「【”職業に貴賤なし。そして、嘘から出た誠。”今作は、仕事熱心で仲間に恵まれたシングルマザーの客室係と大統領候補との運命的な出会いを描いたシンデレラ・ラブストーリーである。】」メイド・イン・マンハッタン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”職業に貴賤なし。そして、嘘から出た誠。”今作は、仕事熱心で仲間に恵まれたシングルマザーの客室係と大統領候補との運命的な出会いを描いたシンデレラ・ラブストーリーである。】
■未来の大統領と噂される上院議員候補のクリストファー・マーシャル(レイフ・ファインズ)が、純白のスーツに身を包んだマリサ(ジェニファー・ロペス)と出会ったのは、マンハッタンにある五つ星ホテルのスウィートルームだった。
美しく聡明なマリサにたちまち夢中になるクリス。しかし、彼女には彼に言えない秘密があった。
◆感想
・マリサの70年代の政治に興味を持った息子のタイ君が、実に良い。彼はニクソンについてのスピーチを学校でするが、失敗してしまう。
だが、偶然、母マリサが働くホテルのエレベーターで、クリスと出会うシーンから魔法の様なシンデレラストーリーが幕を開けるのである。
ー クリスがタイに教えた人を感動させるスピーチの秘密を教えるシーンと、ラストシーンとの連動性。-
・マリサは同僚から内緒で勧められ、スウィートルームに泊まっていた金持ちの女性キャロラインの白いカシミアコートを着ていたが、その姿を偶然見てしまったクリスに真実を告げられず、一緒にマンハッタンを散歩する。
ー そして、クリスは彼女の魅力に惹かれてしまう。マリサも・・。-
・だが、クリスがランチに招いたキャロラインは、別人だった・・。
ー このシーンも含めて、レイフ・ファインズの演技がこのシンデレラストーリーを支えている。-
■真実が明らかになる中、マリサと彼女の行為を黙認していたホテルの要職に付いていたライオネルは馘首されてしまう。この時のライオネルがマリサに掛けた言葉が良い。”君はいつか、支配人になるよ。”
彼は、キチンとマリサの仕事ぶりを見ていたのである。
■更に、議員生命の危機に晒されながらも、クリスはマリサへの愛を貫くのである。それを助けるクリスとマリサの仕事仲間達や息子のタイ君。
ー クリスの選挙参謀、ジェリー・シーゲルを演じた名優スタンリー・トゥッチが実に良い。-
■クリスは、メイドであるマリサとの恋を否定せずに、堂々と記者会見時に臨み、逆にマリサが馘首された事を詫びる。
■そして、上院議員立候補の記者会見時に、タイ君がクリスに質問した事。”嘘を付いたら、その人はもう駄目なんですか。それなら今の議員さんは、多くが駄目ではないですか?”
それに対し、クリスは”未来の大統領候補だ。”と言い、タイ君の元に歩み寄りお互いにスピーチの秘密である”クリップ”を握った掌を開けるのである。
<今作は、ジェニファー・ロペスをフューチャーさせるべく作られた映画かもしれないが、ウェイン・ワン監督の洗練された演出と、若きレイフ・ファインズの魅力が素敵なシンデレラ・ラブストーリーとして、幸せな気持ちになれる作品に仕立て上げている作品である。>
NOBUさん
新年おめでとうございます。
共感をありがとうございます。
(^^)/
懐かしい作品ですよね。
ジェニファーファンなので
ステキなレビューに感謝です。
今年もNOBUさん流のレビューを
楽しみにしていますね。