クリビアにおまかせ!のレビュー・感想・評価
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過剰な道化演出
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風車とチューリップの国、近代化への礎となった江戸時代の蘭学やフィリップスのシェーバー、バンホーテンのココアなど日常でもお世話になっているオランダのミュージカル映画と言うことでハリウッドとは違った味付けが観られるかと期待が膨らむ。
雨の中のダンスシーン、一見、MGM黄金期のミュージカルを彷彿とさせるが映画の中身はかなりコテコテ、昔のテレビのホームコメディのスピンオフらしい。さしずめ日本なら長屋の世話焼きおばさんと因業大家の織り成すドタバタ劇と言ったところだろう。どうにも過剰な道化演出でわざとらしくて笑えないし、登場人物にも華がないので歌や踊りに酔う楽しみも薄らいでしまう。終始口汚くののしる大家がゲイと言うひねりなのだが、他も個性派ぞろい、判事も裁判中にリンゴの皮を剥いている無気力さ、ノーマルな人が見当たらない映画も珍しい。娯楽映画の範疇であることは間違いないのだがどういう観点で楽しめばよいのか最後まで困惑しどうしだった。
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