コンフィデンスのレビュー・感想・評価
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詐欺映画の王道
ギャングの資金を奪ったことから、巨額詐欺を挑むことになった詐欺チームの活躍を描く物語。
個人的大好きな詐欺をテーマにした映画。
テンポよく、知的トリックあり、驚きあり、それらがラストのカタルシスに繋がる・・・詐欺映画の良いところを詰め込んだ、王道映画です。
名優ダスティン・ホフマンのラスボスもお洒落で迫力があり、そのラスボスを麻薬で罠にハメるラストはカタルシスを感じるものです。
ただ、それでも幾つか気になるところがあって、高い評価が難しく感じます。
・「刑事・捜査官が実は仲間」というオチ。これは冒頭の掴みでもやっているので、最後もそのオチを使うのは2番煎じに感じてしまいます。
・同じく、射殺されるフェイク。これも2番煎じに感じます。
・仲間の刑事を罠にかけたこと。悪徳刑事とはいえ、罠にハメるのであればもう少しエピソードがないと、後味の悪さを感じます。
・スリ師の女性を仲間に引き入れること。スリの手腕を使わないのであれば、理由が分かりません。
・その女性が、仲間割れのような形で敵に情報を漏らすこと。敵に情報をもらすことによって、詐欺をしやすくする目的があったのでしょうが、それだけなら仲間から外れる描写は必要がなくなります。「詐欺」ではなく、「観客を騙す」ことが目的になっているように感じられます。
気になるところを列挙してしまいましたが、それでも楽しめる映画であることは事実で、私的評価は普通にしました。
小心者の私
基本的に小心者なので、マフィアとか出てくるだけでドキドキしてしまう。女との最初の駆け引きや、キングとの駆け引きは目が離せない。
ジェイクが殺されたシーンから始まるため、どこでミスをしてしまうのか、自信は崩れるのか、ハラハラしながら楽しく観れた。
最後の大どんでん返しも非常に良かった。映画に対する一切の情報を持たずに観たのが良かったのだとおもう。下手に「最後の10分で。。。」なんて宣伝を事前に聞いていたら、面白さが半減するとこだった。
スティングの軽い現代版焼き直し
総合:70点
ストーリー: 75
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 70
けっこうネタバレしていますので、まだ映画を見ていない人は注意してください。
これが初めて見る詐欺映画ならけっこう面白かっただろう。だが詐欺の大傑作映画「スティング」を見た後なら、容易に物語の流れが想像出来てしまう。途中で「スティング」同様にFBI捜査官が出てきたときに仕掛けがだいたいわかってしまった。また映画の最初に血糊の火薬を胸に仕込んで殺される役をやった場面を前ふりとしてわざわざ見せられれば、最後の場面もどうなるのかわかってしまう。
視聴者を騙そうとして騙せなければ、その映画の魅力は半減する。やはり「スティング」が良すぎて、それ以降はそれを超える詐欺映画というのが出来にくい。どうしても二番煎じになってしまう。
全体的に軽く話が進み、うまくいきすぎる感じを受ける。突然目の前で殺された人を見れば目標は状況をよく確認しないままあっさりと逃げ出すし、あまり計画に破綻がない。最後のほうで主人公のジェイクとカモであるキングの派遣したお目付け役のルーパスが、キングにジェイクの裏切りを報告して対立の関係がはっきりした後も一緒に酒を飲んでいるのも少しわざとらしい。
文句ばかり書いているが、それなりに楽しい映画です。「スティング」を見ていない人には特に娯楽として堪能できるでしょうし、見ている人でも見てもいいのではないかと思います。
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