アンナとロッテのレビュー・感想・評価
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双子の運命
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冒頭から泣いてしまった。ロッテは結核。言葉のわからぬオランダの裕福な家族に引き取られ、アンナはドイツの貧しい農家、豚小屋で働かされる。
1936年、養父に殴られ神父に助けられるアンナ。3年後にその家政学院も卒業し住み込みクチを見つけるが、ドイツはナチス一色だった。そして、養父母がアンナを知的障害児として断種させようとしていた。一方のロッテは、今までアンナ宛に書いた手紙の束を見つけ、養父母を責め、会いに行こうと決心する。たった1日の再会。ロッテはアンナにメイドの心得を教えられ、一緒に伯爵夫人に仕える。
ロッテはユダヤ人と婚約。アンナに写真を見せると「ユダヤ人ね」と返答。これが最後まで響く。アンナは戦争を憎むオーストリア将校と結婚。ほんの一時の幸せを味わう。戦争、ナチスのユダヤ人虐待が二人の運命を大きく変えた。
終戦直後、二人は再会。しかしロッテの夫はアウシュビッツで殺されていたのだ。そこでアンナとナチ将校の仲良く並ぶ写真を見て激怒・・・二人には大きな亀裂が・・・
前半2箇所で、遠く離れていても苦痛を同時体験するシーンがあるが、それぞれが恋をしてからの後半には出てこない。老婆となって再会するシーンを所々に挿入してあるため、感動が薄れるという欠点もある。
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