潜行者

劇場公開日:

解説

「ドン・ファンの冒険」のジェリー・ウォルドが製作、デイヴィッド・グッディスの小説より「赤い家」のデルマー・デイヴスが脚色・監督に当たった1947年度作品。撮影は「賭博の町」のシド・ヒコックス、音楽は「ユーモレスク(1946)」のフランツ・ワックスマン。「脱出(1944)」と同じくハンフリー・ボガート、ローレン・バコール夫妻が出演し、アグネス・ムーアヘッド、「黄金(1948)」のブルース・ベネット、「夜も昼も」のトム・ダンドリー、クリフトン・ヤング、ロリー・マリンソン、ダグラス・ケネディ、ハウスリー・スティーヴンソン等が助演している。

1947年製作/アメリカ
原題:Dark Passage
配給:セントラル
劇場公開日:1950年10月17日

ストーリー

マッジ・ラップの偽証で、無実のガート殺人事件の犯人とさせられたヴィンセント・パリーは、真犯人を捜すためサン・クエンティン刑務所を脱獄しサンフランシスコに向かった。その途中、彼はアイリーンと呼ぶ若い女性と知り合った。彼女は自分の父親がパリーと同じような無実の罪で獄死したことから、彼に同情し、自分のアパートにパリーを匿った。パリーは親友のジョージ・フェルシンガーの助けを借り、コーリー博士から整形手術を施してもらって人相を変えたが、その直後にフェルシンガーは自宅で何者かに殺害されていた。パリーはアラン・リンネルと変名し、秘かにマッジとその夫ボッブの行動を探り、ガートとフェルシンガーを殺した真犯人をつきとめようとしたが、アイリーンのアパートを出たところで、サムという男から尾行され、口止め料を出さなければ当局にパリーの正体を密告すると脅迫された。パリーはサムを郊外におびき出し、格闘の末、サムの背後の人物をつきとめることができた。彼は直ちにマッジのアパートに行き、パリーに横恋慕したマッジが恋仇のマッジを殺した上、彼に罪を被せたこと、さらにフェルシンガーを殺して、二重の罪をなすりつけようとしたことを指摘する。マッジはそれを聞くと窓から街路にむけて身を投げてしまった。自分の無実を立証する唯一の人物に死なれたパリーは、今は愛し合うアイリーンと新しい生活を求めてメキシコへ旅立った。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0斬新、野心的な構成で楽しめる

2018年9月25日
Androidアプリから投稿

突っ込みどころは沢山ありサスペンスとしては、ハッキリ言って一流の作品にはランクできない
しかし、斬新で野心的な構成でそこは評価しなければならない
なにしろ主演のハンフリーボガードが前半映らないのだ
40分もたってやっと姿だけ、1時間経過して主演の大看板たるボガードの顔がようやくスクリーンに映されるのだ
かと言って全く登場しないわけでない
姿を映さずにカメラが一人称の視点で物語が進行して行くという趣向なのだ
これを斬新にして野心的と言わずして、なんと表現すべきか
整形手術で顔を変える
今ではありがちな設定だがそれを活かし切っているかというとそれも疑問
それでも面白く勢いで最後まで観いってしまう
それはなによりヒロインのローレンバコールのクールな美しさだ
主演時23歳、何時までも見つめていたくなる美しさ
知的で、気が強い、しかし、華奢で小柄で肩幅も狭い
男が放っておけない我が物にしたくなる女そのものだ
ハンフリーボガード主演時48歳
彼もバコールをそのように見た
二人は年の差婚で夫婦で主演しているのだ
その空気感もフィルムに焼き付いている

サンフランシスコの街並みが随所に登場し地名も台詞に出て来て楽しい

バコールの美しさとサンフランシスコの街並み
この二つで大いにオマケしてしまう

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