「謎の大企業・伊武雅刀!!・・・?」サハラ 死の砂漠を脱出せよ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
謎の大企業・伊武雅刀!!・・・?
グランド・ファンクの“アメリカン・バンド”、レイナード・スキナードの“スウィート・ホーム・アラバマ”と70年代を代表するアメリカン・ロックが心地よく、アフリカ音楽との対比が面白かった。ラストにはフェイセズの“ステイ・ウィズ・ミー”が流れるのですが、これはどちらかと言うとイギリス的?音楽に凝るのなら、「パナマ作戦だ!」と言ったときにヴァン・ヘイレンの“パナマ”でも流してくれれば評価できたのになぁ。それにしても、俳優もアメリカ人、スペイン人、フランス人、イギリス人、そして現地の人々といった、国際色豊かな映画だった。
全世界で1億2千万人が読んだといわれる主人公ダーク・ピットの冒険小説の映画化である。ご都合主義(どんな意味なんだろ・・・)という言葉は使いたくないけど、つい使いたくなってしまうストーリー。別行動を取ったと思えば、すぐに再会、すぐ将軍側に見つかる、弾はもちろん当たらない、そして探し求めていた装甲艦にも・・・といった内容なのです。とにかく、「アフリカってこんなにせまい大地なんだ!」と驚愕すること間違いなしです。それでもひとつひとつのアクションシーンは楽しめますし、マコノヒーとザーンのコンビがかなり笑わせてくれるので最高でした(MTVムービーアワード向き、コンビ賞確実か?)。そして、太陽エネルギー集積塔=ヘリポートが『未来少年コナン』を彷彿させてくれて楽しかったです。
この映画のキャスティングで成功しているのはスティーヴ・ザーンだけかもしれません。マコノヒーはともかく、スペイン語訛りで家庭的な雰囲気のペネロペ・クルスやフランス語訛りでのランベール・ウィルソン、そして無駄な使い方をしているウィリアム・H・メイシーなど。納得できないところが多かったですね。悪役イヴ・マサードを演ずるランベール・ウィルソンは過去にも『サハラ』という映画に出演しているので、それだけのためのキャスティングにしか思えませんでした。
金貨が重要な小物であると思っていたのに、かなり粗末な扱いを受けていたことも残念だったかなぁ・・・
【2005年6月映画館にて】