れる。例えば、雲の様子とかまで、表現されていない。極端に言えば、白い背景をバックにした動きの少ない人形劇の様だ。
いっその事、白黒で水墨画の様にすれば、評価も受けるだろうが。
2年くらい前に見たラトビアのアニメーターが一人で作ったと言う『away』と言うアニメに技法が酷似していた。そのアニメもオールCGだったと記憶する。スフマートと申したが、にじみの技法は余り使われていない。
アニメである必要がない。センスの問題だと思うが、白い背景に白い服だったり、白髪である。そこに必然性が感じられない。CGなのだから、白であっても有色であっても使われるメモリーは同じだと思うが。だから、センスの問題だと思う。例えば、着ている衣服に、もっと模様を入れる位の芸は見せるべきだ。
キャラクターをもっとデフォルメして、シャガールの様にするとか。どうせ、ファンタジーなのだから、リアルである必要はない。
僕の独断だが、日本アニメの影響は一切受けていないと断言できる。影響はフランスとか、ディズニーを除くアメリカのアニメ(ハンナ・バーベラのシリアスな作品?)だと思う。
『出て来いシャザーン!』あと、30分疲れた。目も心も。
マリっていつ登場するんだろうとハラハラしながら観てしまった。
少年時代の懐かしい想い出を語る二人。彼らの小学校には男子をいじめるような強い女の子がいた。多分、男女の仲が悪くなる時期。この設定だけでもストーリーが出来てしまうくらいなのに、彼らは更に不思議ワールドを体験するのです。
冒頭の再会を果たすシーンでは都会的な映像。回想シーンに入ってからは、地方の港町風情とどことなく懐かしい小学校の映像。ビー玉やランドセル、壊れてしまった灯台など、コントラストも効いていた。その上、不思議ワールドでは空中を飛ぶし、巨大なふさふさ犬も闊歩する。なかなか雰囲気もいいのです。
しかし、なぜなんだろう。とても退屈。素晴らしいアニメの見過ぎなのだろうか、美しさに感動できず、輪郭がまったくないアニメに違和感を覚え、色が溶け出すんじゃないかと感じたら徐々にスクリーンからシャットアウトされるような気分になってしまいました。ビー玉、巨大犬、空飛ぶバスなんて日本風でもあり、ストーリーも日本風なのですが、この輪郭のない事と緩やかな動きはディズニーアニメ風なのです。マリも日本女性名?
声優イ・ビョンホンの名前に騙される人も多いことでしょうけど、最初と最後の数分だけだったように思いました。
【2005年9月映画館にて】
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