「りこうな子」Dear フランキー ススギさんの映画レビュー(感想・評価)
りこうな子
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9歳の男の子というのは、こんなにも賢いのだ。
ふつうの男の子は友達をつくり外で遊ぶものだけど、フランキーは難聴と度重なる引っ越しのためにふつうのことが当り前にはできず、かなり内向的な少年に育った。
人一倍考える時間が長く、利口だったので、物事を見る力が身についていた。
周囲の人間が語りかけてくる言葉を読唇術で捉え、彼らが抱いている思いを感じ取ることにも長けていた。
そんな子が、母親の嘘と優しさに気付かないはずもない。
母は少し愚かだけど、子どもを大切に思っている。
ラストに、フランキーが母に向けて手紙を書いているかと思ったのだけれど、偽物の父に宛てた手紙になっていたように思う。
あれは母が偽物の父に手紙を届けてくれるように仕向けたのだろうか。
そこが少し煮え切らなかった。
家族間のお互いを思いやる気持ちが、イギリスらしい重々しさで描かれている作品だった。
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