「ゴム手袋は売ってない」フォロウィング uzさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴム手袋は売ってない
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展開が読めず面白く鑑賞したが、オチを知って振り返ると色々モヤモヤした。
まず、脅してくるような人間の家でわざわざ人を殺すボスの迂闊さ。(あの回想も嘘?)
何よりコッブの計画の杜撰さと迂遠さと無意味さ。
コッブの目的は、“女”を始末することだった。
スケープゴートを用意するのは分かるし、偶然ビルに出会ったのも問題ない。
しかし、ビルが“女”に興味を持たなかったら?彼女のために盗みに入るほどのめり込まなかったら??
金庫破りのタイミングに男が現れたのは作為があったにせよ、ソイツはボスの部下では。
コッブはボスを裏切っていて金も奪うつもりだったのか、とも思ったが、だったら“女”を殺す理由がない。
見落としがあるかもしれないが、辻褄が合わないと思う。
『メメント』では設定や脚本と有機的に結びついていた時系列シャッフルも、本作ではあまり意味がない。
画作りはカッコよかったし、70分かつ低予算ということを踏まえれば及第点か。
ビルが途中で容姿を変えたり怪我をすることで、時間軸を分かり易くしていたのも上手かった。
コッブと“女”がグル、というところで止めて、その背景に凝ってあれば名作だったかも。
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