「4.4」散歩する惑星 onakaさんの映画レビュー(感想・評価)
4.4
本筋はほとんどなくて、はっきり言って意味不明。
だけど、ぼくはかなり好き。
邦題は「散歩する惑星」だが原題の直訳は「2階からの曲」らしい。この意味は未だによくわからないけど、映画を観終わったあと、ぼんやりと考えるのがいいと思う。
どこかの惑星で絶望に直面した人たちはどういう行動をするのか?
逃げたり、解決しようとしたり、うまくやり過ごしたり、落ち込んでドツボにはまったり、それは様々であるが、普遍しているところもあるようにおもう。
白塗りの顔や人々の活力の無さなどが人間の心理の深層をうまく描いていると思う。
この映画はロイ・アンダーソン監督のリビング・トリロジー(人間についての3分作)の第1作目で、先日観た『さよなら、人類』は第3作目だったらしい。
『さよなら、人類』を観たときはそんなことは知らなかったけど、ドハマりしちゃって、何週間経っても忘れられないでいた。
こういう訳わからない系の映画はすごく好き。ブラックユーモアやシュールと言った言葉だけでは言い切れない深さがあったりするので、観たあとジワジワと何週間も余韻が残る。
絵画ではダリの記憶の固執なんかは、まさにそう。
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