劇場公開日 2003年3月21日

「固定概念や嘘について考えさせられる」ピノッキオ Don-chan(Daisuke.Y)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5固定概念や嘘について考えさせられる

2024年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

円盤の吹き替え版は、主人公ピノッキオ(ロベルト・ベニーニ)をユースケ・サンタマリアさん、ヒロイン的な妖精(ニコレッタ・ブラスキ)を『ナウシカ』など初期のジブリシリーズでお馴染みの島本須美さん。

『ライフ・イズ・ビューティフル』のロベルト・ベニーニ監督作品。
ロベルト・ベニーニが、自由意志を持たずプログラム通りのことしかしないロボットではないピノッキオを自ら演じた理由を考えてみる。
言葉を沢山知った状態で誕生したものの、教育されていないという点で、人工知能(AI)みたいなものかもしれない。
AI(「シリ」や「アレクサ」など)は、小さい人というより大人のイメージがある。
AIのようなピノッキオが、そもそも小さい人というイメージそのものが固定概念だったことに氣づかされる。

嘘には種類がある。
ピノッキオは未熟で弱いから嘘をつく。
疑わないから騙されるし、言葉にしか注目しないから見抜けない。
『ライフ・イズ・ビューティフル』の父親が息子につくユニークな嘘とは違って、深刻な問題を感じる。

原作者はカルロ・コッローディ。
1881年に執筆。
AIロボット(操り人形)達も巨人も登場する。
背景は石造りの町。
金貨も登場する。
サメ型潜水艦のような場所もみどころ。
高度技術があった頃(前文明)のなごりを彷彿させる作品。

Don-chan