「男女10人島物語」そして誰もいなくなった(1945) 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
男女10人島物語
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言わずと知れた孤島ミステリー及び見立て殺人の極北、アガサ・クリスティの同名小説の映画化だが、随分とのんびりしているし、笑わせにかかっているところすらあり、原作の鬼気迫る独特の雰囲気は払底されている。
英国ミステリーをフランス人の監督がアメリカで映画化するというのも屈折しているが、そもそもルネ・クレールの資質がミステリーとは相容れないような気もする。オリジナルとは異なる甘々のラストもどうかと思うし、“題名に偽りあり”となってしまいそうだ。
映画の中では猫がうろうろしていたけど、(ちょっと覚えていないのだが)原作にも登場していたっけ?誰が持ち込んだのだろうか。これだと島には10人+1匹いたことになる。「家政婦は見た」じゃないが、猫は犯行の一部始終を見ていた可能性もあって、ちょっとイメージが変わるなぁ。
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