劇場公開日 2003年7月19日

「傑作」セクレタリー taketorinoakinaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0傑作

2020年9月11日
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映像全体の雰囲気、服や小物使いのセンス、ポップでボタニカルな雰囲気の音楽たち、それらがしっかり合っていて心地が良いです。俳優の演技も素晴らしく、マギーギレンホールの、なんともぎこちなく不器用な、しかし大人の女性へとちゃんと成長していく姿。そしてジェイムズスペイダーの終始冷めた目、自己嫌悪に対するコミカルな行動、時々垣間見る優しい素顔、どれをとっても見応えがあります。短いセリフには常に緊張感があり、言葉が少なくても俳優の表情が物語ってくれます。
人間の深層心理をとても丁寧に描いていて、見終わった後は何故か、心穏やかな気持ちと同時に、人間って素晴らしいと思える、そんな作品でした。
公開から約20年が経ちますが、普遍的なテーマで、なんとも言えない可愛らしさやお洒落さが、とても新鮮に見えました。

taketorinoakina