時の支配者
劇場公開日:1983年9月22日
解説
フランスのアニメーション製作者である「ファンタスティック・プラネット」のルネ・ラルーが、ジャン・ジローの筆名も持ち「トロン」の製作にも参加したコミック作者のメビウスと組んで、三年かかって完成させたタイム・パラドックスSFの長編アニメーション。フランスのSF作家、ステファン・ウルが1958年に発表した長編小説『ペルディド星の孤児』にもとづき、ラルーとメビウスが脚本を書き、ジャン・パトリック・マンシェットがダイアローグを担当した。なお、82年のメビウス来日記念シンポジウムの際、ツルモトルームと月刊スターログの共同配給により上映会が行なわれている。
1982年製作/フランス
原題または英題:Les maitres du temps
配給:ビデオフィルム
劇場公開日:1983年9月22日
ストーリー
その日、惑星ペルディドで異変が起きていた。黒い雲に追われる地球人の父子を乗せた車が大破し、重傷の父クロード(声サディ・ルボット)は幼い息子のピエール(フレデリク・ルグロス)に卵形の高性能通信機を渡して息絶える。クロードのSOSを受信した宇宙船ダブルトライアングルズ22号の艦長ジャファール(ジャン・ヴァルモン)は、船をペルディド星へ急行させた。宇宙船には、故国の星を革命で追われたマトン王子(イブ・マリ)とベル王女(モニク・ティエリ)も同乗している。宇宙船は途中、デヴィルス・バル星に立ち寄り、番人のシルバード老人(ミシェル・エリアス)に少年救助の助っ人を頼み、ハスの花から生まれたテレパシー妖精のジャド(ルドヴィク・ボーガン)とユーラ(ピエール・トゥルヌール)を仲間にした。ペルディド星のピエールとは通信機を通じ連絡がなされ、子供の頃ペルディドにいたシルバードは彼を元気づける。一方、宇宙船は危険な惑星ガンマー10にも寄らなくてはならなかったが、そこで顔のない天使たちに捕らえられてしまい、王子の自己犠牲でようやく危機を脱することができた。さらに磁気嵐に巻き込まれるが、<時の支配者>の巨大な人工惑星に救われる。彼らは時間を操れることを武器に宇宙の星々を統一しはじめていた。磁気嵐のショックで死にかけているシルバードの過去を妖精たちがテレパシーで探ると、シルバードこそ60年前のピエールだとわかる。時の支配者に従わぬペルディド星を60年前に戻していたために起きたパラドックスだった。やがて時の支配者やジャファールたちの見守る中で、シルバード老人の宇宙葬が行なわれる。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ルネ・ラルー
- アニメーション監督
- ティボー・ヘルナーディ
- 脚本
- ルネ・ラルー
- メビウス
- 脚色
- リュシアン・アデ
- 原作
- ステファン・ウル
- 台詞
- ジャン=パトリック・マンシェット
- 製作総指揮
- ミシェル・ジレ
- 製作
- ローラン・グリッティ
- ジャック・デルクール
- 作画監督
- メビウス
- 音楽
- ジャン・ピエール・ブルテール
- 音楽監修
- ピエール・ターディ
- クリスチャン・ザネシー
- 主題曲
- ミシェル・エリアス
- マリアンヌ・ミル
- 作詞
- ジャック・ランツマン
- 作曲
- ジャン・ピエール・ブルテール
- ナレーション
- フランソワ・ショメット