「黙示録絡みのミステリー・サスペンス」クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
黙示録絡みのミステリー・サスペンス
ジャン・レノ主演のミステリー・サスペンス『クリムゾン・リバー』シリーズの第2弾。本作は、キリスト教の黙示録をモチーフに、リュック・ベッソンが脚本・プロデューサーを務め、ジャン・レノとタッグを組んでの本格的なミステリー・サスペンスとして仕上げている。
『ダビンチ・コード』でもモチーフとなった、キリスト教関連の『黙示録』とか『使徒』という関係性や内容が、私たち日本人にはイマイチ縁遠いものがあり、分らないモノがある。しかし、初っ端から、壁に掛けたロザリオから血が流れたり、惨い殺し方でのグロいシーンを映し出すことで、これから始まる不穏な展開に、グッと引き込まれた。
古い修道院の13号室の壁に新米修道士が、ロザリオを打ち付けた所、そこから血が流れだす。ニーマン刑事が調べると、壁の中に生きたまま人が埋められていたことが判明。同時期、空港税関でも、惨たらしい殺人が起きる。一方で、麻薬犯を追っていたレダ刑事は、捜査の帰りにイエスの格好をした銃痕のある男を撥ねてしまう。そこから、両刑事が追う事件が繋がりを見せ、修道院を拠点としたロータルの財宝を巡る攻防へと繋がっていく。
主演のジャン・レノは、そこに居るだけで、存在感のある演技を相変わらず見せていた。また、ジャン・ㇾノの相棒となるのは、『ピアニスト』で主演したブノワ・マジメル。前作のバンサン・カッセルとは違い、若さ前面に出して、『太陽にほえろ』の新米デカのごとく、とにかく走る、走る。超人的体力の堕天使との追っかけっこは、「そこまで、できないでしょ」と思えるほどのランニング・アクションを見せていた。
作品も、100分ほどにコンパクトにまとめられており、その中で、緊張感あふれるシーンを次から次へと盛り込み、内容的にも起承転結のあるストーリー展開。前作以上にアクション、ホラー、ミステリー、サスペンスといった様々な要素を絡めた、エンターテイメント作品となっていた。